ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~ 平教経 感想
※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
平教経(CV:河西健吾)
義経と教経が村に来て三ヶ月。
お互いの想いを確かめ合って「夫婦」となってから一月が経ち、偽名を使いそれなりに村の人々とも上手く付き合いながら生活をしている二人。
自然に手を繋いで家路を歩きながら、次々に村人達に声を掛けられ慕われている様子が覗えます。
それにあの教経が、義経の事を村人に「自慢の妻だ」と蕩ける眼差しで言うなんて嬉しい限り。
女性として至らぬところばかりなのに「自慢の妻」と言ってくれたことに義経がお礼を言うと、教経が彼女を抱き寄せ「お前に至らぬところはない」と惚気が堪らない。
それどころか、至らないのは俺の方だと。
義経がそれを否定し「自慢の夫」で大切な人だと告げると、喜んだ教経が彼女に口付けしてくれます。
夫婦となった二人が絆をより深め合い、これから何があっても一緒に乗り越えていこうと誓う姿は、信頼と愛情に溢れていました。
翌日、散歩の帰りに雨に降られてしまい、濡れた教経を気遣う義経を、今度は彼が気遣い彼女を拭いてくれるのが優しい。
おまけに額に口付けまで。
義経を見つめる教経の端正な顔に、男らしさを増し愛情を伴った色気まで加わったらもはや最強では(笑)。
そうして今度は唇に口付けされ、温まるまで抱きしめられて、義経が幸せに包まれているのが嬉しいけど、いつもそこまでなんですよね。
ところが、村の女性たちと仕事をしていると、自然と夫との夜の生活の話へ。
ここにきて、義経と教経がまだ初夜を迎えていないとは思いもしませんでした。
口付けや抱き締められたり、一緒に寝たりはするものの、女として一度も求められたことがないとは、彼女も気になりますよね。
勿論今だって十分に幸せな義経ですが、「心も体も結ばれてこその夫婦」という言葉が彼女を余計に不安にさせるのが辛い。
その夜、様子がおかしい義経に気付いた教経が理由を聞いてくれますが、彼女に手を出さない訳を聞けるはずもなく…。
それでも彼に身を寄せ「大好きだ」と告げると、彼からも同じ言葉が返って来たから「それを教えて欲しい」と伝える義経が健気でいじらしい。
戸惑う教経に、更に「お前と確かな結びつきが欲しい」と勇気を振り絞って懇願すると、その瞬間彼が激しく彼女を求めようとして…。
彼女も女としての期待と喜びを感じ始めていたのに。
でも「駄目だ」と止めてしまう教経は「俺たちにはまだ早い」と。
そして辛そうな声で「理由を聞かないでくれ」と言われたら、追及できない。
彼もかなり我慢しているのはわかりますが、もやもやしたままの義経が気の毒でした…。
それ以来彼の態度は変わらず、信頼と愛情を向けられているのは確かなのに、夫婦として当たり前の行為をやはりしようとしないのは不自然ですね。
彼が何を考えているのかわからず、悩む義経が不憫。
それに教経は村の男達と何やらこそこそ隠し事をしていて、義経が聞いてもはぐらかすし、これじゃ益々彼女が可哀想。
そんな時に二人の前に現れたのは、何と知盛と重衡!
しかも村人達には、教経達が昔下働きをしていたから様子を見に遊びに来たと嘘を言って、しばらく村に滞在することになるし。
おまけに勘で義経達を探し当て、追手を片付けてきたとしれっと言う。
でも二人をからかう様子は相変わらずで懐かしく、面白かったです(笑)。
知盛達が帰ったあと、彼らが義経に触れた場所に上書きだと言って口付けする教経は、かなり嫉妬したんでしょうね。
「お前に触れていいのは俺だけだ」と言う教経に義経も同意するものの、やはりそれ以上触れないのが気にかかります。
すると、平家の落ち武者が山賊になっていると噂を聞いた教経が、村人に指示して自警団を配置。
流石元平家の将、様になります。
それに落ち延びたかつての部下を信じたいが、もし彼らが山賊になっていたら、教経が決着をつけるというのも彼らしい。
でも義経は夫婦としても好敵手としても満たせていないジレンマが。
それに妻として不完全という思いが拭えないのがもどかしいですね。
そんな義経が狩りの付き添いに知盛達を「どうせ暇だろ」と連れ出しますが、知盛に、今の義経はどこか無理をしていると指摘されてしまう。
しかも教経との悩みまで見抜かれて、背に腹はかえられないと知盛達に相談しますが、余りにも明け透けな質問には義経も恥ずかしくて居たたまれなさそう。
それに義経がどうやって教経を誘ったのか知りたいから自分達を誘ってみせろとは、絶対にからかってる(笑)。
そこに駆けつけ教経に、言いたい放題言って去ってしまう知盛達。
彼らと何を話したのか気になって仕方ない教経に、正直に打ち明けられるはずもなく…。
更に彼らに嫉妬する教経は、三人で出かけたことも親しくなることも腹立たしい様子。
何より自分の知らない話題があるのが許せないらしく、何を話していたのか懇願されれば、義経としては「もっと夫婦が仲良くしていくためにはどうしたらいいか」と言う当たり障りのないことしか言えないですよね。
すると自分が嫉妬して突っ走っただけとわかり、赤くなって謝る教経が素直で可愛かったですけど、かなり独占欲が強いことはわかりました。
その後村人の子供がいなくなったと報告があり、他の子供達の護衛を知盛達に任せ、義経たちは村人達と山へ捜索。
無事に子供を見つけましたが、帰りに山賊に囲まれてしまいます。
隠し待っていた短刀で山賊を次々に片付ける教経は流石。
ただ、倒したと思っていた山賊が教経に襲いかかり、何も考える暇もなく体が動いた義経が、刀を拾い山賊を倒す様は凛としていて格好良かった。
でも約束を破ってしまい謝る義経に、彼も油断したことを彼女に謝り、誰かの危機を見過ごせない彼女に惚れ直したと言ってくれて優しい。
また山賊が平家でなかったのは不幸中の幸いですね…。
ただ村人達の質問への答えに窮していると、そこに知盛達が現れてこの窮状をフォローしてくれるとは。
それにしても、義経と教経が、知盛の護衛で出合い結ばれ、刀を捨てて穏やかに生きると誓い合ってここに流れ着いたとは、よくもまあ嘘がペラペラと(笑)。
でも純朴な村人達は信じて受け入れてくれるとは、めでたしかな(笑)。
教経の小屋でホッとした義経達。
知盛の言葉に、また嘘を重ねた罪悪感はありますが、相変わらず口は悪い重衡が励ましてくれたのは意外でした。
それに一生抱えていく秘密はあっても、正しいと思った行動を取ることができるし、剣で自分を磨くことが出来る嬉しさも。
教経と生きていく今と未来を守ると誓った義経がなにか吹っ切れたように清々しかったです。
教経も、流石俺の伴侶と言いながら義経を好敵手として見ていて、それには彼女も心が満たされたよう。
そんな惚気ける二人に重衡が「何で教経は彼女に手を出さない訳?」と爆弾を投げて(笑)。
そして義経が相談したことが教経にばれて、絶句するしかない義経が恥ずかしそう…。
ここで教経が、そこまで義経を悩ませたことを反省してくれます。
それに以前から隠していたことは、彼のけじめだから信じてくれと真剣に言われたら、彼女も信じるしかないですね。
ともすると二人の世界になる二人を、ちょいちょいからかう重衡達には笑わせてもらいました。
翌日、村人から渡された例の隠していたものを義経に渡す教経。
それは、男女が結婚するとき共に食べ祝う習慣の三日餅。
改めて手順を踏んて義経と結ばれた証を作り、けじめをつけるまでは彼女に触れるべきではないとは真面目な彼らしいですね。
惚れた女と結ばれる為にここまでしてくれる教経の思いと協力してくれた皆の真心に、義経も嬉しそう。
そして、義経を愛していると、これからも共に生きていこうと告げる教経に、彼女が「大好きだ!」と言って抱きつく姿が可愛くて堪りませんでした。
その夜、村人達が開いてくれた宴会後、正しい三日餅について教えてくれた重衡と知盛に、驚く教経と義経が少々気の毒…。
まさか順序が逆だったとは(笑)。
でも似た者同士でお似合いですね。
その後知盛達は帰っていき、教経は文句ばかり言いますが、従兄弟同士のやり取りは本当に楽しませてくれました。
そして初夜を迎え、義経が好きなのはお前だけだと言うと、照れる教経が可愛い。
教経が義経を引き寄せ、ずっと我慢し続けたせいで彼女を傷つけるのを躊躇いますが、彼の手を自分の胸に押し付け鼓動を感じさせ、同じくらい求めていることを伝える彼女が愛らしい。
「私を、お前の妻にして欲しい」と義経が乞うと、教経も彼女に「愛している」と告げて漸く彼女の全てを奪っていく姿は、愛する妻を求める夫そのもので男らしかったです。
身も心も結ばれて、教経が起きたら何と答えるか想像している義経が幸せそう。
教経が義経と初夜を迎えるために努力する姿は、真面目て不器用な彼らしくとても好ましいものでした。
関連記事
©2022 IDEA FACTORY/RED
ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~ 春玄 感想
※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
春玄(CV:斉藤壮馬)
甘える義経のこめかみに何度も口付けをする春玄が、彼女をからかっているのが微笑ましい。
義経を甘やかすのは自分だけだと、春玄の優しい目に癒やされます。
すると、今度は春玄を甘やかすのは自分だけだと義経が張り切って夕餉を作るのですが失敗…。
それでも美味しいと食べてくれる彼は本当に義経に甘いですね。
でもそのせいで夜中に喉が乾いて水を飲む春玄は気にする義経にやはり優しい。
でも納得しない彼女にお詫びをくれと口づけを繰り返し「お前が欲しい」と言う彼は、もう少年ではなく立派な青年でした。
翌日は料理を一緒に作り、風が強くて寒いからと春玄に呼ばれて彼の肩に頬ずりし、彼がいるだけで嬉しくなると言う義経が可愛らしい。
お互いにお互いがいればいいと伝え、口づけを交わしてこれからという時に、タイミング悪くやって来たのは流れの芸一座「十六夜」。
ただ、彼らから平家の落ち武者のせいで源氏の取り取り締まりが厳しくなったと聞き、戦いの残した爪痕に義経が唇を噛むのも分かります…。
今後の旅にも支障がでることに懸念を覚える義経ですが、春玄は何と十六夜に入れてくと。
確かに春玄は笛が吹けるし義経は剣舞が踊れるし、なにより詮議を誤魔化すにはちょうど良いですしね。
おまけに偽名は仕方ないとしても夫婦と偽るとは、春玄は義経を誰にも渡さない気満々。
照れる義経に、彼女の事なら何でもお見通しの春玄のからかいが微笑ましく愛情が溢れまくりでした。
無事に詮議を通過し、今度は芸一座として芸の披露。
春玄の笛と義経の剣舞は息も合って、町人にもアイドル的な人気者に(笑)。
ただ、市女笠を被った町の少女が、義経が気になるようで胸騒ぎがします…。
宿では疲れて、春玄の膝枕で寝てしまった義経。
そして甘い雰囲気になり、今度は邪魔をされずにそのまま…と思ったら、彼女の腹の虫が鳴いてしまう(笑)。
これは生理現象だから仕方ないですけど、笑って許してくれた春玄が、食事の後に今度はお互いの心を満たし合おうなんて、ドキドキします(笑)。
その頃、義経のかつての仲間には、豊後で彼女をを見たという噂が。
それは頼朝の耳にも入り、本人かどうか確かめることになります。
十六夜では相変わらず人気者の春玄への、女性客の黄色い声に嫌な感覚を覚える義経。
今までは男所帯でしたから、女性への嫉妬なんて縁がなかったのも無理はないですね。
逆に義経も男性客に人気なんですけどね。
そこにこの前もいた少女を春玄が真剣な目で見ていたよう。
その少女は春玄の贔屓のようで、丁度彼女から告白をし、彼がお礼を言って肩に触れる場面を目撃した義経の、動揺と嫉妬に胸が苦しい。
夜になっても帰ってこない春玄に、少女に優しくしていた光景を見ただけに心を痛める義経が不憫でした…。
それに帰ってきた春玄に、聞きたくても聞けない女心が切ない。
いくら抱き寄せられ額に口付けされても、寂しさで不安がいっぱいになる。
また十六夜での新しい演目は好調で、相変わらず義経の人気は高い。
それに春玄と二人きりになるのを避けるために、梅が枝たちと練習をしていたから、剣舞がうまくなるのも当たり前。
そんな時、例の少女から恋文の内容の歌が花梨の枝に巻かれていて…。
勿論春玄宛で、義経の心は重く沈んで行くばかりで見ていて辛いですね。
その為義経は、芸の途中で例の花を見て動揺し、技を失敗して台座から地面に落ちて気を失ってしまいます。
気付いた義経は、頑張りすぎだと春玄に怒られますが、まさか二人きりになるのが気まずいとも言えないですよね…。
そこに花梨の少女が訪ねて来て。
理由がとんでもない思い違いで、これには予想外で驚かされました。
まさか、懸想の相手が春玄ではなく義経だったとは。
といっても、少女は没落貴族で、義経が死んだ許嫁に似ているからとういう理由だけなんですが。
つまり、義経の見た告白現場は、彼女を見つめる少女を怪しんだ春玄が問い詰めていた現場でもあったわけですね。
そうして無事に誤解が解け、安心した義経から春玄に口付けをして彼を求めて…。
春玄にしては荒々しく積極的で情熱的な行為に「いまさら止めて欲しいなんていうなよ?」なんて、まさか彼の口から聞けるとは。
すっかり逞しくなった春玄にくらくらしました。
そして十六夜の評判を聞きつけ呼びつけた源氏の武家には、何と源義経が生きていて快気祝いだと。
「義経」が生きているという噂が広がればまた争いが起こるし、春玄が巻き込まれないか心配する義経に胸が痛い。
ところが武家に向かう途中で、元源氏で平家側についた為に源氏から辱めを受けている狼藉者に襲われます。
これに怒りを覚えた春玄は「俺に任せてくれ」と何か案があるよう。
場合によっては偽義経と同時に片が付くとは、策士の春玄のお手並み拝見ですね。
武家の邸につくと、偽物の「義経」の為人があまりにも不遜で高飛車で胸糞悪いです。
それに当主も家来も恥ずかしげもなく、平家残党を嘲て貶めるのに、春玄が怒らないわけがない。
そして本物の義経と春玄が猿芝居を打って、彼女が霊媒に扮して偽物を素手で殴り倒し、自分こそが「義経」の霊だと名乗りを上げたのには、圧巻。
また、戦が終わったのに平家に組したものを不当に扱うなど言語道断と、強い口調で宣言し計画が成功したのは爽快でした。
狼藉者にも「義経」の霊が降りたと思わせることで、天罰はあると抑止力になるとは、さすが春玄ですね。
それに、皆が霊の事を信じたのは、義経が真の言葉で語りかけたから。
そう言ってもらえて泣く義経を春玄が優しく宥めるのが男前でした。
その後に、頼朝たちが例の武家を訪れ、偽物「義経」騒動の顛末を聞き、解決したのが本物の義経と春玄であると悟ってくれたのは、胸がすくような思いでした。
それに遠くから幸せを祈ってくれることにも胸が熱くなりました。
旅を続ける義経には行きたいところが沢山あり、その明るさにほっとしたような春玄。
義経は春玄と一緒に幸せになりたいと願いながらも、やはりこの世の幸せも願っていたから、今回の件で少しでも役に立てたことに嬉しさを感じるのでしょう。
すると春玄が、死ぬまで旅を続け、その都度困っている人達を助けていこうと。
頼朝たちとはやり方は違うけれど志は同じだから。
自分たちなりのやり方でやっていこうと言う春玄が、とても眩しかった。
それには義経も彼に抱き着くくらい大喜び。
春玄は、いつも彼女の欲しい言葉をくれて心を自由にしてくれる。
また彼も、義経が自由で思い切り笑っていることを望んでいて。
その願いも叶ったようで嬉しそう。
夜の宿で、義経を独り占めしたいし彼女しか見えていないと言う春玄は、実は十六夜で義経の贔屓に嫉妬していたんですね。
義経も同じ思いをしていたことを告白すると「俺にはお前だけだ」と欲しい言葉をくれる。
そして今後二度と嫉妬しないくらい、愛していると刻みたくなると告げた春玄に、義経も同意して一つに溶け合う二人。
お互いだけを見て感じて愛し合う姿は、甘くて蕩けそうでした。
しかも朝までこの宿を借りるとあらかじめ手を回していた春玄は流石で、二人でゆっくり過ごす時間が甘くて幸せそう。
相変わらず彼はずるくて義経は勝てそうにないけれど、ずっとそうして幸せに過ごして欲しいです。
少年だと思っていた春玄が男らしく成長し、嬉しい誤算の物語でした。
関連記事
©2022 IDEA FACTORY/RED
ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~ 武蔵坊弁慶 感想
※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
武蔵坊弁慶(CV:梅原裕一郎)
壇ノ浦の戦いから二ヶ月後、鞍馬山で弁慶の怪我の養生をしている義経たち。
最初からいちゃいちゃして、弁慶と夫婦として過ごす穏やかな暮らしが、彼女に安らぎと喜びを与えているのが良くわかります。
それに血色の悪い弁慶を心配する義経に、弁慶から口づけするとは、彼も隅に置けないですね。
とはいえ、義経が女人である以上寺で暮らすわけにも行かず、山を下りることに。
その際、お互いが夫と妻と呼び合いたいと語る二人が微笑ましくて、つい温かく見守りたくなりました。
覚日に下山して、平泉の秀衡にお礼と謝罪をしに行くつもりだと話す義経ですが、夫婦ということは伏せたほうが良いと助言されます。
弁慶とは身分の差があり、また彼は僧門に入った身。
秀衡が良い顔をするのか難しいところでしょうね。
これには義経も納得し、これからの愛する人との新しい日々に喜びと期待に胸を膨らませ幸せそう。
京を出てからの道中でも、弁慶は義経に過保護でそれが嬉しそうだし、義経も彼に甘えて仲睦まじい。
それに偶然立ち寄った村では、いつもの弁慶とは違う荒々しい深い口づけもあり、途中でハッとしてやめたのが勿体ない(笑)。
でもそれを嬉しいと感じている義経が可愛かったです。
ところが今度は突然の雨に濡れてしまい、洞窟で火を焚いて着物を乾かすのですが、裸の義経を後ろから同じく裸の弁慶が抱きしめて温める。
この肌色のシーンは、弁慶が色男に見えるくらい逞しく男らしいし、義経も色っぽくて見惚れました。
それに平泉に着く直前には、現地で夫婦であることを隠すため、たっぷり抱き合い充電する二人が微笑ましかったです。
平泉に着き、秀衡に挨拶と謝罪をする義経を、広い心で受け止め現状を喜んでくれるのが有り難い。
流石秀衡ですね。
それに偶然頼朝達も来ているらしく、その夜の宴では、春玄以外は皆義経の女人姿にびっくり。
そして皆が可愛いと言うたびに弁慶の表情が険しくなる(笑)。
和気あいあいというか騒がしいやり取りは、懐かしくて相変わらずで嬉しかった。
でも忠信と高綱が義経を嫁に欲しいと言い出した時、頼朝は無関心でしたが、継信は「身分が違いすぎる」と。
その時の弁慶の胸中を察すると、気が気でないですね…。
