ずっと楽しみに待っていた「SympathyKiss」がとうとう発売になりました。
オフィスラブがテーマで人が死なない、オトナ女子に捧ぐドラマティカルラブADVゲーム。
CEROがDですから、糖度が高めが好きな方には、注目の的でしょうか?
まったりサクッとした感想となりますが、お付き合いいただけますと幸いです。
※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
キャラクター感想
五月女光基(CV:梶原岳人)
いい意味でマイペースで自由奔放。
空気が読めなかったり距離感が近かったりしますけど、本人に悪気はなく、それが彼の持ち味なのでしょうね。
外をぶらついてると思ったらきちんと仕事してたりもするし、誤解されやすいのかも。
そんな天才肌でなんでも出来ちゃう光基は、「どこがわからないのかわからない」と言うタイプだから、敵を作ったり反感を買いやすいんだろうな。
今回はパワハラ疑惑や高校時代の噂を流されてしまいます。
せっかく朱里とコンペの為にペアを組んで上手く行ってたのに、彼女にまで噂の矛先が向くのはオフィスあるあるなのでしょうかね。。
とは言えそんなえげつない嫌がらせではなかったので、それは良かったなと思いました。
あまりにもえげつないと、テキスト読むだけでも辛いですからね。。
それに噂をばら撒いた人も、結局はそんなに悪い人ではなかったし。
まぁこの人が犯人だろうな、とは早々に予想はつきましたけど。
そこはもう少しひねっても良かったかもしれないなと思いました。
恋愛面では割と早めにくっつく二人。
このゲームの売りのCERO Dのシーンは、プレイヤーに対しておあずけがあったりして「まだかい!?」となるところも(笑)。
ようやくそういう行為になると、濃厚なキスシーンで待った甲斐がありました(笑)。
光基と朱里の会話のシーンも、二人らしくて微笑ましかったです。
また、光基が甘いもの好きで、出てくるスイーツが美味しそうで食べたくなった(笑)。
彼が甘いもの好きというのも、ギャップがあって萌えました(笑)。
エンディングも3種類ありましたが、やっぱりパーフェクトエンドが好きかな。
爽やかな二人にピッタリだと思いました。
他のエンドも、こっちもありだよねというもので、安心して見ることができました。
湊康平(CV:梅原裕一郎)
いつもクールで淡々としてシニカルな湊。
たまにツッコミ担当にもなる彼ですが、朱里が運営業務に来ると非効率的や邪魔だといきなり辛口コメント。
とにかく人間関係より効率と合理的が最優先なんですよね。
そんな湊も、朱里の仕事のやり方を認めてから素直で親切になったのが嬉しかった。
親切になったら、今度は朱里をからかうようになるのも萌えポイントでしたね。
デコピンはツボでした。
それに段々距離が縮まってくると、憎まれ口を叩きながらも優しかったり。
段々と二人の距離が近づいて良い雰囲気で微笑ましかったです。
あと彼の家族思いにもほっこりさせられましたね。
湊の妹の誕生日プレゼントを朱里の部屋で作ったり、濡れた朱里を彼の家に連れてきたり、もう両想いでしよ。
でも湊は、大学の先輩土井に脅されて、産業スパイとして会社の情報を漏洩させられていたとは…。
いくら昔家族の事で世話になったからといっても、これは酷い。
だから電話の音に敏感に怯えてたのかと思うと不憫…。
しかも朱里のことまで土井に知られ、その上漏洩のことまで朱里にバレて、彼を責める彼女の口を塞ぐようにキスした湊が苦しんでいるのがいたたまれなかった。
結局、朱里の助力もあり、事件は軽い処分で済んで良かったけれど、本当に虎走部長には頭が上がらないですね。
そうして一件落着後、漸く結ばれた二人ですが、湊が敬語やめるとまた違った色気がありますね。
スチルもかなり攻めてましたし。
パーフェクトエンドでは、何と湊の父親が帰ってくるというイベントも加わり、彼の家庭の問題や起業、朱里との恋愛が描かれて、大団円という感じ。
一方ラブエンドでは、独占欲が強い拗ねて甘える湊が見られて可愛かったです。
虎走要司(CV:興津和幸)
【エスターシ】リニューアルの陣頭指揮を執る部長。
強面と厳しめの口調でとっつきにくいイメージですが、さり気ない気遣いや面倒見がよく、部下思い。
だけど不器用だから素直に優しくできない。
そんなところを朱里が理解しているのが嬉しかったです。
そして朱里のマンションの修繕工事の為、何と虎走の家に居候することに。
さり気なく彼女に気を遣っているのが、彼らしいなと思いました。
でも朱里があまりにも無防備で。
だから虎走も本音を隠せなくなっていく過程に目が離せませんでした。
一緒に暮らしているうちに二人の心の距離が近づいていたのに、急に虎走が有無を言わせず出て行けと言ったのにはびっくり。
せっかくいい雰囲気だったのに距離が離れた二人に胸が痛い…。
しかも虎走に近づかない方が良いと言う謎の女性が、エスターシを誹謗中傷する書き込みを。
どうやら虎走は、昔バイクで事故を起こし相手に怪我を負わせて少年院に入っていたらしく、被害者は今も後遺症があるとのこと。
あの女性が被害者の妹とは…。
だから朱里の身を案じて無理やり家を追い出したんですね…。
でも朱里が虎走に告白をして、なんだかんだありつつも二人は結ばれて、もう彼の色気と言動にすっかり腰が砕けました(笑)。