義経も弁慶に声をかけたくても出来なくてもどかしい。
それに忠信と高綱が彼女にグイグイ行くたびに、弁慶が割り込んで家来役をするのが歯がゆくて堪らない。
義経も、皆に二人の関係を口にできず、弁慶と主従として接すると距離を感じて切なかった…。
次の日忠信と継信に朝市を案内してもらう義経ですが、朝から弁慶の姿が見当たらない。
気にかかりますが、彼にも交流はあるでしょうし義経はそのまま市を案内されます。
でも何かにつけて忠信が弁慶を羨ましがるのが面白かった(笑)。
それに義経も弁慶とのことを思い出し笑いして、本当に彼が好きなんですね。
でもそんな様子を見ている弁慶が不審すぎる。
それに人気者の義経が皆につかまり、中々弁慶と会いえないのがもどかしい。
だから夜更けに義経が弁慶に部屋に行き「寂しかった」と抱き着く彼女がいじらしかった。
勿論弁慶も彼女を思って会うのを我慢していたものの、彼を気遣う物言いやいじらしさにその我慢も限界を迎えて…。
褥に義経を押し付けた弁慶が、皆に彼女を見ないで欲しいと胸の内を吐き出し、性急な口付けや荒々しく抱きしめる行為は、嫉妬からでしょう。
そんな弁慶を嬉しく思う義経が可憐で、いつもの優しい弁慶もさっきの荒々しい弁慶も両方好きだと言われたら、弁慶だって男だし当然なるようになりますね。
そうして画面は暗転し、夜が明けるまで二人きりの甘い時間は、我慢した分きっと至福であったに違いない。
数日後、弁慶が彼女を誘って漸く二人きりで以前訪れた場所に。
すると以前出会った子供たちに、義経がきちんと「弁慶のお嫁さんになった」と答えると、「熊と花」と表現されるとは、子供は本当に正直で遠慮がない(笑)。
でも、弁慶も義経も二人の子供を育てたいと望んでいて、きっと子沢山になりそうですけど、幸せだろうな。
そしてそろそろ平泉から暇を告げようと思っていた矢先に、何と秀衡から泰衡との縁談の話が。
泰衡も初耳のようで、しかも嫌がっているのが救い。
ただ、奥州藤原と源氏の為と言われるとぐうの音も出ませんが、一番の理由は秀衡が義経を自分の娘にしたいからという(笑)。
傍において義経を可愛がりたい秀衡の気持ちはわかりますが、ここは泰衡になんとしても頑張って断って欲しいところ。
ところが話はとんとん拍子に進み、直ぐに婚礼の準備の話まで。
義経も弁慶じゃなきゃ嫌だと思い、口を開きかけた時、弁慶が「なりませぬ」と叫んだのにはほっとしましが、皆が呆然としているのに少し笑ってしまいました。
勿論弁慶は真剣に彼女への想いを皆に伝え、義経も黙っていたことを謝罪したのち、弁慶が夫君であり彼がいないと不幸になると告げます。
二人の告白を聞いた秀衡は納得し、幸せになって欲しい、弁慶と離れてはならぬと、彼らしい親心には涙腺が緩みました。
それに頼朝も認めてくれて有難い。
というより、元々興味がないんでしょうけど。
それにしても、春玄と高綱は素直に認めたのに、忠信はまだしも継信まで弁慶に勝負を申し込むとは意外でした。
でもこれは彼らなりの遊びで餞なんですね。
和気あいあいと武器をふるう弁慶たちが、とても楽しそうでした。
おまけに春玄は二人の関係に気付いて、義経が忠信達に連れまわされていた時、弁慶はこっそり後をつけていたと。
あの不審な弁慶はこれだったのか。
中々可愛いところもありますね。
数日後、二人の婚礼の宴を設けてくれるとは流石秀衡、粋です。
この十二単も秀衡が着せたかったからとは、良くやったてくれたとお礼を言いたい(笑)。
婚礼の宴の秀衡の言葉には泣かされましたが、二人の笑顔が晴れやかで、胸がいっぱいになりました。
そして二人で暮らしている様子が描かれ、義経のつわりを心配する弁慶には、喜びもひとしお。
と思ったら義経の夢だった(笑)。
二人で平泉を出て雨宿りした小屋で、義経がだるいのは弁慶が無理をさせたから。
余程正々堂々と夫婦でいられることが嬉しいみたい。
お互いが子供を望み、これ以上無理をさせたくないと言う弁慶に、やわじゃないと返す義経は流石元侍だけある。
甘い時間は近い将来、たくさんの子供に囲まれ幸せに暮らしている義経と弁慶を見せてくれそうですね。
雨がやんで峠を越える際、無茶をさせた弁慶に背負ってもらう義経はもうすっかり彼の妻。
背を降ろしてもらい手を握って一緒に歩きながら、弁慶から「いずれ生まれてくる子らと一緒に幸せになろう」と告げられ、約束をする義経。
「愛している」とお互い言い合う姿が、虹に祝福されて幸せそうでした。
関連記事
©2022 IDEA FACTORY/RED
ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~ 佐藤忠信 攻略 感想
※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
佐藤忠信(CV:小西克幸)
明るくおおらかで、ムードメーカー的な存在。
継信の弟で泣きぼくろの位置が逆。
知盛からからくも逃げ出し、敵と勘違いされて忠信と戦いになるというハプニングが起きたものの、平泉では平穏に暮らしていた遮那王達。
そんな遮那王たちが白鳥の柵の巡視に同行すると、惚れっぽい忠信が町娘に振られて落ち込みながらも「女の子が大好きだ!」と叫ぶのには笑いました。
玉砕ばかりの忠信が、今度は遮那王が可愛いだの真面目だの良いところをいくらでも言ってくる(笑)。
皆で忠信に忠告してもどこ吹く風。
かと思えば直ぐに立ち直り、蝦夷が出たと聞けばその責任感や判断力は的確で頼もしい。
それに、自分の使命や目的も見いだせないと弱音を吐く遮那王に、今は寄り道の時間だと快活で前向きな忠信の励ましはとても温かく心に響きます。
おまけに遮那王に一目惚れとか言うし(笑)。
屈託ない忠信に好感が持てました。
ところが義経と忠信が蝦夷の村に誘い込まれ、長から聞いた窮状はとても厳しいもの…。
外の人間である義経に一縷の希望を託し、戦いたくないと、土地を与えてくれと請う蝦夷には、似たような境遇として義経にも思う所があったのでしょう。
お互いの言葉に影響されて、ただの敵だった蝦夷の話を聞いてくれた彼と、民を救いたいという純粋な彼女に感謝ですね。
そして蝦夷に与えられた釜石は未開の土地なのに、蝦夷が喜んで遮那王達と協力して開拓していくのがどこか嬉しい。
中でも忠信は蝦夷たちと打ち解け気持ちが良い。
ですが遮那王が無理をしすぎたのか打ち身を負ってしまい、気を遣った蝦夷が教えてくれた温泉を有難く使わせてもらうと、そこに彼女を心配した忠信が!
当然女だとバレますが、彼の慌てようが面白くて、ここのスチルは私のお気に入りです(笑)。
彼の謝る姿は潔く、そして彼女が女だということは誰にも言わないと約束してくれて、その実直さが好ましい。
ところが、それからの忠信が「女」や「可愛い」という言葉に過剰に反応したり、遮那王が重いものを持とうとすると代わったり、とにかく挙動が不自然に。
彼の素直すぎる性格のせいで態度にでてしまうとは、思わぬ誤算。
そこに春玄も駆けつけ、何故男の振りをしているのかを忠信に説明します。
彼女の境遇に同情する忠信は優しい。
でも男として扱う事には納得していないけど努力すると約束してくれて。
ただやっぱり意識して落ち着かなくなるのは、性格だからしかたない。
春玄と弁慶がその都度フォローしますが、気苦労が絶えませんね。
漸く蝦夷たちの家が完成した頃、秀衡からの使者から、頼朝が挙兵し遮那王に会いに高綱がやって来ていたことを知り愕然とする遮那王達。
蝦夷の監視役の兵士が、自分達の勝手な都合でこの事を義経に黙っていた為に、彼女が平泉を選んだと誤解された、高綱は帰ってしまっていたんですね…。
遮那王は頼朝に参陣することを選びますが、反対したのは言うまでもなく忠信。
でも平家に苦しめられた人々を助ける為に戦うという彼女の決意は固い。
そんな遮那王に謝罪する忠信は実直で、だからこ尊敬する遮那王を助け、共に苦しむ人を救いたいと同行してくれます。
漸く頼朝と対面した義経ですが、その態度は冷ややか。
おまけに景時の嫌味には怒りを覚えますが、高綱がとりなしてくれて癒されます。
そして平家討伐を待つ間、忠信の案により総当たり戦を行うのですが、褒美は義経に願いを聞いてもらうこと。
忠信が背中を流してもらうだの、膝枕してもらうだの邪な願いを言うと、もちろん春玄達は阻止しようとしますが、忠信の執念に負けてしまう(笑)。
すると意外なことに彼の願いは、一日義経と出かけること。
善は急げと、気の乗らない彼女を連れてきたのは何と鞍馬。
覚日と会ったことで義経の心が軽くなり、漸く笑顔を見せたことを喜ぶ忠信の狙いは最初からこれだったのしょうね。
その気持ちが嬉しいし、忠信の気遣いがいつも義経に安らぎをくれる。
ただ、忠信が以前女の子の奇麗な手が好きだと言ったことに、自分の手を恥じる義経がいじらしくて。
こんな奇麗な手を他には知らないと、甲に口づけをして大好きだと告げる忠信が男らしく素敵でした。
そして男として生きる義経も女の子としての義経もどちらも支えたいから、彼女を守らせてくれという忠信がとても頼もしく素直な彼らしい。
お互いの距離が縮まって、義経の心に芽生えた初めての気持ちを大事にして欲しいと願ってしまいます。
それに知盛のことを忠信に話すと、忠信にしては珍しく、知盛を許せないと激情を露わにして険しい。
知盛からも守ると言ってくれるけど、彼は強いよ…。
そして一ノ谷での生田森で、義経は知盛と遭遇し戦うもやはり奴は強い。
そこに忠信が参戦し、相手が知盛だと知ると更に闘志が湧き上がるものの、力を使った知盛には敵わない。
傷だらけになりながらも義経を守ろうとする忠信が、知盛に嫉妬を指摘されますが、知盛の言い方がひどい…。
そしてとどめを刺そうとした知盛に、力を開放する義経が凛々しいけれども結局やられてしまう。
そこに景時の搦手軍が到着し、更に強くなった彼女と戦いたいと言うようなことを言って去って行った知盛。
知盛の言葉は、相変わらず遠回しすぎるというか変態というか(笑)。
ひどい傷を負いながら何とか助かった義経は忠信に手当をされますが、無防備に肌をさらすことが嫌ではないどころか、何もかも委ねられ安心できるのは、それだけ彼に心を許しているからでしょうね。
一方忠信は、義経に傷を負わせた知盛が許せず、彼女を守れなかったと自分を責める姿が悔しそうで胸が締め付けられる。
そして忠信は、知盛に言われた嫉妬しているという言葉を否定できなかったと認め、一人の女性として義経が大切な人だと告げますが、こんな傷を負ってまで戦う彼女が可哀想だと悲しげな顔をする。
どうすれば義経を全てから守ることが出来るのかと嘆く彼に、何も言えない彼女がやるせなかった…。
そこにタイミング悪く頼朝が現れ、傷の手当てを見て女だとバレますが、事情を聴いて不問に処すにはほっとしました。
ただ女としての役割を果たせとは、冷酷な彼らしい。
政略結婚。
義経が最も危惧していたもので、忠信と一緒に必死で説得しますが、頼朝が聞くわけもなく。
義経の尊厳を奪おうとする頼朝も知盛も、そして自分も許せない忠信は遣り切れないでしょうね…。
また義経も、彼の笑顔が好きなのに悲しませてしまうと謝る姿に胸が痛い。
そんな彼女を優しく抱きしめる忠信。
二人が切なくて仕方ありませんでした。
傷が癒えた義経が頼朝に呼び出されたのは、源氏の役に立つため公家と結婚しろという命令。
しかも壇ノ浦の戦いには出なくてもよいとは、知盛は残念がるでしょうね。
仲間にそのことを話す際、継信だけが彼女の秘密を知らなかったのですが、分かり易い忠信のおかげで気付いていたようで、そのやり取りは和みました。
そして皆で義経を心配し断りに行こうと言ってくれる仲間たちの気持ちに胸がいっぱいになる。
ただ彼女の気持ちを察すると遣り切れないですね…。
そうして頼朝たちは壇ノ浦の戦いへ。
残された義経は、今後の事を思い、忠信にずっと側にいて欲しいと願ってしまう一方で、政略結婚させられる自分を見られたくないというジレンマを抱えていて胸が痛くて辛い…。
そこに義経と話がしたいと忠信がやってきて、自分を納得させるような嫁ぐ覚悟を彼女から聞くと「もういい」と一言。
義経が嘘を吐いているのを見抜いていた忠信は、源氏から彼女を奪い去る覚悟を決めていて。
「あたなを攫ってもいいか」と尋ねる忠信の真剣な眼差しに、男としての覚悟と情熱を感じました。
真面目な彼女が、自分から逃げるなんて言えるわけがないのをわかっていて、攫うと告げる忠信が男前で格好良かった。
とめどなく流れる涙のまま、忠信に抱き着き「私を奪ってくれ」と本心を告げる義経が健気で切ない。
でも彼の胸の中で本心を伝えて、漸く忠信が好きだと気付いたのは良かったです。
そうして平泉へ逃げ出す義経達。
手を貸す仲間たちの想いが有難くて、その思いやりや気遣いに泣けました。
壇ノ浦の戦いで平家は滅びますが、知盛は重衡と義経を探しに行くことに。
ここで諦める彼らじゃないですからね…。
当然義経が逃げたことに気付いた頼朝も、軍を編成して逆賊の盗伐に平泉へ。
そして平泉についた義経は秀衡に本当の事を打ち明けます。
義経も忠信も、自分達のせいで平泉を危険にさらすことに罪悪感を抱きながら、でも彼はどうしても彼女を救いたい。
すると秀衡は義経も平泉も傷付けさせないと。
秀衡にとって義経も忠信も大切な存在だと、本当に懐が深く素晴らしい為人で胸が熱い。
明神峠での会合の如何によって、戦になるかもしれない緊張感の中、話をする義経と忠信。
そこでお互いがお互いを好きだと伝え、気持ちが通じあう様はとても温かく、だからこそ相手の幸せを願わずにはいられない。
恋愛END
忠信の「あなただけは幸せになって欲しい」という言葉に、自分だけ幸せにはなれないと答えるのは義経らしいですね。
自分達の選択を後悔しない為にも、戦いになれば皆を守るために戦うと誓う二人ですが、忠信は「自分に出来ることをやってみる」と黙って陣を抜け出してしまい、胸騒ぎが止まらない義経。
そんな時に知盛と重衡が侵入してくるとは間が悪い。
でも平泉に義経の居場所はないと言う知盛の発言は確かに正論で、義経も何も言えなくなってしまう…。
ただ秀衡たちは彼女を渡すつもりはないときっぱり言い切ってくれる。
そうして知盛と戦う義経は凛々しく勇ましい。
けれど力を使う知盛と重衡に敵う訳はなく、義経に知盛の手がかかりそうな瞬間に現れたのは忠信。
そして援軍に頼朝たちまで連れてくるとは。
その上蝦夷たちまで加勢してくれて。
源氏と平泉と蝦夷が手を組み、平家の残党を討ち取るために手を組んだのには、胸に熱いものがこみ上げました。
これにはさすがの知盛も気を削がれたようで一旦引きますが、どこへ逃げようと義経を追い続けるという執着が不穏で腹立たしい。
そして忠信が消えたのは、義経と平泉を守るために自分の首を引き換えに、頼朝に軍を引いて欲しいと嘆願したからだったとは…。
そんなことで救われても義経は悲しむだけでしょうに。
また頼朝の目的は、武士による新たな統治を確立すること。
源氏の姫を攫った逆賊討伐という大義名分があれば、守護地頭を置き源氏の力を各地に伸ばすことができるとは、流石頼朝です。
でもその為には、義経と忠信は逃げ続けなければならない。
終わりのない逃亡劇に不安な義経に、忠信は逆に逃げつつければ義経と平泉を守れると、どこまでも前向きで彼らしい。
何があっても義経を守ると言う忠信は、この逃亡を「ただの旅」だと言い換え、いつもまでもどこまでも一緒だと。
それは義経の不安を取り除き、希望で照らしてくれる。
本当に忠信の明るさには救われます。
秀衡の手配で宋に渡って数か月。
今までの戦装束とは違い普通の格好が似合っていて、私はこちらの方が好きかな。
意外なのは忠信が宋の言葉を話せること。
流石平泉ですが、忠信がよく勉強したな(笑)。
夜になると思い出すのは仲間の事。
本当に気持ちの良い仲間たちとの別れのシーンは涙を誘います。
それに義経は、忠信を平泉から引き離したことを申し訳なく思う気持が強い。
でも彼は、今の暮らしが楽しくて何より義経が側にいるのが重要だと明るく言い放つ。
そしてものすごく幸せだという忠信に、同じだと答え彼に抱き着く彼女が可憐で可愛い。
二人で抱き合いながら、義経が可愛い、可愛くないと言いあう二人が微笑ましかった。
もう一人にしないで欲しいとお願いをする義経に、約束をしてくれる忠信が彼女に口づけをして…。
初めての口づけは、二人とも真っ赤で初々しいです。
お互い愛していると告げる二人は、これからも色んなことを経験しながら長い人生の旅を楽しんで欲しいですね。
悲恋END
※道導の「忠信五章・二」で、好感度「低」からでも見られます。
忠信の「この先どんなことがあっても、あなただけは幸せになって欲しい」という言葉に、「ずっと側にいてくれ。そしてお前も幸せになってくれ」と答える義経。
彼さえ側にいてくれたら何も怖くはないと伝える義経に、同意してくれる忠信は、今回の事が終わったら平泉で共に暮らして彼女と一緒になりたいと。
勿論「嬉しい」と答える彼女が可愛かった。
そして二人で幸せになろうと誓ったのに。
会合当日、現れたのは源氏ではなく知盛と重衡。
ですが力を出す二人は圧倒的に強く秀衡たちまで倒されていく。
そして義経も力を使いますが、正気に戻そうとした忠信が体を張って彼女を止めて…。
義経の笑顔が好きだという彼の最期の言葉が胸に刺さる。
たくさんの大事なものを失った義経は知盛に抵抗せずに連れられ…。
これからの人生を彼らと生きていく彼女が哀れでなりませんでした。
関連記事
©2022 IDEA FACTORY/RED
ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~ 佐々木高綱 攻略 感想
※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
佐々木高綱(CV:天月)
頼朝の家臣で最年少。
素直で元気で無邪気な性格に癒やされます。
平泉へ向かう途中で伊豆の頼朝に面会に向かう遮那王達。
夜中寝付けない遮那王がつい頼朝の邸に足を向けると、いきなり刃を首に押し付けられ高綱に尋問されます。
まさかあの高綱がこれほどの手練れで、また冷徹な言動に驚きました。
ところがいざ頼朝との面会で、高綱の「やっほー」には脱力(笑)。
それからは人懐っこいいつもの高綱でしたが、真面目な遮那王が唖然とするのも当然かも。
でも、冷酷な頼朝に落ち込んだ遮那王を励ましてくれて、救われます。
それに近いうちに会えると言う高綱の言葉通り、平泉で蝦夷と戦って窮地に陥った遮那王を助けてくれて本当に腕が立つ。
けど戦闘が終わると明るく無邪気な彼になり、そのギャップの激しさに遮那王が警戒するのも仕方ないかな。
しかも高綱は、遮那王のことを期待外れと言ってきて、これには遮那王も反発し手合わせしますが、まさか演技をしてまで形勢逆転させるとは、実戦慣れは高綱の方が上ですね。
おまけに馬乗りになった高綱を退けようと動いた結果、彼の手が遮那王の胸にかかって、あっさり女だとバレます。
思っていたよりも結構早くバレました。
しかも遮那王が頼朝の挙兵に参陣しないと決めつけ勝手に落胆していた高綱は、男として頼朝と世の中のため命を賭けるという彼女の見方を改め、実戦での戦い方を教えてくれると了承。
それに女だとバレないように協力もしてくれるし、ようやく遮那王とも少し打ち解けたようで良かった。
けど遮那王と「秘密の関係」でわくわくして仲良くなりたいと言う高綱が、無邪気すぎて思わず笑ってしまいました。
道中は、高綱の持ち前の明るさや人懐こさで、皆に弟扱いされて可愛がられ和みます。
富士川で頼朝と面会すると、相変わらず冷たい態度の彼ですが、高綱はいつもの調子で話しかける。
しかも初陣でいきなり奇襲をすることになった義経を心配しフォローするなど、幼い見た目に反して頼りになる。
ただ口さがなく義経の陰口をたたく坂東武者がいても、彼女にとって気にするべきものは頼朝のこと。
彼の期待に応えたいという義経に、高綱が嬉しそう。
それに義経を気に入ったらしい高綱が、奇襲に際して色々助言と励ましの言葉をくれて、彼女の緊張もほぐすなど本当に気遣いが上手です。
義経の奇襲成功の裏では、坂東武者の抜け駆けを冷ややかな視線と迫力で制する高綱の働きが。
流石頼朝の側近なだけはあるし、頼もしい。
何より、この奇襲で義経のことを見直したという高綱の言葉が一番嬉しかったかも。
彼女を見つめる瞳には親しみと信頼がこもっているし、これで本当の仲間になれて心強い。
とはいえ、高綱の多少強引な説得で一緒に京の偵察をすることになった義経は、彼に振り回されていて少し気の毒ですが、無邪気な笑顔を見れば許せてしまう。
でもいざ偵察に向かうと、明らかに高綱が楽しんでいるのが丸わかり(笑)。
義経は女の着物で夫婦のふりで手まで繋がれ、なんだか高綱にうまく言いくるめられているような…。
でも義経に弟と言われて一瞬落ち込んだ彼がが可愛いですね。
京に着くと、姉弟という設定で隠れ家を拠点にし偵察をする二人。
でも女の格好をしている義経に「可愛い」と言って喜ぶ高綱に照れる彼女が本当に可愛い(笑)。
おまけに「気になる子をからかいたくなる性分」と自分を分析する高綱が、義経をすごく気に入ってるのは十分わかります。
義経もからかわれて初めは怒っていたけど、高綱の笑顔を見ると憎めないし、気に入ってると言われて嬉しいと思ってるし。
結構お似合いの二人。
でもいざ偵察となると、流石慣れているだけあって高綱は優秀。
冷静で頭の回転も速く社交性もあって物怖じしないから知り合いも多い。
そんな高綱が偵察中に義経を「お姉ちゃん」と呼ぶのがツボでした(笑)。
でも彼は意外と苦労人だったんですね…。
そのことが今の隠密や偵察に活かされているとカラッと笑顔でいいますが、もう二度とあんな思いはしなくないし、誰にも同じ目にあって欲しくないという思いも。
それに源氏再興のための修練など、義経とどことなく似た部分もあるんですよね。
ここで二人の距離が少し近づいてた感じ。
高綱の望みは平和な世の中で、それを実現させる力を持っているのが頼朝だから全力で支えたい。
それが、いつも明るく周囲を和ませ、無邪気な言動でどこまで本気か読めない彼の秘めた本心。
それは図らずも義経の望みと同じ。
だから彼女とならどこまでも戦っていけるという高綱の言葉が胸に沁みます。
それにそこまで信頼されれば嬉しいですね。
とはいえ、どちらが頼朝の役に立つか競うなんて、いきなり子供になる高綱って本当にギャップありすぎ。
でも頼朝の表情の見分け方には、思わず前のめりになりました(笑)。
そんな時に清盛が死に、義経たちは頼朝の命令で後白河法皇の元へ。
朝廷には源氏に目をかける気はあるといいながら、源氏同士で競わせようとさせ、義経を懐柔しようとする意味深な笑みが、狡猾さを際立たせる。
すると帰りにまさかの教経、重衡、知盛に遭遇し平家の兵士にも囲まれ絶体絶命の状況に。
義経と高綱の連携でできた隙をついて何とか逃げる二人ですが、彼が腕に負傷し手当をしようとする彼女を頑なに拒む。
「姉の言うことを聞け!」と怒鳴る義経に、大人しくなった高綱は自分が情けないと自身を貶めるのが辛かったです。
そんな彼をいつも頼もしいと義経が告げると、頼りにしてるなら姉だと言うなと高綱。
「俺は子供じゃない。男だよ」と言い、義経を一人の女の子として守りたいと思っている高綱が、目の前の自分をみて欲しいと切なげな表情を見せる。
彼は弟という立場が悔しかったんですね…。
義経は彼の言葉と視線に恥じ入って話を逸らしてしまいますが、勿体ないなぁ。
彼女の胸が騒いで戸惑う気持ちの答えが出るのは、まだ先のようです。
その後、義仲の入京により平家は逃げ出し、これで安心したのも束の間、義仲軍の暴虐で平家がいた時よりも更に最悪な状況に。
この状況を正義感の強い義経が黙っていられるはずもないのですが、高綱に偵察という任務中だと止められ、何もできないのが歯痒い。
法王からは頼朝の上洛を再三請われますが、頼朝は鎌倉の地盤固めを優先しており、これには義経たちもどうにも出来ない。
それに義経を取り込もうとする法王に、心配をする高綱の真剣な目が彼女の胸を高鳴らせるのが堪らない。
彼女には早く自分の気持ちに気付いて欲しいのですけどね。
ところが孤立した義仲が、今度は法王に刃を向けた丁度その時、義経達が登場し戦いに。
結局義仲を討ったのは高綱でしたが、義仲との戦いで法王に義経が女だとバレてしまうとはなんとも皮肉…。
しかも頼朝に内緒にしていたことまで知られてしまい、まるで蛇に睨まれた蛙状態。
高綱が庇おうとするも、狡猾な法王に勝てるわけもなく、義経は最も危険な相手に気に入られてしまったのでした…。
漸く頼朝が京に入り、高綱の偵察も終了。
せっかく久しぶりに仲間に会えたのに、法王のことで不安で堪らない義経に「俺が守る」と高綱。
そこには「弟」の彼はおらず、彼女を守ろうとする決意を固めた男としての彼が力強く頼もしい。
彼に手を握られると不安が消るという義経は、いつのまにか仲間の誰よりも高綱を頼りにしていたのが嬉しかったです。
そして平家が朝廷との和睦を断ったことで、頼朝が平家討伐へ。
進行が遅れていた搦手軍の義経達は、高綱の助言と励ましで鵯越で奇襲をかけます。
高綱の絶対的な信頼である「死なば諸共」が、義経と彼を固い絆で結びつける。
彼女にとってこれほど心強いことはないでしょう。
また彼の信頼に応える義経が凛々しく勇ましい。
ところが奇襲が成功したことで、法王が義経に官位を授けるとは明らかに頼朝と分裂させたいとわかる。
でも義経と高綱が一緒にいたいと想う気持ちは同じだから。
そうして最善の方法として頼朝に義経が女であることを話し、これまでの功績で頼朝に受け入れられて、喜ぶ二人に嬉しさがこみ上げました。
勿論法王の脅しにも屈しなかった義経が立派でした。
でもこれで諦める法王じゃないんですよね。
平家に義経を嫁がせて和睦を結ぶとまた無茶なことを。
本当に厄介な爺ですね。
でも頼朝も、戦で結果を出すことも女として結婚という形で役目を果たすのも同じことと、相変わらず冷酷であまりにも無体な命令…。
せっかく高綱と一緒にいたいと心を通させたのに、義経の心が悲鳴を上げるのも無理はないですよね…。
それにここで漸く高綱が好きだと自覚するなんて、可哀そうで見てられない。
おまけに平家が和睦を受け入れ、義経の嫁ぐ相手はまさかの知盛。
でも頼朝からの任務で京を離れてい高綱が戻ってきて、しかも知盛に嫁ぐことまで知っているのもびっくりだけど、「仕方ないよね」って、それだけ?
これじゃ義経が不憫すぎる。
正直に「お前好きだ」と伝えた彼女の気持ちが胸に刺さります…。
だから高綱が「ごめん」と言った時には思わず「まじ?」と。
ただ、義経が取り乱すことなく「今言ったことは忘れてくれ」と答えたのは潔かったですけど心中察しますね…。
それに高綱を責めることなく自分の甘さに腹を立てる義経が、泣き続けるのが堪らなく辛かった…。
心を捨て、源氏の為に身を捧げる義経に胸が痛い。
そうして屋島の平家への輿入れの先導は、今一番見たくない高綱。
道中いろいろ気遣ってはくれるけれど、それが義経には辛くて堪らないのに。
恋愛END
漸く屋島につくと、何と源氏の船団が!
平家との和睦の話も、婚姻の話も全部嘘だと言う高綱が天使に見えました(笑)。
法王を出し抜いた頼朝の手腕も強かですが、その任務をやり遂げた高綱も流石。
京から離れていた任務ってこれだったんですね。
任務だったとはいえ、義経を苦しめていたことを謝る高綱が、本当に彼女を守ってくれて男前でした。
そして屋島でも奇襲作戦を行う義経に「死なば諸共」と付き従う高綱と仲間たちが心強い。
こうして平家は滅んでしまったけれど、源氏が三種の神器を取り戻し、法王のお咎めはなくめでたい。
でも戦はなくなっても、本当に大変なのはこれから。
未来を見据える高綱と義経が一緒なら、どんな戦いも乗り越えていける。
そして初めて会った頃よりも少しだけ目線が高くなった高綱が「好きだよ」と義経に告白。
弟扱いしないでと伝えた時から彼女に惹かれていたという彼は、年相応の男の子で初々しい。
それに義経の告白を断った時、任務中だったからと伝えた高綱は葛藤を抱えていて気の毒ですけど、その全て彼女は察していてお礼まで言ってくれる。
本当に出来た人ですね。
好きだと言い合い抱き合う二人の姿は、陽の光の様に明るく爽やかでした。
高綱と義経が相思相愛になったと知った仲間たちの反応が様々で、見ていて面白かった(笑)。
それにいつものような騒がしさは、温かくて癒されました。
また政の中心を鎌倉に移し革新的な考えで先を見据えて動いていた頼朝の力になると、改めて誓う二人が頼もしい。
けど、そこで頼朝に「義経様と結婚させてください」と願い出るのは高綱だからできる芸当でしょうね(笑)。
義経も「何という大胆な…」と呆気にとられているし。
そんな二人に結婚を許した頼朝は相変わらず興味なさそうでしたが、二人、特に高綱が大喜びしているのが本当に少年ぽくて可愛い。
しかも頼朝に「兄上」と言い、流石にいい加減にしろと言われてましたが(笑)。
偵察任務に向かう途中から、義経に惹かれていたという高綱。
彼女を他の誰かに渡す気はないから、先手を打って結婚とはやりますね。
そして義経を抱き寄せ、照れる彼女に突き飛ばされ(笑)。
心配した彼女を引き寄せる策略は出逢った頃のよう。
抱き合ったまま口づけをし「愛してる」と言葉を交わす二人は、もう姉弟ではなく、正真正銘の若い夫婦でした。
悲恋END
※道導の「高綱五章・二」で、好感度「低」からでも見られます。
義経が女だということと、平家に嫁ぐことが公にされ、先導するのは高綱。
屋島に向かう途中の山道で義経の手を引いてくれる高綱に、やはり胸が痛い。
それに、彼からは何か言いたくても言えないもどかしさも感じる。
でもそれは全てを諦めてしまった彼女にはもうどうでもよくて…。
そこに野党が。
義経は自分で命を絶つことはできないけれど、野党に斬られれば楽になれると自ら刃を受け…。
致命傷を受けた義経がわざと斬られたと悟った高綱は、きっと作戦の事を言いたかったのでしょう。
でも愛する人の腕の中で幸せだと告げる義経に、泣き叫ぶ高綱が哀れでなりませんでした。
関連記事
©2022 IDEA FACTORY/RED
ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~ 平重衡 攻略 感想
※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
平重衡(CV:逢坂良太)
残忍で快楽主義の美型。
知盛が大好きで彼には柔順。
何にも興味がない知盛が遮那王に執着する理由を知りたくて、奥州へ彼女の様子を見に行く重衡。
知盛に悪ふざけするなと釘を刺され、きちんと人を斬ることなく侵入したのは、彼にしてはえらいですね(笑)。
一方で平泉で穏やかな日々を過ごしながら、進むべき道について悩んでいると、重衡が侵入してきて驚く遮那王。
ここで秀衡の計らいで、重衡はしばらく平泉に滞在することになります。
酒宴では遮那王に酌をさせるなど横柄な重衡ですが、やはり知盛が彼女に興味を持つ理由を知りたくて、じっくり観察すると言い出す始末。
でも、どうやら女だとはバレてないようでそこは一安心なのですが、遮那王をけなす暴言は底知れない(笑)。
知盛の件でよっぽど納得がいかないんでしょうね。
ただ、遮那王の綺麗な顔と甘い匂いに気付いて気を吸おうとするものの、酔いつぶれてしまう重衡(笑)。
次の日は遮那王に無理やり手合わせさせたり、町の案内をさせたり。
春玄達が止めれば「父上に言いつける」が出てくるから始末が悪い。
とはいえ遮那王と重衡の会話はまるで漫才のようで、面白いんですよね。
本当に自由奔放で我儘で子供のような重衡ですが、でもどこか憎めない。
どうやら重衡は遮那王をからかうのが楽しみになったみたい。
おまけに知盛にまだ書簡も送っていないのは、何か思うところがあるよう。
それに手合わせの勝負に関しては忖度しないと重衡が明言すれば、春玄達もこぞって彼と手合わせしたいと言い始め、この掛け合いは中々面白かったです。
特に嫌がる重衡に、遮那王が無理やり干し杏を口に押し込んだのは可笑しかった。
でも重衡が、遮那王が彼には見せない笑顔を仲間たちには見せるのがむかつくと感じるなんて、少しは変化が出てきたよう。
それにまさか秀衡と同じ助言を重衡が言うとは、義経も驚きますよね。
言い方は相変わらず乱暴ですが、それでも少しだけ気遣いも感じます。
知盛に書簡を送ったらどうなるか考えて、身体がだるいのを言い訳に送るのを先延ばししたり。
それに知盛に昔されたという怪談話を怖がって、遮那王に笑われて真っ赤になる姿は可愛げがありました。
また遮那王が笑ったことに機嫌が良さそうなのも分かり易い性格ですね。
そんな重衡が遮那王に「仲間になれ」と命令。
仲間についての定義を説明する遮那王に、「わからないけど、わかったよ!」とだけ言って去っていった重衡の反応が、以前よりも大分素直になって何だか可愛かった。
ところが重衡がしばらく姿を見せないと思っていたら、風邪で寝込んでいたとは。
連絡を寄越さなかった重衡に遮那王が怒ると「仲間は命令するものじゃないんだろ」と予想外のセリフを吐く彼。
珍しくしおらしい重衡を遮那王が放っておけるわけないですね。
それに風邪を引いたのは、遮那王が好きな干し果物を買いに行っていたのが原因だとは…。
それに「これで仲間か?」と無垢な問いかけは素直というか純粋というか。
でも熱に浮かされた重衡が「甘い香りがする」と義経を組み敷いて気を吸い、正気に戻ると彼女の体調を心配してくれる。
でもこれで遮那王が女だと重衡にバレてしまい、知盛の執着の原因も分かってしまって…。
だけど彼はこのことを誰にも言わないと宣言。
理由はわかりませんが、義経にとっては有難いには違いない。
ただ、重衡は知盛が彼女をどうしたいのが気になるようです。
頼朝が挙兵する際、重衡は遮那王に知盛の意図を伝え、捕まらないようにもっと足掻いて強くなれと助言までくれるのは、彼にもわからない気持ちのせいですがそれはきっと…。
そして遮那王が源氏として戦うなら平家に戻ると言う重衡。
でも彼女が知盛に敵わなかった時、捕らえられる前に重衡が彼女を殺してくれると言ったのは、彼なりの今出来る精一杯なのでしょうね。
時代が違えば本当の仲間になっていたのかもしれないと思うと、やりきれないです…。
元服した遮那王は義経となり、頼朝の軍に合流し富士川の戦いで奇襲をかける事に。
でも見事に教経に読まれていて窮地に落ちた時、義経の例の力が覚醒。
しかし彼女を止めたのは重衡で、更に正気に戻った彼女を横抱きにして攫ってしまうとは、結構格好良かった。
しかも義経に自分の気を吸わせて、以前の借りを返しただけと素っ気ないのは照れ隠しかな。
けれどその力についていろいろ教えてくれる重衡には、もう以前のような我儘で自分勝手なところはなく、寧ろ思いやりのようなものを感じました。
知盛のことについても、生きて奴の手に落ちることはないと言い切る義経に、軽く目を見張って驚いたあと笑う重衡が心底楽しそう。
二人の掛け合いはとても懐かしく温かいもので、最後に「足掻けよ」と去っていった重衡は潔く意外と男前でした。
でも六波羅に戻った重衡を待っていたのは、知盛の真綿で首を締めるような質問という名の尋問。
知盛の手で義経を傷つけ絶望させ、修羅の道へ落したいとは何とも悪趣味。
おまけに脅迫まがいで重衡に義経を捕まえるのを手伝わせるとは、知盛が穏やかで柔和な分、底知れない恐ろしさを感じます…。
それに重衡がどれだけ絶望を抱いたか、察するに余りある。
重衡も、鎌倉に戻った義経も、ふとした瞬間に思い出すのは相手のことばかり。
この境遇がもどかしくてじれったく、そして切ない…。
義仲が京に攻めてくると知ると、平家は民の事よりもや財産を義仲の手土産にさせないことを優先して邸に火をつける。
それは平泉で義経が語っていた民の生活を考える行為とは真逆で、漸く彼女の言葉を理解した重衡が平家に怒りを覚えたのがせめてもの救いでした。
ところがその義仲が義経に討たれたと聞いた知盛が、俄然やる気をだして一ノ谷の戦いでは総大将に。
勿論、義経を捕まえるのに乗り気でない重衡に協力を押し付けるのも忘れていない。
ここまでくると、知盛の重衡に対するパワハラがうざくて仕方ないですね。
重衡も逆らいたくても力の差が歴然としているから逆らえないし、本当にもどかしい。
また義経も、重衡と戦うことに心が重いのが不憫でならない。
相変わらず義経の涙が見たいだの変態のようなことを言ってのける知盛は、例の力を出し彼女にもそれを強いる余裕が憎らしい。
結局知盛の手に落ちた義経を連れ去ろうとした彼に、駆けつけた重衡が彼女をどうするのか聞くと、妻に迎えると言う。
全ての尊厳を奪われるしかない義経の涙に、胸が締め付けられます。
ところが、帰ろうと言う知盛に「嫌だ」と口走った重衡は、彼女と「仲間」になりたいと。
純粋な彼の言葉に、今度は胸が熱くなりました。
すると知盛は、重衡に彼女を共有しても構わない、二人で愛でようなどど、もう異常で変態すぎ。
必死に義経を守ろうと抵抗する重衡は、いつのまにこんなにも男らしく又頼もしくなったのだろう。
知盛に刃を向け兄弟同士の戦いとなり、動けない義経がそれでも「負けるな」と重衡に声をかけるのがいじらしいのに、重衡は知盛に胸を刺されて…。
怒った義経も力を使いますが、結局力尽きたものの、もっと強くなった彼女と戦いたいと知盛に見逃されます。
そして生命反応のない重衡に口づけ、己の気を必死に与える義経に泣けました…。
でも彼女のおかげで重衡が息を吹き返して本当に良かった。
重衡を連れ帰り世話をする義経ですが、結局は捕虜となりいつ首を刎ねられてもおかしくない状況。
それでも病床の身で我儘でたっぷりの重衡に、喧嘩腰の義経との会話が懐かしくて微笑ましかったですね。
そんな重衡が、何故大好きな兄を裏切ってまで義経を助けたのか。
彼は義経が知盛のものになるのが我慢できないんですね。
ただ、その理由についてはまだハッキリと自覚はしてないみたいですが。
義経も、知盛に口づけされた時のことを思い出すと寒気がするものの、重衡の時はむしろ胸の高まりと温かな気持ちが広がり、それがどこから来るものなのか理解していない。
二人と本当にもじれったいですね(笑)。
それに食事を摂らない重衡が、義経の気を吸おうとしたタイミングで現れた仲間たちのやりとりには笑わせてもらいましたが、同時に和やかで癒されました。
それに遮那王が笑っているのを見て、泣いているより全然いいと呟く重衡が、段々愛おしくなってきた。
重衡と義経が夜の京の町を歩き、「町と民たちの安寧」という言葉に平家の驕りを省みる重衡が、日常の常識的な事を教えてくれる義経に感謝している姿には成長を感じます。
それに義経の笑顔を見ると嬉しい気持ちになるという重衡が、頬を染めながら彼女を抱きしめて…。
お互いが自分の気持ちに気付き、そして「好きだ」と伝え合う二人が静かで優しく温かみに満ちていて、このシーンはとても好きです。
そして知盛に義経を奪わせない、絶対に守ると宣言する重衡が、いつのまにかこんなに男前になってくれて嬉しい限り。
それに二人でなら知盛に勝てるかもしれない。
義経が重衡に力の使い方を教わるのは必然でしょう。
ところが、朝廷からは源氏に平家と和睦を結べと院宣が下り、その公証人に重衡が指名されるという、まさかの展開。
朝廷の思惑を見抜いている頼朝は、交渉決裂次第すぐに平家を滅ぼすつもりで、重衡に同行したかった義経は、勝浦で奇襲をかけることに。
そうして鞍馬で力の安定をさせる修行をする義経と重衡ですが、彼の教え方が擬音ばかりで下手過ぎ(笑)。
でも相変わらず義経が眉間にしわを寄せて考え込んでいると、重衡がデコピンしようとして、おでこを隠す彼女が可愛いですね。
それにいつもは「不細工」言う重衡も、今回は「そんなこと言わないよ」と彼女の心配を汲み取って「可愛い」と言ってくれるし、誰よりも早く駆けつけてくれると信じてくれる。
だから彼も、義経が来るまで知盛とやり合い、何があっても生きて戻ると誓う。
二人の絆の強さを感じました。
また、忠信達が重衡を仲間と認め、それに天邪鬼に応える重衡に胸が温かくなりましたね。
和議の当日、重衡の知盛を見る目が勇ましい。
けれど義経がいないことを確認した知盛が刀を抜き、重衡に斬りかかかるのと同時に鏑矢が放たれ、義経達が奇襲をかける。
そして重衡を加勢する義経も力を使い、息もつかせぬ展開についていくのがやっと。
それに彼女と一緒に過ごすうちに、自身が大きく変わったと叫んだ重衡が頼もしかった。
恋愛END
でも知盛は強い。
重衡がまたも胸を知盛に刺されたのを機に知盛の手を掴み、その隙を義経が見逃すはずもなく。
その後二人で知盛にとどめを刺したのですが、知盛は元々自分自身を終わらせたかったんでしょうね…。
そんな知盛を、やっぱり好きだったと告げる重衡には涙が止まりませんでした。
そして、義経に自分を変えて欲しかった、重衡が羨ましいと言いながら知盛は自ら崖へ身を投げ、重衡の慟哭が胸をえぐるようで辛かった…。
重衡の胸に空いた穴を塞ぐように、彼を抱きしめる義経が慈愛に満ちていて、きっと彼も少しは救われたのではないでしょうか。
屋島の戦いの後、知盛を討ったことで漸く頼朝に信用された重衡は、義経にその身を一任されます。
重衡の元には「仲間」が毎日集まって賑やかで楽しそう。
でもやはり知盛との戦いでのことが尾を引いていて…。
知盛は重衡を見ていなかったと重衡は言うけれど、最後は彼に大好きな兄を殺すという咎を負わせなかったのは愛情故。
だからきっと知盛は変われていたのでしょうね。
二人で抱き合い好きだと伝えた後の口づけはロマンチックでしたが、重衡はこの感覚を思い出したよう。
義経が白状するまで口づけると言われれば、言わないわけにはいかないですよね。
その後のやり取りは、いつもの二人でとても微笑ましかったす。
二人で生きて戻ろうと約束をして、運命を切り開いたからこそ得られた未来。
たとえ知盛が生きていたとしても、二人ならまた未来を切り開いていくのでしょうね。
悲恋END
※道導の「秀衡五章・二」で、好感度「低」からでも見られます。
知盛と重衡、義経との戦いは熾烈を極めますが、まず義経が脇腹を削られ、そして重衡が倒され…。
義経が重衡に気を与えようとすると知盛に邪魔され逆に気を吸われてしまい、気付いた時には京の邸に。
実は重衡は生かされていて、毎日知盛に深手を負わされ、義経が口づけで気を与える。
すると後ろから知盛が彼女の気を吸う。
このおぞましくも耽美な情景は、とても奇麗でありながら悲しさに溢れていました。
そうして知盛は彼女が死なないよう飼い殺し弄んでいるんですね…。
まさに鬼畜。
それでもお互いの約束を糧に生き続ける義経と重衡が、哀れでなりませんでした。
関連記事
©2022 IDEA FACTORY/RED
ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~ 佐藤継信 攻略 感想
※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
佐藤継信(CV:近藤隆)
いつも礼儀正しく、物腰がソフトで泣きぼくろが印象的。
忠信とは逆の位置なんですね。
平泉での遮那王達の生活は、穏やかでほっこりさせられます。
秀衡の邸からの帰りにわざわざ忠信を言いくるめて継信が送ってくれたのは、どうやら遮那王と二人になる為。
でも限られた時間を遮那王と一緒に過ごしたいというのもわかります。
それ程迄に遮那王の為人は素晴らしく、皆に慕われているんですね。
だから継信も、遮那王に頼って欲しいし力を尽くすとまで言ってくれる。
でもこれをきっかけに、忠信と過ごす時間が増えてかえって良かったのかな。
遮那王も継信と一緒にいると楽しそうだし落ち着くみたいだけど、ふと気になるのはこれからの進む道のこと。
忠信がそれに気付いていて、真摯に言葉を尽くして彼女の抱えている悩みを聞き出すくだりは、彼らしくて心が温まります。
それに冷静で思慮深い彼だから答えにも説得力がある。
そんな彼に、これからも悩みを打ち明けて欲しいと言われれば、甘えたくもなるし頼もしい。
そして継信を兄として親しみを覚えた遮那王に、彼が頭を撫でて甘やかしてくれたのは羨ましいし、照れる彼女に「愛らしい」としれっと言うのも彼らしく自然で素敵。
それにしても、忠信がむさ苦しいなどの言われようは気の毒かも(笑)。
そんな時に突然秀衡から見合いの話が!
春玄と遮那王の態度から、何か察した継信は流石聡いですね。
忠信の羨ましがりようとは180度違うのが笑えます。
でも薬草を煎じた茶で遮那王を騙して女だと確認するのは、彼も人が悪いなぁ(笑)。
それだけ遮那王を気にかけてくれるし、事情を聞いて立派だと気遣ってくれるのは嬉しいですけど。
そしてこのことは秘密にするし、見合いの件も上手く事を収めると頼りになる。
実際、本当に秀衡を説得した継信は流石。
女だとバレたのが彼で良かったと、遮那王が感じるのも納得かな。
春玄にも継信にバレたことを説明しますが、遮那王の立場を悪くさせるようなことは絶対にしないと誓ってくれて、男らしいし頼もしい。
それからの継信が、遮那王を優しげな瞳で見つめるのが多くなったって、もう絶対に好きになってますよね。
遮那王だって兄のようとは言ってるけど、彼に惹かれ始めてるはず。
そして遂に頼朝の挙兵で高綱が遮那王を迎えに来ると、佐藤兄弟も家来として付いてくることに。
ただ、継信の思い詰めたような顔が気にかかります。
元服も終えた義経がそんな継信のことが気になり夜の庭に出ると、そこには家臣になった継信が控えていて。
義経の決意や意志など全てを尊重し、彼女の一番近くで盾となり守ると忠誠を誓う姿は、気高く誇り高い騎士のようで、その格好良さに痺れました。
侍だけど(笑)。
でも継信が家臣となったことで線引をして、今までのような付き合い方が出来ないのが寂しいと告げる義経が正直で健気。
壁を作らず頭を垂れるなと義経にお願いされたら継信だって断れないでしょう。
彼女の想いを組んでくれる継信の優しい笑顔と了承の言葉が、これ程嬉しいとは。
喜ぶ義経が可愛いです。
また世の中を平和にしたいという義経の決意も聞かされ、益々忠誠が強くなる継信が男前でした。
頼朝の元へ向かう旅では、皆がわちゃわちゃしていて和みます。
義経と一緒に馬に乗りたいという話題は、後に出てきて上手い演出だなと。
漸く頼朝と合流するも、すぐに富士川の戦いで奇襲する部隊を率いる事になった義経。
でも思っていたような再会ではなく、落ちこむ彼女に気付いて気遣う継信が嬉しかったですね。
そんな継信も主を守りながらの戦いは初めてで、しかもその主が女人の義経なら、万が一を想像して緊張し不安になるのも仕方ない。
そこで彼の手を掴んで、自分だけでなく家臣の命も守ると言い切る義経が凛として力強いし、惚れちゃいますね。
奇襲も無事に成功し喜びもつかの間、頼朝が春玄の太刀をわざわざ確かめに来たのは、伏線でしょうか。
でも相変わらず頼朝は義経に冷たい。
ここで継信に心配をかけたくないと自分を戒める義経と、そんな彼女を気遣う彼がいい感じです。
それに元気がないのに無理に明るくしている義経を息抜きさせる為に、鎌倉の町へ「視察」と称して連れ出す継信の心遣いが有難い。
とは言え、弁慶たちも義経の供をしたいと言うのを正論で蹴散らすのは流石(笑)。
また、元気がないのは富士川の戦いでの失態が原因と弱音を打ち明ける義経を、励ますような継信との信頼関係に心が温まります。
彼の言葉に素直に嬉しいと思う義経が、救われていくのは嬉しいですね。
だから義経が、家臣とも肉親とも違う信頼で、継信は継信として側にいて欲しいと伝えれば、彼も、兄としてでも家臣としてでもなく、継信として甘えて欲しいと、どこまでも甘やかそうとする。
「出来ない!」と恥ずかしがる義経が可愛かったです。
そして継信が義経を連れてきたのは、彼しか知らない野原。
男として必死に自分を律する義経を見ていると胸が苦しくなるという継信は、戦が終われば女人として生きる道もあると諭します。
でも女人として生きるということは、周りにも知られるということで、彼女の美しさを独り占めしたい継信には我慢できない。
そうして後ろから彼女の頬に手を当て振り向かせるシーンは、継信がとても色男で堪りません(笑)。
ただ、戦が終われば継信は奥州へ帰ってしまうという事実に漸く気付いた義経の、胸に穴が空いたような寂しさが切ないですね…。
ところが、邸に戻ると春玄と話をしていた頼朝がいきなり義経を抱き寄せ、まるで女人だと。
継信が割って入って彼女を庇ってくれましたが、彼にしては冷ややかな態度。
頼朝といえども許せなかったのかな。
そんな緊張感をぶち壊してくれたのは、忠信達。
本当に彼らは良い意味で緊張感がなくて癒されますね。
そうして後白河法皇からの義仲討伐に向かう途中、同族討伐で心を乱している義経を連れだす継信は、いつも彼女の憂いを取り除き心を穏やかにしてくれて、本当に細やかな心遣いが嬉しい。
また義経を守るという継信を、彼女も心配して…。
二人の距離が少しずつ、でも確実に近づいていく過程が好きですね。
ところが渡河戦では、継信のまさかの負傷。
かなりの重傷で義経はいったん引くものの、継信の叱咤で将としての務めを果たす彼女が凛々しい。
本当は、継信のことが心配でたまらないでしょうに…。
継信は一命をとりとめたものの意識はなく、このまま意識が戻らなければ危ないと…。
そこに義仲を討った義経が戻ってきて、継信の着物をつかみ「起きろ!」と叫ぶ。
彼女には彼しか見えてないほど、もうなくてはならない存在なんですね。
だから継信の意識が戻って本当に良かった。
それを確認し泣き出した義経の心中を思うと、胸が痛い。
そんな義経を優しく抱きしめ、詫びる彼女を穏やかに慰め甘い言葉を告げる継信は、怪我をしても色男健在。
そして寝込んでいる継信の面倒を見る義経が甲斐甲斐しい。
だから平家の討伐に彼を連れて行くのを、義経が怖がるのは当然でしょう。
ただ頑なにそれを拒む継信が、絶対に譲れないものは義経だから。
信念を語る彼が男前すぎて、本当に格好良いです。
でも、してもらうばかりで心苦しいと、して欲しいことを継信に必死に聞く義経が健気で愛らしい。
ただ、継信の願いは家臣としては恐れ多く、義経が義経である限り決して叶わない分不相応な望み…。
これである程度何を望んでいるのかわかりますね。
だからこそ余計にもどかしい…。
そんな継信が今言えることは、戦が終わっても側に居たいということだけ。
それでも、別れると思っていた義経にはどれだけ嬉しいか。
お互いがお互いの側にいたい。
怪我の身でありながら思わず義経を抱きしめる継信を、抱きしめ返す彼女も自分の気持ちに気付いて。
戦が終わった後、軍を抜けて継信と一緒に平泉で一緒に暮らしたいと言う義経に喜ぶ彼が幸せそう。
ただ、継信の呟いた「例え二人の道が交わらずとも」という一言が、棘の様に心に残りました。
一ノ谷の奇襲も成功し、そこには継信の姿もあって一安心。
と思ったら、後白河法皇の策略で、義経に役職が与えられることに。
でも、信綱との約束を馬鹿正直に話して官位を断るのは真面目な義経らしいけど…。
おまけに、頼朝にも同じことを話して軍を抜ける了承を得ようとすると、何と今すぐ平家を滅ぼし役に立って誓いを果たせと。
この件を継信に嬉しそうに話す義経が可愛い。
でも継信は何か思うところがあるよう。
屋島では平家も必死で激戦になるし、そんな戦いに大切な人を危険に晒したくないという継信の気持ちが痛いほどわかる。
でも苦しむ人を救い継信との未来を掴むためなら命を賭けても厭わないと、義経がとても凛々しい。
共に生きるという約束を守る為、二人は屋島の戦いでまた奇襲作戦を。
少数精鋭で勝浦に渡り、陸から攻めるという作戦中に、継信をかばい教経に矢で射られた義経。
重症を負いながらも継信達に三種の神器の回収を指示し、自らは教経を追うという義経は、継信との約束を果たそうと無理をしているのが痛々しい…。
恋愛END
教経を倒そうとする義経を行かせるわけにはいかないと継信。
平家には大きな損害を与えたし、三種の神器の探索も戦が終わってから出来ると説得します。
主の命令に背いてまで継信が取った苦渋の決断は、彼女を抱きしめる腕と体が震えるほど。
それだけ彼にとって、義経が大切な存在だとわかりますね…。
そうして義経が気を失っている間に、三種の神器も春玄たちに無事に回収されて良かった。
そうは言っても、平家を滅ぼすことが出来なかった義経の焦燥が痛いほど伝わります。
でも継信が常に彼女に寄り添い不安な心をほぐし、優しく抱きしめ心配してくれるなんて羨ましい。
お互いが大切な存在で一緒に生きていきたいと甘い時間を過ごしていたら、忠信がやってきて、その驚き様に笑いました。
頼朝からの呼び出しには、突然法王の使いがやって来て、義経に官位を授けると勝手なことを言ってくるのが腹立たしい。
すると頼朝が、いきなり義経の任を解き「弟ではない」と宣言するとは。
そこに現れたのは春玄と常盤御前。
常盤御前の告白は、前作をプレイしていれば知っている内容でしたが、義経にとっては衝撃ですよね…。
平家の件は春玄が引き継いでくれるそうで、彼が頼もしく見えました。
でも頼朝の言い方はもうちょっと考えて欲しかったですね…。
お前の居場所はないだの、用済みだの、何処へなりとも去るが良いだの。
一応、十分な働きだったとは褒めてくれましたけど。
自分が何者でもなかったことに落ち込んだ義経を、「私の唯一の主」と呼んでくれる継信が優しくて、出自など関係なく彼女に心を奪われた等の言葉に胸が熱くなりました。
でも義経に対しては結構欲深いですね。
彼の本当の願いは、義経と結ばれること。
源氏の人間でないなら、それは叶う。
義経にとって残酷な事実を喜んでしまうのは、仕方ないでしょう。
そして義経が何者でもないから言える愛の言葉は、彼女も同じで。
二人で伝え合う「愛している」と口付けのシーンは甘くてとろけました。
それに義経の本当の願いは、継信と一緒に幸せになりたい。
きっと彼なら叶えてくれますね。
平泉へ向けて旅立つ当日の二人が仲睦まじくて、女人姿の義経はとても可愛い。
それに見送りに来てくれた忠信達は、相変わらず騒がしく、でも温かくて。
継信と忠信の言い合いには、冗談も交じっていて微笑ましかったです。
また、春玄のたった一言の伝言には、どれだけの想いが込められているのだろう…。
旅立つ二人には明るい光が差しているようでした。
平泉へ戻った義経は、遮那という名に。
「遮那殿」と呼ぶ継信が、何だか新婚さんのようでくすぐったいです。
その遮那も佐藤家で平和に暮らしているようで、安心しました。
それに継信も秀衡にまた仕えるようになって、今まで通りに。
忠信が一月とあけずに遮那に文を寄越すことに、なにやら面白くなさそうな継信が可愛い。
こんな一面もあるんですね(笑)。
それに継信の前に座って馬に乗る遮那が照れてるのも可愛い。
その顔を見たくてわざと馬に乗ったという継信のデレデレ振りが堪りません(笑)。
そういえば、平泉から出てくる道中でそんな会話もありましたね。
そうして連れて来たのは、継信のお気に入りの野原。
改めて愛の告白をする継信は、今度は彼女に妻になって欲しいと。
家族の絆を求めていた遮那に、本当の家族になろうと言ってくれる継信には、感謝しかありませんでした。
当然遮那の言葉は決まってますよね。
誓いの言葉が口付けなんて、もう継信の色男振りには完全にやられっぱなし(笑)。
奥州の地で、これから二人で平和で幸せな未来を築いていくのが楽しみです。
悲恋END
※道導の「継信五章・二」で、好感度「低」からでも見られます。
継信が漸く三種の神器を見つけると、法王の息のかかった源氏の兵士が彼を背後から襲い致命傷を与えるとは。
義経を取り込み源氏の力を分散させ、存在しない神器を探し続けさせるとは、何と狡猾で卑怯な手を。
ただそれよりも継信の容態の方が気がかりでならない。
そう思ったところ、ここで死ぬわけにはいかないと、瀕死の継信の反撃には燃えましたが、それも長くは続かず…。
彼の義経を呼ぶ渾身の叫びに、胸が締め付けられました。
一方で、重傷を負いながらも平家を滅ぼし、継信との未来を信じて、彼に気持ちを伝えるのを楽しみにしている義経が哀れでなりませんでした…。
関連記事
©2022 IDEA FACTORY/RED
ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~ 攻略 感想
とうとう発売された「ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~」。
前作「ビルシャナ戦姫 ~源平飛花夢想」のファンディスクという位置付けですが、
正規ルートでは新規の攻略キャラクターも増えて、総勢9名というボリュームになりました。
いつものように、まったりのんびりの更新となりますが、お付き合いいただけますと幸いです。
ゲームの流れ
今作では、下記のように正規ルートと後日談でキャラクターが分かれているようす。
※以下公式HPより引用
********************************************************************************************
【後日談】は、選択肢がありませんので前作恋愛ED後の甘い物語をご堪能いただけます。
【正規ルート】は、キャラクターとの会話や言動の選択によって物語が変化します。
迎えるエンディングは、攻略キャラクター4名との恋愛&悲恋エンド2種となります。
※攻略制限はありません。
********************************************************************************************
※ネタバレ要素がありますの、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
キャラクター攻略感想
【正規ルート】
【後日談】
総評・まとめ
関連記事
©2022 IDEA FACTORY/RED
神々の悪戯 Unite Edition(神々の悪戯 InFinite)総評・まとめ
漸く全員の攻略が終わりました。。
全員で12人はさすがに多かった(笑)。
今回は、 神々の悪戯 Unite Edition(神々の悪戯 InFinite)の総評まとめとなります。
※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
システム周り
相変わらず素晴らしいです。
前作と違いはないので、詳しく知りたい方はこちら↓をご参照ください。
糖度
キャラクターによって、糖度に差があるというかありすぎ(笑)。
特にアヌビスの純粋さとCERO Dのバルドルは、一緒のソフトに入れて良いの?と思えるほど差がありました。(笑)。
それだけで多様なバリエーションが楽しめると思えば有りなんでしょうね。
勿論バルドルだけでなく、色っぽい展開は他のキャラクターにもありますが、あこそまではっきりスチルにされてしまうと、文句のつけようもありません。
バルドルにはそれだけの破壊力がありました(笑)。
そういえば彼は前作では破壊神でしたね。
他にはディオニュソスやハデス、トトなども色っぽいシーンがあって、糖度を高める要因になっているかと思います。
とはいえ、アヌビスやアポロンのような純粋な恋愛もとても素敵でした。
まぁ12人もキャラクターがいれば、糖度のばらつきも仕方ないと思いますが、個人的な意見では、どのキャラクターもドキドキ出来ました。
攻略順
ネタバレなどはないので好きな順番でOKだと思いますが、前作攻略キャラクターは、制限があるので注意が必要。
今回追加されたキャラクターを攻略してから、前作キャラクターの制限が解除される仕組みとなっています。
陽をクリアすると月人と尊、メリッサをクリアするとアヌビスとトトのような感じ。
ただ、前作のキャラクターは、途中までは二人の共通ルートとなっているので、完全な個人ルートではありません。
総評まとめ
攻略キャラクターが増えて全部で12人というボリュームには満足ですが、もう少し前作組のルートを考えて欲しかったな、というのが正直な感想です。
新規の攻略キャラクターは新鮮で面白かったですが、それに比べて前作組のストーリーは短いし、いつ恋におちたのかハッキリしないキャラもいたような…。
そもそも卒業が決まってからのストーリーになるので、ある程度性急なのは仕方ないのかな。
でもせめて、恋愛ENDを二つ作るとか、記憶をなくさないとか、でなければ前作のファンディスクにするとかして欲しかったですね。
特に、結衣が記憶をなくすパターンのキャラクターENDはやはり寂しかったです…。
もちろん、そちらも味があるのですが。
とはいえ、2本分のゲームが1本になっていることを考えると、大ボリュームでとても満足です。
しばらくは「神あそ」の世界が頭から離れなさそうです。
関連記事
©BROCCOLI Illust.Yone Kazuki
神々の悪戯 Unite Edition (神々の悪戯 InFinite) トール・バルドル・ロキ 感想
ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
トール(CV:杉山紀彰)
ロキのお守り役で口数が少ない。
トールはロキとバルドルのお目付け役で、生徒として傍にいる為わざわざ入学してきたんですね。
でも彼に問題が発生し枷が外れなくなってしまい、結局生徒として授業に出ることに。
トールと結衣の勉強会中、中々登校しないロキからの質問の一環で、トールから「カレシとは何だ」と聞かれた結衣が「特別な存在」と答えると、いきなり「その言葉は嫌いだ」と怒鳴る彼にびっくり。
そして漸くロキが登校してトールと結衣の仲を確かめたら、目的は達成したと言って去って行くマイペース振り。
それに比べてトールは遠慮しがちに結衣を食事に誘ったり、ゼウスに呼ばれた彼女が心配で迎えに来たり優しいし誠実で真面目。
結衣も彼の笑顔がもっと見たいし、問題の事も心配だし。
そんな二人の距離が近づいていく過程がとても好きですね。
するとロキがトールに化けて、結衣を抱きしめキスをしようとし本物のトールに阻止されますが、どうやら彼女がトールに相応しいか検証してるみたい。
挙句、オレと付き合おうなんて言ってくるし。
ここでトールと一緒に残るを選ぶと恋愛ルート、ロキについて行くと宿命ルートへ。
恋愛ルート
トールと一緒にいると言う結衣。
彼を選んだことで見る目があるとロキに言われますが、結衣もトールもその意味が分かっていないことに呆れるロキ。
でもそんな二人に興味を持って、漸く登校してくれて良かった。
ただロキが他の皆に誘われて寂しそうな顔のトールを気遣い、遊びに誘う結衣が優しいですね。
そしてメリッサに指摘されて、自分がトールに恋していると自覚する結衣が初々しい。
レジャーのレポートも兼ねて海に遊びに来た二人の距離が確実に縮まったと思っていたら、北欧神話組でトールだけ枷が外れず…。
トールの力になりたくて彼に「トールは特別」と告白までしたのに、自分で解決すると頑なに結衣を拒絶するのが悲しい…。
それに結衣と距離を置きたいと言われたら、心が折れそうになりますよね…。
それでもめげずにトールを説得する結衣に、彼が根負けして放課後また勉強会ができるように。
ただどうやらトールに好きな人がいるらしく、それでも彼の役に立ちたいと言う結衣が健気…。
でもそれがショックで泣き出した結衣を心配して、傍にいてくれる彼が温かく優しいのが余計に辛いですよね…。
そしてきちんとトールに「好きです」と打ち明け、結衣にとって初恋のトールは特別だと告げても、彼はまたしても「特別」なんてない、卒業したいなら自分への気持ちを捨てろ、もう会わない方がいいとつれない…。
そこで結衣はロキからもらった「最終兵器」を使うと、大量の蛇の玩具が現れて。
蛇が苦手な彼が結衣を守ろうと必死になって抱きしめ、そしてずっと前から彼女が好きだったと、失いたくないとやっと告げてくれて。
珍しくくロキがグッジョブでした(笑)。
今まで冷たかったのは、卒業して彼女を失った時の苦しみから逃げていたので、好きだと認めたくなかったんですね…。
そうすれば結衣と箱庭に残れるから。
するとそれを認めた途端に枷が外れて。
それは幸せな恋人生活の始まりと同時に、終わりへ向かうものですが、二人はそれを受け入れ、トールの「離れるな」は男らしくて頼もしかったです。
それに結衣とトールが恋人になってクラスの皆、特にロキとバルドルからの祝福には心が温かくなりました。
それから二人はクラス公認の恋人同士で、何をするのも全てが初々しくて微笑ましく、勝手にやってくれって感じでした(笑)。
とにかくあのトールとは思えない言葉や過保護ぶりの数々に、今までとのギャップが激しい(笑)。
また「ファーストキスの味が知りたい」という純粋なトールの希望に応え、一瞬のキスをする結衣が可愛い。
でもすぐトールからキスをして回数も増えましたが(笑)。
またトールは結衣と一緒にいられる方法をゼウスに確認してたんですね。
元の世界に戻るを選ぶと恋愛END1へ、トールと一緒に行くと選ぶと恋愛END2へ。
恋愛END1
自分の世界に帰ると告げた結衣。
トールは優しく結衣を抱きしめ、彼女の答えを肯定してくれるのが優しい。
もうすぐお別れの時に、トールを忘れないというキスのおまじないが切なかったです…。
高校最後の春休み、街で結衣がぶつかった相手は夢の中で見た相手で。
「お前を愛している」と告げて結衣におまじないをするトール。
二人の初恋はこれから始まるんですね。
恋愛END2
トールと一緒に北欧神話の世界へ行くと言う結衣。
でも彼は北欧神話最強の戦神。
当然彼と一緒に行けば血を浴びることに…。
それでも覚悟を決めた結衣は強い。
それにしてもキスを続ける合図を決めるなんてトールも考えますね。
結衣が目が覚めると大きなベッドに横たわっいて、ベッドサイドの椅子にはマグカップを持ったトールが。
こちらに来て結衣は居合の腕を見込まれ戦乙女として過ごしているよう。
だからこそ今の時間を大切にしようと、彼と決めたキスの合図で終わる演出が洒落ていました。
宿命ルート
ロキに人間を知ってもらうために、一緒に行く結衣。
結衣とトールが「無自覚」にお互い惹かれあっているのを確認したかっただけのロキは、トールに「夜の散歩に付き合ってもらった」と説明しますが、待っていてくれたトールが優しくて嬉しい。
それにロキも漸く授業に出てくれて良かったけど、帰宅部に巻き込まれたトールと結衣が気の毒。
でも活動目標を「寄り道しながら学んで帰る」としたのは真面目な二人らしいです。
ただ、トールとロキの関係を聞いた結衣が「特別」と言うと、トールに「違う」と即否定されるし、枷の事もバルドルとロキには内緒にして欲しいと頼まれてしまう。
それに「あいつらは成立している」という言葉も引っかかる。
思いがけない壁を感じて、何だか歯がゆいですね。
一向に卒業資格が得られない北欧神話組に、ゼウスから自由研究の発表という課題が。
そこで結衣も北欧神話組に入り、帰宅部の活動報告で校内新聞を自由研究として制作。
そうし校内新聞が完成すると、バルドルとロキの枷が外れて神化しますが、トールはそのまま…。
これには彼も相当堪えたようですが、「これは俺の問題だから一人で解決する」と結衣の協力の申し出を頑なに拒否する。
結衣が力になりたくても突き放されれば心が痛みますよね…。
でもこのままでは何も進展がないことを悩んで、結衣はロキに相談をすると、ロキがトールを挑発して言い合いに。
肝心なことを何も教えてもらえないのは、信用してもらえない証拠だから、ロキだって本気で怒るし悲しいですよね…。
誰かの特別になりたかったトール。
バルドルとロキがお互いを特別だと思っていて、自分は釣り合わないから必要ないと自信を持てなかった彼が哀しい…。
そんなトールも特別だとを諭すロキが、いつもよりも大人びて見えました。
とにかく元通りの仲に戻って良かった。
照れくさそうなトールが貴重です。
でもトールの枷が外れない事実に、力になりたい結衣は自分の無力さがもどかしい。
帰宅部の卒業旅行で、突然トールへ復讐の機会を狙っていた悪霊に結衣が支配され、彼女を救うために枷を外し悪霊を薙ぎ払ったトールが頼もしかった。
勿論、ロキもバルドルも喜んでくれて、ようやく自信が持てたトール。
友情に優劣なんてないというバルドルの言葉に胸が熱くなりました。
コテージに戻る途中の皆のやり取りが、わちゃわちゃしていて楽しかったです。
ここで結衣が彼らに告げたいことは、親友でいてくださいを選ぶと宿命END1へ、友達でいたいですだと宿命END2へ。
宿命END1
これからも皆で仲良くしてくださいという結衣。
彼らなら、きっと大丈夫でしょうね。
4人で手を重ねて誓った未来は、とても温かく結衣の胸に染み込んで泣けました。
そして出逢った頃のように部室で二人きりで話すトールと結衣。
トールは全てをかけて結衣を守りたいと言ってくれる。
泣き出す結衣を抱き締め、北欧に連れて行きたかったとトール。
いつの間にかお互いがお互いの特別になっていたんですね。
本当は想い合っている二人が別れなければいけないのが、とても切なかったです…。
宿命END2
結衣も皆ともう少し一緒にいたかったと告げると、元の世界の友達を大切にしろと言われて涙が出そうになる結衣。
それにトールたちにとって一番大切な親友と言われたら嬉しいですよね。
卒業前にトールに内緒で彼の誕生日を準備する結衣達が楽しそう。
でもまさかクラッカーの紐にトールがあんなに驚くとは(笑)。
バースデーケーキの蠟燭にしたトールのお願いはきっと叶うでしょうね。
結衣のことでロキにからかわれて赤くなっているトールが可愛かった。
最後にトールが、結衣の誕生日もいつかやれるといいなと言ってくれたのが嬉しかったです。
バルドル(CV:神谷浩史)
万物から愛される能力の光の神。
でも結衣は影響を受けないと聞くと喜んで、いきなり彼女に「大好きだよ」はさすがバルドル(笑)。
それにロキと気まずかった結衣との仲をとりもってくれるなど、頼りになるし優しい。
また、ロキと同じように結衣を喜ばせようと作ったランタンは不細工で、しょんぼりしたバルドルが可哀想だけど可愛かった(笑)。
ハロウィンの飾りつけで、準備やフォローに無駄がないバルドルは、まず結衣の喜んだ顔が見たいと言ってくれて嬉しいですね。
打ち上げで、バルドルとロキが争って結衣にお菓子を食べさせようとするのに、バルドルを選ぶとバルドルルートへ。
バルドルを選ぶと、ケーキを「あ~ん」してくれます(笑)。
ハロウィンが終わると今度は課題の準備に入る結衣たち。
でも肉しか食べないバルドルに、好き嫌いをなくす手伝いをしたいと結衣が言うと、彼が心強いとやる気になってくれたのが嬉しい。
作る野菜をラディッシュに決めて世話を始めると、「あなたの笑顔が見られるなら、わたしも頑張れるよ」と普通なら照れるようなことをさらっと言ってくるのがバルドルなんですよね(笑)。
そうしてバルドルからの誕生日のリクエストは、ラディッシュが収穫出来たら結衣の手料理が食べたいというもの。
結衣がお肉も入れて弁当を作ると言うと、ラディッシュよりもお肉の方が嬉しそうなバルドルが正直で可愛かったです(笑)。
またバルドルと相合傘をした時に、別れが辛くなるので今まで遠慮していたという彼から突然の告白。
「わたしだけのものになってほしい」というバルドルに、結衣も彼が好きだと告白して、恋人同士として彼の誕生日を祝える幸せを分かち合う姿に心が温かくなりました。
そして「恋人としてあなたをゆっくり知っていきたいから、覚悟しておいね」と手の甲にキスをする姿は本当に王子様(笑)。
今までもスキンシップは多かったけど、恋人同士になってからのバルドルは更に積極的。
見せつけられたロキが呆れて課題をするのも無理はないかも(笑)。
そして楽しみにしていたラディッシュの収穫は、ゼウスの気まぐれで冬になり枯れてしまったけれど、誕生日の続きをバルドルの好きな場所で過ごそうと提案する結衣のめげないところが好き。
二人で出かけた雪原では、バルドルが雪に不慣れな結衣の手を引いてくれて頼りになる。
でも誕生日が終われば嫌でも卒業が待っていて。
バルドルのいない辛さに耐えらえないと沈んでいる結衣に、突然彼が神化して雪原を花畑に。
そして愛を囁いてくれるバルドルが、彼女にした初めてのキスは温かい。
お互いに気持ちを確かめる二人の絆が強く感じられました。
バルドルEND
卒業まであと一日、手を繋いで思い出の場所を辿る二人にはまだまだ時間がたりなくて。
そして別れ際、結衣の部屋の前で「今夜はあなたと過ごしたい」とバルドル。
彼女の部屋なのにエスコートするのが彼らしいです。
結衣の心も体も自分のものだと告げるバルドルは、彼女に白銀のチェーンのネックレスをつけて愛の言葉を紡いでいくと、彼女もそれに答えて。
バルドルが初めて「結衣」と呼んでキスをしてからの流れはドキドキしっぱなし(笑)。
壁のスイッチを押し電気を消してネクタイを引き抜いたバルドルは、いつもの紳士的な彼ではなくて完全に男でした。
そして二人は一つに…。
噂には聞いていましたが、ここのスチルは思い切ったなと。
CERO Dも納得(笑)。
エピローグ
卒業式も終わり、彼からもらったネックレスの宝石が、二人をつないでくれると信じて元の世界へ。
自分の世界へ戻った結衣は、一旦は記憶を失ったものの、バルドルからもらったネックレスの宝石に触れた途端に全てを思い出すとは、さすが神様がくれただけのことはある。
そして、彼の言葉を信じて待っている結衣が近所の公園に出かけると、桜が満開でシチュエーションもバッチリ。
「会いたいな」と零す結衣に返事をするのは、もちろん彼。
バルドルに抱きしめられながら、もう絶対に離さないとキスをくれるのが彼らしくて懐かしい。
満開の桜に祝福されて、これからの人生も二人で永遠の愛を紡いでいくのでしょうね。
ロキ(CV:細谷佳正)
イタズラ好きで天邪鬼なロキは、北欧神話の課題ではうんざりしていたのに、ハロウィンのイベントには興味津々。
さっそく結衣を驚かせて楽しんだのはいいけど、本気で怒ってしまった結衣にお詫びのプレゼントを作ってくれるロキ。
彼女が笑って安心したようで、本当は優しいんですよね。
猫の顔のランタンを簡単に作って結衣を驚かしても、本当は彼女の為に作ってくれていて、天邪鬼な彼らしい。
ハロウィンの飾りつけで、「ロキに負けるわけにはいかない」とバルドルに不意打ちされたロキが、慌てて取り繕うのが可愛かったです。
打ち上げで、バルドルとロキが争って結衣にお菓子を食べさせようとするのに、ロキを選ぶとロキルートへ。
ロキを選ぶと、彼からプリンを口に入れてもらえます(笑)。
そして結衣の口元についたカラメルを、指で拭き取って舐めちゃう。
恥ずかしがる結衣に、ロキまで気まずそうにするのがほっこりしました。
またロキの誕生日を忘れていたことに気付いた結衣が、トールとバルドルにも協力してもらってサプライズパーティーをすると、思いの外ロキも喜んでくれたようて良かった。
特に、結衣がクッキーを「あ~ん」したのには照れくさいと実感して頬が赤くなって可愛い。
それにロキから、いつも結衣の事ばかり考えていておかしくなりそうだから「好きになってもいい?」なんて殊勝な言葉に、もちろんOKする彼女が嬉しそう。
でも、好きな子ほどイタズラしたくなっちゃうって、これから結衣は大丈夫かな?
恋人同士になってから、ロキがアヌビスたちとばかり仲良くして寂しかったと結衣がヤキモチをやいたことに喜んだロキ。
「部屋でたっぷり甘やかしてあげる」と言うと、その通りに甘いセリフと額へのキスは、いつものやんちゃな彼とは違って男として余裕がありました。
だから卒業が迫っている事実はどうしても影を落として…。
それまで一緒に過ごすという二人の切ない思いが胸に迫ります。
そして課題の作業をするロキと結衣。
でもロキと過ごせる時間を気にして悲しそうな結衣に気付いたロキが、彼女の頭を撫でるのが優しい。
それに自分の方が相手を好きだと言い合う二人が微笑ましかったです。
ただ、お休みのキスをお預けされたロキが少し気の毒かな(笑)。
課題の発表も上手くいき、あとは卒業まで楽しい思い出を作るだけ。
そうして海にデートに来た二人ですが、結衣が学園の皆の話を持ちだすと、嫉妬したロキが神化。
結衣を炎で動けないようにして、拗ねるのが子供っぽかった(笑)。
ロキEND
卒業式の朝、迎えに来てくれたロキに抱き着いた結衣。
彼女に何度もキスをするロキは、彼女の不安や悲しみを取り去ってくれたんですね。。
でもロキが、いきなり卒業するのを辞めて結衣と学園で暮らすと言い出して。
「ワガママだと知っていても黙って従うのは嫌だ」と悲痛な彼の叫びに、胸が張り裂けそうでした…。
部室で結衣を後ろから抱きしめ目を手で目隠しし、最後のイタズラと告げるロキの声は震えていて。
格好良くお別れしたかったのに結衣に迷惑をかけっぱなしだったと涙声で謝るロキに、泣きました。
そして結衣の住んでいる日本や神社の事を聞いたかと思うと、急にそこに行くと決めて、更に「すぐにさらいに行くから」と消えてしまったロキの行動は、あっという間(笑)。
エピローグ
元の世界へ戻った結衣は、箱庭での記憶を失っていなくてロキを待っている毎日。
そこに突然後ろから目隠しをされて「だ~れだっ☆」って(笑)。
「約束通りユイをさらいに来た」というロキに抱き寄せられて泣く結衣には、思い切り彼に甘えて欲しい。
今日は縁日でたこ焼きの話をした後に「まず、アンタのことを食べたい」と軽くキスするロキが男前。
そして、この先も彼女を離さない、新しいことを一緒に始めようと言うロキと結衣の未来が、明るく希望に満ちていて嬉しくなりました。
関連記事
©BROCCOLI Illust.Yone Kazuki
神々の悪戯 Unite Edition (神々の悪戯 InFinite) ディオニュソス・アポロン・ハデス 感想
ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
ディオニュソス(CV:野島裕史)
掴みどころがなくいつも気怠げでゆるい感じがたれ目にぴったり。
何度頼んでも中々授業に出てくれないディオニュソスが気になる結衣。
彼のことが知りたくて、出かける彼をつい追いかけると森の中で葡萄を栽培している。
「二人だけの秘密」として教えてもらった葡萄の世話を、結衣も手伝うから授業に出てくれてとお願いして、漸く彼が降参してくれて良かった。
例え授業中寝ていたとしても(笑)。
それにしてもディオニュソスは結衣がにスキンシップと軽口が多すぎ。
彼女をからかって反応を楽しんでる(笑)。
でも収穫祭の準備では、模擬店の作業手伝ってくれたり、突然の雨で落ちてしまった葡萄を拾ってゼリーにしたり。
無理をする結衣を気遣ってくれる優しさもあっていい男なんですよね。
収穫祭も二人でまわって楽しそうだったのに、後夜祭では彼がいなくなって探し回る結衣が健気。
漸く見つけたディオニュソスは一人屋上で過ごしていて、ハデスの「あいつの心には深淵がある」という忠告が重なり不安になります…。
そういえば、俺には葡萄の木しかないとか、中途半端な結末がお似合いだとか結構自虐的なことも言ってましたもんね。
付かず離れずの距離感がいいとも。
二人でもう少し打ち上げしないかという、彼の誘いに乗るで恋愛ルート、断るで宿命ルートへ。
恋愛ルート
ディオニュソスの誘いにのる結衣。
彼の特製ホッとワインの香りに酔った結衣を横抱きにして部屋に送るのはいいけど、一緒に寝てるし彼女の胸元のボタンが外されてるし。
「何も覚えてないの?」と聞かれてうなずくと、「オレだけの思い出にしておく」と余裕の彼。
これじゃ結衣だって余計に意識して動揺しますよね。
でもどうしてもあの夜の事が気になり、結衣が意を決して聞くとはぐらかされて「もしかして俺に惚れちゃった?」なんて軽すぎ。
それに卒業資格も兼ねた期末試験を「やるだけムダ」と端から放棄してるディオニュソスの卒業が危ういと聞き、結衣はギリシャ神話組で勉強合宿へ。
ディオニュソスは相変わらず結衣にスキンシップや軽口を叩いて、彼女だけ意識しているようで複雑な心境なのが気の毒…。
すると彼が出自を簡単に語ってくれますが、ゼウスと人間の間に生まれた半端者の自分をアポロンと比較して、自嘲気味に話すのがやるせなかったです…。
それに具合が悪いと言ったディオニュソスを心配した結衣を押し倒し、「あの夜」を持ち出してそのまま事を進めようとしたけれど、そこにハデスたちが来て未遂に。
おまけに「あの夜」は何もなかったし、遊びなら大歓迎と言う彼の真意が掴めない。
これじゃ結衣も混乱しちゃう。
そして試験を終えて、彼に恋をしていると漸く気付いた結衣。
放課後、彼に懸命に告白する結衣にあっさり「付き合おう」とOKを出してキスをしようとするものの、急に「気楽にいこうよ」と止めてしまい、本当に彼女の事が好きなのか疑問…。
それに、ディオニュソスは彼自身が抱える本質的な問題を、自分と向き合い自分の力で解決しないと卒業できないらしい。
そうして彼が語った本質的な問題は、想像以上に重く切なかった…。
望まれない子供として生まれ母は死に、愛を知らずに育った中途半端な存在の自分を認めることが出来ない。
結衣がいくら言葉を尽くしても説得しても彼には届かず、繋がったと思っていた心も勘違いだったのかを尋ねると、「どうしたらいいか。わからない」と返されたら傷つくでしょうに…。
でも結衣を必死に追いかけてきたディオニュソスが、初めて彼女の名前を呼んでくれただけでも嬉しかった。
いつか離れ離れになる運命だとしても、結衣を失いたくないし必要だと気付いたディオニュソスは、「愛している」と告白し、心の繋がりを確かめるような長いキス。
人を深く愛せるくらい自分に自信が持てた彼の枷が外れ、漸く卒業資格を得ることが出来て一安心。
卒業ギリギリまで恋人同士を満喫し、結衣の不意打ちのキスに照れるディオニュソスが新鮮で可愛かったです。
すると彼から「オレと一緒に来ない?」と。
自分の世界へ帰ると恋愛END1、神話の世界へ行くと恋愛END2へ。
恋愛END1
自分の世界を選んだ結衣。
別れる瞬間までディオニュソスが結衣と手を繋いでくれていて。
元の世界に戻って記憶はないけど、消失感と手の温もりが残っていたは、愛の力かな。
街でサックスを吹いている男性を見かけて握手をすると、探していた温もりが。
そして結衣の名を呼ぶディオニュソスが彼女を抱きしめての告白は、彼女を想う気持ちに溢れていてちょっと感動しましたね。。
彼の手を取った結衣のこれから始まる物語が楽しみです。
恋愛END2
ディオニュソスと一緒いたいと告げた結衣。
けじめとして、結衣を連れてゼウスに挨拶するディオニュソスの、絶対に彼女を連れて帰るという覚悟が伝わりました。
またゼウスに祝福されるとは、彼もやはり父親なんですね。
ギリシャ神話の世界では、ディオニュソスが結衣の左手の薬指にアレキサンドライトの指輪嵌めて「永遠にオレのもの」と宣言。
彼とのキスは情熱的で、それから結衣の全部をオレのものにすると…。
いいよね?と優しくて確認されたら、蕩けてる結衣は肯くしかないでしょ。
二人の長い夜はこれからですね。
宿命ルート
結衣を部屋へ送ってくれたディオニュソスの出生は、想像以上に重く辛い…。
ヘラに人間の母親を殺されて、人間界を転々として逃げている時に出会ったのがあの葡萄の木だったとは…。
結衣が羨ましくなるくらい、ディオニュソスの行く所に必ずついてきて一緒にいてくれる葡萄の木が、彼にとって大切な存在である理由がわかりました。
また卒業制作の展覧会での壁画の話し合いも、いつの間にか抜け出すディオニュソスは、神として誇れる神話が無いし気まずい雰囲気を避けたいと自嘲的。
そんな時にゼウスから、オリュンポス12神を描けとディオニュソスに試練が。
彼は人間界で暮しながら、神話の世界へ呼ばれるのを待ってる間に実力を認められ、漸く神話の世界へ呼ばれた時に、自信たっぷりに輝いている神々を見て強烈な劣等感を植え付けられていたんですね…。
真の意味での神になるには、全てを受け入れ乗り越える事を、自力で気付く必要があるみたい。
でもせっかく完成した絵には11神しかいないし、あまつさえ12神目の場所を黒く塗りつぶして、自分との戦いから逃げてしまったディオニュソスが痛々しい…。
彼を信じ自分の出来ることをやろうと、黒く塗りつぶされた場所を一人で修復する結衣は健気で強い。
そんな彼女をディオニュソスだって放っておけないですよね。
ディオニュソスの過去や劣等感を知って、一緒に道を探すという結衣の支えは本当に心強い。
そのおかげで、せっかく他の神にも見劣りしない理想のディオニュソスを描いたのに、彼の意志で取り組んでないから落第とは、ゼウスも甘くない。
結衣が彼を信じ励ます言葉は自然と彼の心に響いて、二人でゼウスに直訴をすると、
枯れかかっているディオニュソスの葡萄の木を蘇らせるという最後の試練が。
実はブドウの木にはゼウスの力が備わっていたよう。
それを断ち切られて絶望し諦めるディオニュソスに、結衣は葡萄を抱きしめながら、必死に彼を励まし支えて…。
その姿に胸が熱くなりました。
そして結衣と葡萄を守るように覆いかぶさるディオニュソスに達に襲い掛かる雷。
結衣が彼らを守るように盾になると、その想いが届いて神化したディオニュソスが今度は彼女らを守る姿が当たり前だけど神々しい。
自信を取り戻し余裕に満ちた彼は葡萄の木を蘇らせ、無事に試練を乗り越え自分自身を認めることができて良かった
それに結衣のおかげで人間を慈しむ感情も培われて、一回り大きく成長したよう。
卒業バーティの責任者をディオニュソスに任せると宿命END1へ、クラスの皆で主催すると宿命END2へ。
宿命END1
ディオニュソスが主催者となった卒業パーティーは、スタッフも巻き込み彼らしい遊び心満載の内容。
大勢の中でディオニュソスがが中心で冗談を言って盛り上げ、かつて一人で姿を消していたのが嘘のよう。
卒業式の朝、結衣が葡萄の木に挨拶に訪れると、そこにはディオニュソスもいて、彼の特製葡萄ジュースで二人きりのお別れパーティなんて彼らしいな。
ディオニュソスにお礼を言われて涙ぐむ結衣を、優しく慰め額にキスする彼。
明るい未来に向かって歩き出す二人が頼もしく見えました。
宿命END2
クラスの皆が主催者となり、全校生徒も招いてのパーティーなんて壮大。
ディオニュソスがリーダーシップをとって生き生きしているのは嬉しいけど、少しだけ寂しい結衣の気持ちも複雑ですね。
パーティーはディオニュソスが仕切ってインタビューするなど、本当にみんなが和気あいあいとして楽しそう。
自信に満ち溢れたディオニュソスがとても魅力的でした。
アポロン (CV:入野自由)
結衣を「妖精さん」と呼び、言葉を繰り返す癖が憎めない。
そんなアポロンルートは、彼らしく爽やかで明るいストーリーでした。
卒業課題について神話を調べると意見を言うものの、その先は何も考えていないのがアポロンらしい(笑)。
それにハデスが不幸を持ちだして遠慮するのを、持ち前の明るさと前向きさで解消させるのは彼くらいでしょうね。
でも結衣とハデスが花壇の手入れをしているのを見て、ハデスの大人の落ち着きや頼りがいに憧れながらも、嫉妬しているのが可愛い。
結衣がアポロンにしかない魅力がたくさんあるとフォローしますが、ハデスに対してのジレンマを抱えたのはどうやら結衣が原因のよう。
気付くと結衣を目で追っていて、彼女の真っ直ぐで優しいところが大好きとはっきり言えるのがアポロンの魅力でもありますね。
ギリシャ神話の文献を選ぶ手伝いで、アポロンを選ぶとアポロンルートへ。
文献を調べ疲れたアポロンが、結衣の肩にもたれかかって寝てしまうのは仕方ないとして、「大好きだよ僕の妖精さん」など彼女への想いを寝言でいいながら手を握るのは無邪気な彼しか出来ない芸当でしょうね(笑)。
それに起きたら「夢の続きは今度」と彼女の心が騒がせて、無意識とはいえ罪な男です。
その夢の続きの告白は、アポロンらしくて素直で真っ直ぐ。
彼に手を繋がれ抱き寄せられて、抱きしめ返すことで返事をした結衣と、心が通じ合って喜ぶ彼がキラキラして眩しい。
結衣の額へのキスも優しさに溢れていて、とても温かい。
それに想いを伝えあってから、アポロンのスキンシップが増えリードも様になって頼もしくなりました。
そんなアポロンに喜んでほしいと思う結衣も、彼の誕生日を計画して一途。
そして結衣が念入りに準備したアポロンの誕生日。
ウェディングケーキ並みのバースデーケーキには笑えましたが、何もかもが初めての彼は素直に喜んでくれるし、結衣を気遣う優しさは相変わらずで癒されます。
誕生日のお礼に、アポロンに抱きしめて欲しいとお願いする結衣が可愛かったな。
神化して竪琴を奏でてくれるアポロンの姿も、いつもの無邪気な彼とは違って大人びて魅力的。
この時間がいつまでも続けばいいのに、と思わせる幸せそうな二人の姿が目に焼き付いて、しばらく離れませんでした。
アポロンEND
課題の発表会も成功し、結衣と待ち合わせて後ろから抱きしめるアポロン。
随分大人になったなと思ったけど、彼女に心の準備が欲しいと言われて心配した顔はあどけなくてやっぱり可愛いが似合います。
卒業が迫り別れが近づく中でも、アポロンは「残された時間を嘆くより、最後の時まで思い出を作ろう」と、どこまでも前向きな言葉に胸が熱くなりました。
それに恋人同士の二人の触れ合いや相手を想うの言葉の数々が、初々しくて微笑ましい。
特に印象に残ったのは、お互いを王子様とお姫様に見立てたやり取り。
王子様とお姫様の束の間のかけおちは、王子様がお姫様を「お姫様抱っこ」してキスをするという、彼らしい爽やかでロマンチックなもの。
王子様がとても素敵で格好良かったし、お姫様も可憐で可愛かった。
エピローグ
別れの時、先にハデスと帰っていたはずのアポロンが結衣を待っていてくれたのは、クラスメイトとしての別れの後に恋人同士の時間をくれたからなんですね。
「必ず会いに行くから」というアポロンの声に背中を押されて、元の世界へ戻った結衣。
陽だまりの中にいないと落ち着かなくなった結衣に「妖精さん」と声をかけるアポロンは、時を超えて彼女に会いに来たと。
記憶をなくした結衣に寂しそうな表情をしても、やっぱりアポロンには前向きがよく似合う。
アポロンが結衣に愛していると伝えると、彼の全てが懐かしく思えて胸の中に飛び込んでいく彼女が愛らしい。
まるで春の日差しが二人を祝福しているようで、未来も明るいと感じさせてくれました。
ハデス(CV:小野大輔)
アポロンとは正反対の性格で、周りの者を不幸にする呪われた運命。
卒業課題も結衣達に迷惑をかけるのが心配で参加したくなかったという優しいハデスに、胸が締め付けられます。
結衣が図書室の踏み台から落ちそうになった時にハデスが支えてくれて、端正な顔を間近で見られて彼女が羨ましい(笑)。
それにハデスは風で荒れた花壇の世話をし、小さな命を大切にする彼に結衣が惹かれるのもわかります。
でも結衣が手伝おうとすると、不幸にすると断るハデス。
そんな彼をもっと知りたいと思う結衣の説得に「大切な者を守る強さ」を身に付けようとする彼が、前向きになって嬉しかった。
ギリシャ神話の文献を選ぶ手伝いで、ハデスを選ぶとハデスルートへ。
ハデスを手伝うと結衣。
ある程度資料をまとめ手際が良くて助かるけど、自分のことを日陰の存在で文献も多くないからアポロンのところに行ったらどうだと勧めるハデスに、彼のいいところを並べつくす結衣が頼もしい。
それにイチゴミルクを嬉しそうに飲むハデスが可愛かった(笑)。
見かけによらず甘いものが好きなんですよね。
そんなハデスには結衣に知られなくない負の部分があって、そういう文献は予め除けていたとは。
それを知ったことで離れると思われ隠されていたなんて、結衣が悔しく悲しくなるのも仕方ないですよね…。
するとハデスが、いつも傍にいてくれた彼女が離れるのが怖くて隠していたなんて本当に憶病。
そして結衣が好きだと告白してくれます。
自分は冥府の王だから、想いを受け入れなくてもいいけど伝えておきたかったというハデスが、全てを諦めているのが悲しい。
だから結衣もハデスを好きだと告げたのは嬉しかったです。
卒業までの残り短い時間を、恋人同士として過ごせることになって良かった。
それにハデスと思いが通じ合ってから、和やかにじゃれあうように話す二人が微笑ましい。
そして結衣がハデスの誕生日を祝いたいと言うと、楽しみにしているというハデスが喜んでくれて。
「お前を独占したい」と囁いた大人の魅力にノックアウトされました(笑)。
誕生日当日、結衣が用意したプレゼントはまさかの大量のイチゴ大福(笑)。
するとハデスから結衣へのプレゼント交換は、冬の夜空の星々。
後ろから彼に抱きしめられながらの星座鑑賞なんて贅沢ですね。
でもそんな幸せはあっという間に覆されて。
彼の隠された闇色のオッドアイが晒され、彼と額を合わせ死者の怨嗟の声を聞く結衣。
神化したハデスに呼び戻され冥府の世界を共有した結衣に、ハデスは逃げられるのを覚悟して本当の自分を知って欲しかったんですね。。
そして去ろうとするハデスに「バカ」と抱き着いた結衣が、彼の世界や彼自身がどんなものでも「あなたがいいんです」と告げたのには、胸が熱くなりました。
ハデスEND
中庭で資料が風で飛ばされそうになり、二人で押さえようとした時、思わず顔が近づいて…。
ハデスからの口づけはとても甘いのに、彼は卒業後に結衣の記憶が消えることに苦しげ。
そこで結衣はハデスのことを思い出せるようにと、四つ葉のクローバーで「幸福の証」の押し花のしおりを作るなんて洒落てる。
デートで結衣が渡したしおりには二人の名前を並べて書いてあって、ハデスも大切にすると嬉しそう。
それにハデスが「不幸」と言うと、恥ずかしいセリフを言う罰ゲームで、彼がわざと「不幸」と口にして結衣に「好きだ」などのセリフを延々と並べたてキスする流れが、とても情熱的で甘かったです。
エピローグ
元の世界へ戻るのに、やはり帰りたくないと泣き出す結衣を壁ドンしキスするハデスが格好良かった。
それに四つ葉のクローバーのしおりを握りしめて元の世界へ戻った結衣が切ない…。
結衣が花壇を眺めていると、初対面の男性に声をかけられて。
そして彼の持っていた本のしおりが結衣のものと同じで、読めなかった文字を彼が発音すると、胸が締め付けられる。
結衣の中に彼がいないと知っても、これからも傍にいて見守ってくれるとハデスが穏やかで優しい。
始まったばかりの二人の恋は、これからゆっくり育まれていくのでしょうね。
関連記事
©BROCCOLI Illust.Yone Kazuki
神々の悪戯 Unite Edition (神々の悪戯 InFinite) メリッサ・アヌビス・トト 感想
ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
メリッサ(CV:関智一)
結衣のことを「くたなぎ」と呼び、江戸っ子みたいな口調の頼りになる泥人形の同居人。
結衣が不登校の神様のことで悩んでいると、励ましてアドバイスをくれたり気遣ってくれたり、心強いし頼りになります。
それに小さい体で一生懸命、結衣の為にホットミルクを入れてくれる姿は可愛いすぎ(笑)。
でも本当は人間になりたくて夜な夜なゼウスに直談判していたメリッサが、結衣と星に願った途端に人間になったのには驚きました。
ただ彼の喜びようを見ると願いが叶って本当に良かった!
それに逞しい男性のメリッサとの接し方に悩んで帰りが遅くなった結衣を、シーツを巻いただけの姿で必死に探しに来てくれたのは本当に優しくて有り難いですね。
「思ったことは良いことも悪いことも教えてくれ。そのために存在する」なんて懐が深くて頼もしい。
ゼウスが服をくれたのも有難い(笑)。
そして出来ることが増えたから、いろいろ結衣の手伝いをしたがるメリッサが可愛すぎ。
草原を散歩中、転んだメリッサに手を差し出す結衣が、引き上げようとして彼の上に倒れ込んでしまってから、何だか彼の声のトーンが変わったような…。
オヤジからイケメンへの進化の予感?(笑)。
いつも結衣が何を悩んでいるのか理解して、一番欲しい言葉をくれるメリッサ。
人間になって色んな感情を理解できるようになり、「例えば・・お前さんに・・」と言いかけて口を閉ざしてしまったのには、思わず「止めないで!」となりました(笑)。
メリッサの気持ちを、聞きたいと伝えると恋愛ルートへ。
聞かないでおくと宿命ルートへ。
恋愛ルート
メリッサから、男として結衣が気になってると言われて戸惑う彼女ですが、彼の気遣いの笑顔に救われたかな。
蛍を見るデート中、キスの雰囲気で結衣がくしゃみをしたのは残念(笑)。
でも笑ってくれるメリッサが眩しかった。
結衣もトトに怒られるくらい彼の事を考えているのが、もう初恋のようで初々しい。
またメリッサの「風呂上がりに牛乳を飲むと美味い」という実験をするポーズが、いかにもありがちで可笑しかったですね。
ただ、その後にふらついた彼を心配した結衣が、自分のベッドで寝かそうと押し問答の末添い寝し、メリッサの「さすがの俺も理性が危うい」は冗談でも微笑ましかったな。
それに雪まつりで結衣を抱きしめ「好きだ」と告げるメリッサに、結衣も彼の気持ちに応えると彼が「結衣」と名前を呼ぶのが、男らしくて格好良かった。
そして雪の中のキスシーンはとてもロマンチック。
なのにメリッサが「ずっとこのままは出来ない」と言うと倒れてしまい、目を覚まさない…。
結衣がゼウスの元へ行くと、以前からその兆候があったと。
メリッサは、結衣が心配しないように気を遣っていたんですね…。
しかも結衣の為に人間になったことで彼の体に負荷がかかり、このままでは元の泥人形に戻るなんて残酷…。
目を覚ましたメリッサを前に、泣き崩れる結衣が哀れで…。
それに彼の度重なる外出も、ゼウスを説得する為だったんですね。
それでも結衣を助けるという使命を全うしたいというメリッサに男気を感じます。
卒業までの思い出作りの為に泊りがけで訪れた海では、二人が本当の恋人同士で過ごしていて微笑ましい反面、メリッサの告げる別れを一蹴し寄り添い離れない結衣が切なくも力強かったです。
ただ日に日に衰弱していくメリッサが痛々しく、結衣がゼウスに相談に行くと、このままでは泥人形にもどれるかも怪しいと。
彼を救うには、刺激の原因である結衣自身が箱庭を去るか、残るか。
恋愛END1
自身の存在が悪影響ならと、せっかくメリッサへの別れのあいさつの時間をゼウスがくれたのに箱庭を去る決意をした結衣。
溢れる思い出に零れる涙。
そんな結衣を汗をびっしょりかくほど探したメリッサが愛しくてたまらなかった。
「生まれ変わることが出来たら」という彼の言葉は途中で途切れてしまったけれど、
元の世界に戻った結衣が、見るようになった夢の最後はそのメリッサの言葉。
そして現れたメリッサの残した言葉の続きを聞いて、思わず嬉し涙が零れました。
記憶を失った結衣と二人で夢の続きを紡いで行こうなんて、メリッサも随分ロマンチストになりましたね。
恋愛END2
メリッサと最後まで一緒にいたいから、卒業後もこの世界に残ると決めた結衣。
例え現代へ戻れなくても。
息を切らし汗をたらして探しに来たメリッサの説得に、結衣も譲らないのが逞しい。
そしてお互いを想い合う気持ちが奇跡を起こし、メリッサが完全な人間になったのは純粋に嬉しかった。
箱庭が亡くなった後、二人を神としてギリシャ神話の世界へ迎え入れるなんてゼウスも粋な卒業祝いをくれますね。
神話の世界で神となった二人はとてもお似合い。
衣装も素敵でした。
メリッサが男前で色っぽくて、膝から崩れ落ちそうなくらいイケメン(笑)。
苦難を乗り越えた二人だからこそ、これからの永い時間を幸せに暮らして欲しいです。
宿命ルート
誕生日を祝ってもらい喜ぶメリッサに、結衣の「生まれてきてくれてありがとう」は心に沁みました。
また冬の授業の下見で来た草原で、雪穴に落ちた結衣を必死で助けたメリッサ。
寒いのが苦手なのに彼女を抱きしめたまま温めたのは、本当に人間の青年らしい逞しさや頼もしさを感じたのに、本人は結衣をこんな目に合わせた自分を責めているのが辛かった。
結衣にとって誰よりも頼られる男でいたい、人間の体ならそれが出来ると言うのがメリッサの自信であり生きる意味なのでしょうけど、何事にも夢中で一生懸命になる彼がまるで何か生き急いでいるような…。
結衣の為じゃなく、彼自身の為に生きて欲しいとも思うんですけどね。
するとメリッサが、結衣の補佐として授業に参加することに。
ここまで神々の卒業が危ういとは、頑張ってる結衣が気の毒…。
でもメリッサがいてくれるのは心強いし、彼もクラスの皆から仲間として受け入れられて嬉しそうで良かった。
夏の風物詩の授業の為、結衣はメリッサと蛍捜索に行くのですが、そこで見つけた蛍に二人とも感動して手を繋ぐのが微笑ましかったです。
ただ、蛍が限られた短い一生をひたすら生きてる事にメリッサが共感しているような気がするのが寂しい。
それに実際の蛍鑑賞会で、メリッサが皆を嬉しそうに見守り「最高の思い出」と言った傍から咳き込むなんて嫌な予感…。
と思っていたら案の定、メリッサの命があとわずかだと、ゼウスから衝撃発言!
あとは流れに身を任せるしかないと…。
これには結衣もショックでしょう。
皆の卒業なんて吹き飛びましたよ。
でも結衣の泣き顔を見たくないから黙っていたなんてメリッサらしい。
泣き崩れる結衣を抱き寄せる彼は、彼女を気遣い優しくて切ない…。
結衣の為に、彼らしく最後まで運命に負けずに歩いて行きたい、というセリフに胸が締め付けられました…。
また祝賀会を抜け出した彼の手は震えていて、支えるつもりだった結衣に支えられながら、例え存在が消えても彼女の思い出の中では生きていたいなんて切な過ぎる。
忘れませんという結衣の言葉が、彼を勇気づけるのがせめてもの救いかな。
でも翌朝ゼウスの部屋で息も絶え絶えのメリッサを救うには、結衣の命が必要と言われ…。
必死に止めるメリッサが痛々しい。
宿命END1
自分の命を捧げるつもりの結衣の為に、最後の力を振り絞って生きろと言ってくれるメリッサを見て、自分の世界へ戻ると決めた結衣。
「愛しい女に最期を看取られる方が良い」と、初めて結衣と名前を呼ぶメリッサが男前で格好良かったけどやりきれなかったです(泣)。
崩れ落ちたメリッサを抱き締め泣き叫ぶ結衣を光が包み、お互いを思う気持ちが奇跡を呼んで彼に再び魂が宿ったのは歓喜でした。
最後のお別れで、メリッサが結衣を抱き締め、ちゃんと「くさなぎ」と呼んだのは男らしさが増した気がする。
結衣と同じ世界に行けるというメリッサが、また彼女と巡り会えるといいな。
宿命END2
メリッサを救えば結の存在は最初からなかったことになるとゼウスに聞かされ、必死に止めるメリッサを見て、自分の命を捧げる決心をした結衣。
メリッサを救いたい結衣の強い想いは止められない。
でも結衣を救いたいというメリッサの強い想いが、彼女の想いを超えたから。
淡い光の中で微笑む彼は、最後まで結衣を気遣い、儚く消えていく姿に号泣しました…。
彼の残した赤いボタンを持って元の世界に戻った結衣。
でも記憶は残ったままで、これでいつまでも一緒ですね。
アヌビス(CV:梶裕貴)
とにかくアヌビスの純粋さに癒やされます。
共通ルートでは、卒業するために、トトが用意した資料に付箋を貼って手伝ってくれたり、ヒエログリフの表を作ってくれたり。
結衣にミイラのミィをくれアヌビスの気遣いも嬉しい。
例え不細工でも(笑)。
でも彼の出生はかなり悲惨で、仕事柄人間不審になるのも仕方ないですね…。
だから結衣と同じ空気をまとった人だけ信じると言うのも理解できます。
結衣と夕焼けを見て、帰るときに彼女を抱きしめたアヌビスは、やんちゃな少年のイメージが急に大人びて、やっぱりドキドキしますね。
かと思えば、急な夏休みにトト様を無理やり連れ出し川に引きずり込んで遊んだり。
これができるのはアヌビスだけだろうな(笑)。
ここで、アヌビスと遊ぶを選ぶとアヌビスルートへ。
草原で白い花をくれたアヌビスが、結衣のほうがきれいと言ってくれて、邪気が無い分照れますね。
それにアヌビスは神の仕事で辛い目に沢山あっているはずだから、卒業まで楽しい思い出を作ってあげたいという結衣の気遣いが嬉しい。
それにしても、メリッサとミィが案外上手くやっているのが何だか不思議(笑)。
次の日も夏休みで、誰にも教えたくなかった花畑に結衣を連れてきてくれたアヌビスは、自分の気持の変化の原因がまだわかってないみたい。
それに、アヌビスがトトに嫉妬して、もっと課題を頑張るなんて言うのが可愛くて仕方なかった(笑)。
ゼウスの気まぐれで季節が初夏になったのをきっかけに、アヌビスの誕生日を祝う事になったのですが、喜ぶ反面、今まで生まれたことを喜んてもらったことがないという彼が可哀相でしたね…。
誕生日の夜、森の中で「怖くない」とアヌビスに肩を抱き寄せられたり、抱きしめられたり、じゃれ合ううちに押し倒されたり(笑)。
でも男性を感じさせる体制と表情に、「キミに出会って初めて、生まれてきてよかったって思えた」と言われたら、結衣も感無量ですね。
だけど別れの時は近づいていて、お互いがそれを理解していても口に出さないのが切ない…。
猫の霊に結衣がまとわりつかれて、日に日に消耗してとうとう倒れてしまった時、神化したアヌビスが、猫の霊を冥界に送って救ってくれたのはさすが。
ただ神化しても結衣にお礼を言われてはしゃぐアヌビスは、やっぱり可愛かった(笑)。
そんなアヌビスを意識して、どうしても別れの予感に感傷的になる結衣が、アヌビスと少しでも一緒にいる時間を増やしたいと思うのは当然。
手を繋ぐのが自然になって、お互いがお互いの笑顔が見たくて、元気を貰って。
別れを意識してつい流れた結衣の涙を唇ですくい取り、恋として「好きだよ」と告げるアヌビスが、トトに教わった方法で結衣の気持ちを確かめたのが、可愛らしくて微笑ましかったです。
アヌビスEND
箱庭での最後の夜。
寝付けなくて中庭にいた結衣を探して、お姫様抱っこで彼女のベッドに運ぶアヌビスはもう少年というより青年でしたね。
そして彼女に覆いかぶさりキスをして温めてくれた彼が優し過ぎて泣ける。
最後に、彼女が悲しむの見たくないから先に行くねと結衣の唇にキスをして去って行くアヌビスが、哀しそうで切なかった。
また眠くてキスもわからず言いたいことも言えなかった結衣が気の毒でしたね…。
そうして、先に行くねという言葉通りにアヌビスが冥界へ帰ってしまい、泣き崩れる彼女が可哀想でした…。
エピローグ
元の世界に戻ってきた結衣には、何故が箱庭の記憶が残っていて。
アヌビスにさようならを言いたかったと呟く結衣に、突然ごめんと聞こえて振り向くと、そこには現代の服を着たアヌビスが。
結衣が泣くのも無理はないですよね。
これからはずっと一緒だと言うアヌビスが、立派な青年になっていて頼もしかったです。
二人なら、これから何があっても乗り越えて幸せでしょうね。
トト(CV:森川智之)
優しいアヌビスとは対照的に始めから厳しいトト様。
エジプト神話の課題を調べるのに、手伝うつもりはないとバッサリ切り捨て、でも資料はどっさり。
とにかく結衣を見下すような発言が多いトトに、彼女も負けせずに言い返すのがすごい。
すると急に柔らかな微笑みで「言うじゃないか」と態度が変わったのにまず驚き。
更に笑みが深くなるというギャップは卑怯でしょ(笑)。
結衣がドキドキしたのもすごく良くわかります。
それに屋上で結衣が日焼けしないように、トトの体で日陰を作ってくれたのはいいけど、体が密着していて。
「これも思い出にするのか」と、意地悪く耳元で囁くのは絶対確信犯に違いない。
ここでトトと図書室へ行くを選ぶとトトルートへ。
アヌビスを気にかけるトトのさり気ない優しさに胸が温まると思ったら、いきなり結衣を柵に押し付け顎クイし「愛を教えてほしいか?」なんて聞かれたら、教えて下さい!と言いたくなる(笑)。
それに「答えは貴様の内にある」と、まるで謎掛けのような事を言われても。
気づいた時が楽しみだと言うトトは、相変わらず意地が悪い。
そんなトトに挑発されて、徹夜までして意地でレポートをまとめた結衣が、せっかく彼に認められ労うように頭をポンとされたのに、倒れて叱られるとは皮肉…。
でも彼の厳しい言葉の裏にある優しさと心配が伝わって嬉しかったな。
それなのに課題に目処がついたら、もうトトの役目は終わりだ言われたら、結衣だって納得出来ない。
そこで愛について教えてくれると言ったことを持ち出すと、トトが押し倒してきて…。
「私の愛が欲しいのではないか?」と聞かれても、結衣は個人的な「愛」じゃなく言葉としての「愛」だと思っていたから違うと答えるのがもどかしすぎ。
結局、結衣が自分の気持ちを自覚するまで「愛」の授業はお預けに…。
でもトトの誕生日をお祝いした結衣の、「トト様の事で頭がいっぱいです」には、さすがのトトも面食らったよう(笑)。
プレゼントも受け取ってもらえて良かった。
卒業が決まってトトに寂しい気持ちを伝える結衣に、「愛について教え忘れていたことがある。知りたければ覚悟を決めて明日図書室に来い」って、つい期待(笑)。
そうして図書室に行くと、トト様は「教え忘れた事」を結衣に教えてくれますが、いきなりの強引なキスに心も体もついていけなかった彼女が混乱するのも無理はないよね…。
トトは「気のない男と2人きりになるな」と忠告し苦しそうな表情で去っていってしまい、本当にじれったい。
結衣も今までの事を色々思い返し漸くトトへの本当の愛を自覚して、別れることになっても彼に「愛している」と伝えると、彼も「どれだけ俺を待たせれば気が済む」と柔らかな微笑みが尊かった。
でも気持ちが通じ合って嬉しいのに、気付くのが遅すぎたと泣く結衣を、神化したトトが抱きしめてやっと「愛している」と告げてくれて、待った甲斐がありました。
トトEND
卒業式が明日に決まり、図書室に戻って結衣の話を聞くのに一晩時間をくれるというトト。
「お前に拒否権はない」というトトに結衣がキスをすると、驚いたトトがキスが下手だと文句を言いながら「キスはこうするんだ」と教えてくれて、朝まで時間があるからキス以外のことも教えてくれるなんてさすが教師(笑)。
そうして、トトの愛を受け入れることを望んだ結衣は、彼の全てを知る事に…。
エピローグ
卒業式のあと、一番最後に元の世界へ結衣を帰すことにしたトトは職権乱用では?(笑)。
長いキスの後、元の世界へ戻り、箱庭での記憶がないのに胸に残る切なさで泣いてしまった結衣が可哀想でした。
結衣が恋の痛みに悩んでいると、現代の服装のトトが現れて「忘れたとは言わせないぞ。私の名を呼べ」とは、相変わらずのトト様で嬉しかった。
トトの名を思い出して呼ぶ結衣に「トト様と呼べ」には笑ってしまいましたが、彼の教えるべき愛はまだまだあるそうで、これから彼と生きていく結衣には覚悟が必要ですね。
関連記事
©BROCCOLI Illust.Yone Kazuki
殺し屋とストロベリー Plus 総評・まとめ
ようやく全員攻略できました。
switch版で追加されたストーリーもありましたので、ボリュームは結構あったと思います。
今回は全体的な総評・まとめになります。
システム面
とにかくシンプルの一言に尽きます。
既読スキップやクイックセーブなどはとても優秀で、文句なしです。
ただ、アルバムではボイスを付けて欲しかったかな。
ビジュアルも綺麗なのですが、ほとんど喫茶店内というのが勿体なかったです。
ストーリー上仕方ないとはいえ、もう少し屋外なども見たかったですね
人物の立ち絵やスチルは問題なく奇麗でした。
また喫茶店らしいゆったりしたジャズの音楽は、ストーリーを決して邪魔せずまったりさせてくれました。
それ以外の音楽もそれぞれのシーンに合っていて良かったです。
攻略順
攻略順によって面白さが全然変わると思いました。
正直、前半ではどの順番でも大したネタバレはないと思います。
私はツキミ→アモン→イズナでプレイしましたが、特に問題はありませんでした。
ノインは攻略制限があり最後なので、ネタバレを考慮すると後半の鉄板は長谷川→クラマ→ノインかな、と。
いずれにしても、前半は起伏の少ない似たようなストーリーで多少退屈かもしれません。
でも、後半から展開が変わって面白くなりました。
糖度
キャラクターによって多少の違いはありますが、本編のハッピーエンドが短めの割には糖度は普通だと思いました。
ただ、アフターストーリーでは、ハッピーエンドら1年後なので基本的に甘いのですが、やはりキャラクターによって甘さにバラつきがありましたね。
心の葛藤や暗めのものもあり、もっとラブラブのが見たかったよ〜と思ったり。
ただ、ツキミは最初から最後まで結婚式がメインの話のせいか全体的に割と明るく、私は気に入ってます。
あとイズナも全体的に甘めかな。
どれもそれぞれのキャラクターに合った魅力的で味のあるストーリーですので、自分のお気に入りが見つかるのではないでしょうか。
総評・まとめ
全ルートとアフターストーリーをクリアした感想は、「思っていたよりも面白かった」です。
基本的に起伏が少なく淡々と進むのですが、キャラクターによって面白さが変わりましたね。
もちろん好みや感性の違いもありますが、前述の攻略順の通りにプレイすると、後半からネタバレ要素が盛り上がり、伏線も回収されてスッキリするかと。
前半を静とするなら、後半は動とでも言うのでしょうか。
とにかく、後半からがこのゲームの真骨頂という感じでした。
だからこそ、前半のシナリオがもう少し起伏があっても良かったかな…。
それからバッドエンドは基本的に全部見たほうが良いと思います。
これで明らかになる真相もあるので、より深く物語が楽しめるかと。
アフターストーリーは、全員クリアしてからの方が絶対におすすめ。
最初、ツキミをプレイした後にすぐにアフターストーリーをプレイして、思わぬネタバレをされました(笑)。
もう、何のための攻略制限だよ!と(笑)。
勿論、アフターストーリーを最初にプレイする際に注意画面が出るのですが、個人ルートの延長だと軽く見ていたら、痛い目に(笑)。
他のキャラクターの話題も出でくることもありますので、油断は禁物。
ですので、ネタバレどんとこい!という方以外は、素直に全員クリアしてからご覧になる方が無難です。
また一見何気ない話題が他のキャラクターの話にリンクされていることが割とあって、細くて設定されていて面白かったな。
基本的にどの攻略キャラクターも、感情と声を失い壊れてしまったイチゴが、徐々に感情を取り戻していく話ですので、その過程は丁寧だったと思います。
ただ、出会ってから短期間で恋に落ちるかな?という疑問もあり、急ぎ過ぎの感も否めなかったですが、恋に落ちるのに時間は関係ないかも。
それにイチゴが、始めは可哀想で無気力なキャラなんですが、段々と感情が戻ってくると意外と聡明で、いろいろ考えたり、恋を知ったりするのが自然だなと感じました。
また、月影の皆でわちゃわちゃしてるのが楽しくて、そういうシーンは思わず笑っていることが多かったですね。
ドキドキハラハラするのが苦手な方や、まったり進めたい方にはおすすめかな。
「殺し屋」とタイトルにありますが、直接殺すシーンは無かったと思いますので、殺戮シーンなど苦手な方にも安心です。
私はドキドキハラハラが苦手なので、丁度良い展開でした。
逆にドラマチックな展開や、よく錬られた重厚なストーリーが好きな方には物足りないかもしれません。
気になる方は、まず体験版をプレイしてみる事をおすすめします。
関連記事
©BROCCOLI Illust.Yone Kazuki
殺し屋とストロベリー Plus switch版追加 アフターストーリー クラマ 感想
※ネタバレ要素がありますので、本編クリア後にご覧になる事をおすすめします。
クラマ(CV:野島健児)
あれから1年後、地中海で診療所を開設しイチゴの治療を続けているクラマ。
イチゴとの会話は相変わらず読唇術。
時々ノインとも、患者の治療方針についてメールで連絡してるようで、月影とはまだ繋がっているようですね。
また、クラマが何時からミニチュアを作り出したのかなどの過去を聞いて、子供の頃の彼に会いたかったとイチゴが伝えると、まだ彼女が生まれてもいないと。
そしてイチゴと10歳近くも年齢が離れている事実に罪悪感を抱いているクラマの気持ちも、何となく理解出来るかな…。
それにしても、ジュース売りの12・3歳の男の子が来るとわかって、イチゴを遠ざけるクラマが焼きもち焼いているなんて(笑)。
どうやらクラマの前でイチゴにプロポーズした挙げ句宣戦布告されたみたいで、彼らを出入り禁止にするとか、嫉妬するクラマが可愛い(笑)。
そもそもここは期間限定の診療所らしいのですが、前任の医者が戻ってくるし、違法な手続きもしているし、何よりジュース屋の子供の件もあるし(笑)、早めの退去が望ましいそう。
ただクラマは他にも悩んでいるようで、イチゴはそれが気になるけど、踏み込めないのがもどかしい。
また、イチゴの髪を拭くと彼女がくすぐったがるので、更に脇腹をくすぐろうとするクラマ達が微笑ましかった。
クラマもそんなことをするようになったんだ。
そしてクラマの治療のおかげか、イチゴもかすかに声が出るようになったみたいだし、治療するクラマが丁寧で優しく癒やされる。
すると、突然の襲撃。
と言っても相手はアモンで、あっという間にクラマに制圧されてしまいましたが(笑)。
アモンがイチゴに「先生よりオレと」と言った時のクラマの行動には殺気があって、すぐに謝罪するアモンに笑いました。
そして裏でアモンを使っていたのはノイン。
どうやら月影の内乱で出来るだけ早く戻ってきてもらう交渉らしいのですが、今までも交渉する度にその気がないと通信を切られていたとは、ノインも気の毒…。
まぁ診察が増えて、その分イチゴと過ごす時間が惜しいクラマの気持も察しますけど…。
でもクラマが悩んでいたのは、これが原因だったのか。
事前にマツリから情報を得ていたんですね。
ノインとは幼なじみだし、本当は心配してたんだろうな…。
月影の現状について、「ある組織」と癒着していた人間が反旗を翻し殺し合いになった為、医者が必要だとさらっと言うノインも相変わらず。
一応、他の医者を雇って24時間ビルに常駐させたら病んだらしい。
まぁ今はちゃんと日光を浴びて昼に活動しているとはいえ、昔のクラマじゃなきゃ普通は病みますよね。
月影に戻るのに、報酬は言い値、二人の安全の保障、そして落ち着いたらイチゴに高校の卒業資格を取らせ看護学校に通わせると、中々の好条件を提示する太っ腹のノイン。
しかもイチゴが密航者である危険性も考えてくれているし。
でもイチゴの声がまだ戻ってない為、環境を変えてストレスを与えたくないクラマの気持もわかる。
彼からどうしたいか聞かれたイチゴは、今いる国が大好きだけど、クラマの助手としてきちんと看護師の勉強をしたいなんて健気でえらい。
それにクラマも、この国の男が情熱的なのが気に食わなかったし(笑)、やはりノインを黙殺するのは苦しかったらしく、一週間後に帰国する事に。
その後ノインとの労働条件の交渉は、確かに普通の人なら当たり前の条件だけど、月影では無茶を言ってるような…。
おまけに、ハニーリングを持ち帰って欲しいと言うツキミは相変わらず(笑)。
結局この国では声が出なかったイチゴ。
声が出なければ、クラマが医者としてずっと一緒にいてくれると思っていたからと謝るイチゴは、本当に彼が好きなんですね。
するとクラマも、本当はイチゴを学校に通わせたくないらしく、裏の世界しか知らない彼が、彼女に見限られるのが不安だと苦しんでいて…。
「せんせい、すき。あいして、います」と賢明に声を出して自分の気持ちを伝えるイチゴの想いに応えるように、「知ってるよ…」と返事をするクラマが優しくて、そんな二人に心が温まりました。
帰国後、二人の家はノインのワンフロア下の上層階でも、診察室は前と同じ地下。
これは仕方ないか。
それにイチゴの入学祝賀会まで開いてくれるなんて、さすがツキミやイズナ達。
ノインや常連客も来てくれるなんて、嬉しい。
そしてイチゴが学校に行くのに、わざわざ駅まで送ってくれるクラマが過保護(笑)。
すると彼から、新婚旅行でまたあの街に行こうと言い出してくるとは。
このタイミングで?とは思いましたが、そのままプロポーズするのもクラマらしいかな。
イチゴも、二人きりの時くらい本名を呼びたいと彼から聞き出し、「奥さんにしてください」と返事するなんて幸せそのもの。
これじゃクラマが外でキスしても文句言えない(笑)。
イチゴが帰ってきたら、クラマが花束を用意してまたプロポーズしてくれるなんて、とても楽しみですね。
関連記事
©BROCCOLI Illust.Yone Kazuki
殺し屋とストロベリー Plus switch版追加 アフターストーリー ノイン 感想
※ネタバレ要素がありますので、本編クリア後にご覧になる事をおすすめします。
ノイン(CV:花江夏樹)
あの狙撃から1年後、一緒に暮しながら相変わらず喫茶月影でウェイトレスをしているイチゴと、武器商人をしているノイン。
でも見たい映画があるからって、ノインが長谷川の注文をほぼ強引にオススメして選ばせ、予約が入って忙しいのにイチゴを無理やり休ませるのはどうなのかな(笑)?
それにイチゴの代わりにカガリを来させるって、ツキミもカガリも気の毒なような…。
でも長谷川に「ノインはイチゴにべったり」だと言われるのがノインらしいかな。
映画をイチゴと見るのが嬉しくてはしゃぐノインが可愛いすぎるし(笑)。
それにしても、イチゴは月影の皆に愛されてるのがよくわかる。
ツキミもイズナも、イチゴに甘いし。
勿論一番甘いのはノインですけど(笑)。
そんなノインも、ちゃんと月に一度月影の上層部と会議をして仕事をしているんですね。
イチゴも通信制高校の勉強をしているなんてえらいな。
たまにヨダカとも出かけてるようで、彼も嬉しいでしょうね。
ノインの月に一度と会議の日、イチゴが偶然彼の部屋から聞いたのは、どうやら初めて人を殺した人に対する労いの言葉。
殺人はあくまでノインから命じられた職務であり、罪はノインにあると伝え、新人の精神の安定を図っているんですね…。
その後外出するノインを、1人が寂しすぎてせめて居場所だけ知りたいとイチゴが追うのは仕方ないかな。
結局ノインにバレますけど。
その部屋で、ノインは月影の長として代々引き継がれた本に、今夜月影が殺した人物の情報を記入し、隅々まで目を通し罪に向き合う。
月影の長は罪を背負い逃げることが出来ないなんて、これはあまりにも救いがない…。
イチゴも付き合うと言うと、嬉しくなっちゃうからだめと断るノインが、月影の長としての責務を全うしていてとても誠実でした…。
そんなノインと同じ苦しみを分かち合いたいというイチゴが健気で、本当にノインは幸せ者。
またある時、クラマの診察室に注文の品を持って行くと、長谷川しかいなくて。
そこで、月影の人たちも好き好んで人を殺しているわけではないのに、懲罰組織の罰が必ず殺しなのが辛いと零すイチゴ。
長谷川から「そんな風にノインの内心を想って悩むほど彼を愛している」と指摘されるなんて、どれだけノインへの愛が滲み出ているんだ。
長谷川が言うには、月影は必要悪だと。
なる程、表社会で更生の可能性がないものが死刑になるのと同じで、裏社会の人間は更生が不可能だから死刑、つまり月影の罰を受けるんですね。
実際人の命が軽い国は存在し、月影はこの国がそうならないようにする為にある。
だからといって必要悪とは納得できても、殺す人の気持ちをどうしたらいいのか悩むイチゴに、それはノインと話し合うことだと諭す長谷川はやっぱり大人ですね。
その後ノインがマツリから水族館のチケットをもらって、せっかくイチゴと二人で観に行く約束をしたのに、それは当分先に。
どうやら月影に裏切りがあったらしく、イチゴは1ヶ月くらいビルから出ないで欲しいと言われるし、ノインはこれから粛清しに行くし、物騒極まりない…。
そうして喫茶月影は封鎖されてしまい、クラマ以外皆出ていってしまって、これではイチゴも心配だし心細いですよね…。
そんなイチゴに、ノインは勝ち目のない勝負は絶対にしないと知っているし、大勢の味方や何よりツキミがついているから命を落とすことはまずないと、クラマの心強い言葉が有り難い。
それに今の月影において、ノインより長にふさわしい人間はいないとも。
ノインは、正面から痛みを受け止め、それを乗り越える努力をしているから強いし、イチゴというパートナーを得てからより強くなったとクラマに言われると説得力があるなぁ。
おまけにイチゴが待っているからノインは必ず帰ってくると太鼓判を押されたら、もう大人しく待つしかないですね(笑)。
そして漸くノインが無事に帰ってきて、一安心。
でもやはり今夜もあの部屋に行くと言う彼が疲れているのか落ち込んでいるような…。
それは長の務めだからとはいえ、今回反旗を翻した中にはノインと親しかったり頼りにしていた人も居たらしく、彼の気持ちを思うと切ない…。
そんなノインをイチゴも黙って待っていたわけではなく、彼女は彼女の出来ることをすると決めて、本当に健気。
翌朝、長の部屋から戻ったノインに、イチゴが用意したのはミルクティーとアップルパイとそしてノート。
それは、粛清された人がどんな悪事を働いていたか、生きていればあとどれだけの人が犠牲になっていたかを、イチゴがヨダカ達の協力を得て調べ、ノインが救った人を数えたもの。
イチゴは、ノインが人を殺しただけでなく、ちゃんと救った人もいることを彼に知って欲しかったんですよね。
そしてノインも本当は長の務めが苦しかったと…。
でもこれからは彼があの部屋にこもる時、イチゴもノートに彼が救った人を計算して書くと言ってくれて、何ていい子なんだろう。
これ以上の幸せはないと言うノインが救われて、胸が熱くなりました。
彼にはイチゴがいれば大丈夫。
だから二人でもっと幸せになって欲しいです。
関連記事
©BROCCOLI Illust.Yone Kazuki