ただ例の女性の密告メールで虎走がコンペを外れた彼が不憫でやるせなかった…。
そんな虎走を救おうとする朱里たちのチームワークに胸が熱くなりました。
結局朱里たちの調査で虎走の事故が冤罪だと分かり、虎走が庇った人物が被害者に謝罪・和解しホッと一安心。
被害者の妹も会社へ謝罪してくれて、事件は一件落着。
それにしても昔の虎走が金髪でメンチを切っている写真、見たかったな(笑)。
そうして二人きりの夜は熱く、スチルがとても刺激的でした。
パーフェクトエンドでは、新婚家庭のような虎走と朱里。
プロポーズを決意している彼が可愛くて気に入りました
他のエンドも彼らしかったです。
吉岡緑郎(CV:山下誠一郎)
容姿端麗で頭脳明晰、仕事ではかなりやり手な大手IT企業テンプスティの跡取り息子。
完全な王子様枠ですね。
しかも優しくて紳士的で爽やかな笑顔に玉砕(笑)。
吉岡の部署に週2で出向することになった朱里を、初恋の女の子に似てるからと好意を持ってくれてデートに誘い、その時の彼のタメ口さえも素敵過ぎる(笑)。
ただ吉岡の初恋の相手が朱里で、二人が初恋同士というのは出来過ぎなのでしょうが、そんなもの全然気にならないほどドラマチックな展開に思わず引き込まれました。
二人の距離がどんどん近づいていくのは、微笑ましくドキドキしましたね。
それに吉岡が本当に朱里に対して王子様な対応で、彼女を甘やかしてるのが乙女心に刺さります(笑)。
でも予想通り現れる、吉岡の婚約者尾藤にはイライラ。
朱里が気後れするのも無理ないですけど、きちんと朱里に「好きだよ」と真摯に告白してキスする吉岡がスマートで格好良く本当に王子様でした。
だけど尾藤がテンプスティに出向し、朱里に敵意むき出し。
こんなにわかり易い悪役って(笑)。
おまけに吉岡の父親も尾藤推し。
せっかく朱里も吉岡が好きで両想いなのに、この少女マンガのような意地悪な展開にはイライラMAXでした。
でも妨害にあいながらも二人が正式に付き合い更に絆を固く結ぶ姿は健気で、尾藤の姑息なやり口に耐える二人をただ見守るしかなかった…。
たから見合いが破談になって吉岡の父親にも何とか認められ、漸く二人が結ばれたのは幸せそうで本当に嬉しかった。
スチルも色っぽかったし。
パーフェクトエンドは吉岡のプロポーズが言葉が王子様のようで、ロマンチックで素敵でした。
それに尾藤さんも最後は良い人で終わって良かったです。
ラブエンドも吉岡らしくて好きでした。
多井中法(CV:KENN)
まず「ヒモ」ってどうなのよ?という感想。
なるほど、出会いから「ヒモ」要素プンプンで、これからどうなっていくのか興味津々でした。
とにかく人懐こくて、人の懐に入るのが上手いというか慣れてる。
しかもワンコのように甘え上手でしかも癒やされるから、警戒心もつい緩んじゃう。
ひょんなことから同居する法と朱里ですが、段々と彼に絆されて惹かれていく彼女と、彼が彼女に惹かれていく過程が自然で、最初は懐疑的だったヒモ生活にも説得力がありました。
それに料理の腕もプロ並みなのに、他人に食べさせたがらないし、簡単には踏み込ませない法の過去が謎すぎて、それが知りたくてプレイ続行。
法がトラウマのせいで朱里を抱いて謝れなかったり、レシピ盗用疑惑朱里から逃げ出したりしたのは、彼の抱えてる弱さなんだろうな。
でも、その原因となった法の抱えている過去のトラウマは意外と深くて暗い闇でしたね…。
これはちょっと可哀想で、ただ甘え上手だと思っていた彼の認識が一気に変わりました。
それでも朱里のコンペの為に協力しようと前向きな法には、胸が締め付けられました。
それにしても営業部の姑息なやり方には腹が立つ。
このせいで法が出て行ってしまうくだりは、切なくなりました…。
まぁ結果オーライでしたけど。
二人で誤解やすれ違いも乗り越えて、本当に両想いになってからのキスシーンは、法の甘え上手が活かされていて良かったです。
男なのに可愛いんですよね。
仕事も恋愛もうまく行くパーフェクトエンドも素敵でしたけど、私はラブエンドの方が法には合っている気がして、好きかな。
最初はヒモとヒロインがどう恋愛していくのかというストーリーが気になりましたが、これは法の成長物語でもあり、とても好感が持てました。
碓井修也(CV:内田夕夜)※攻略制限あり
Barエヴァーグリーンのマスターで、大人の落ち着いた雰囲気が醸し出す色気と魅力がたまりません。
客商売なだけあり、控えめに人を気遣う等の包容力が自然でスマート。
おまけに酔っ払いに絡まれた朱里を庇う碓井は、いつもの落ち着いた物腰とは違って珍しく怒りを滲ませ、めちゃ格好良かった。
そんなイケオジの碓井と、二回り年齢の差がある朱里がどうやって恋に落ちるのか興味がありました。
ただ毎日会社の帰りにバーに寄るだけでは、恋愛に発展するのは難しいと思っていたので。
だから朱里が、バーの仕事を体験するという企画を通すとは、成程と。
でもエスターシとエヴァーグリーンの二足のわらじを履いて働く朱里と、碓井の距離が縮まっていくのは当然と思いきや、そう上手くいかないもどかしさ。
お互いに惹かれ合い、朱里は碓井に対して恋愛感情を抱いて、彼に対してはっきり意思表示しているのに、肝心の碓井が年齢差を意識してもう一歩踏み込まないのが焦れったかったです。
でも朱里も負けてないで、自分から積極的に碓井に迫っていくのが頼もしかった(笑)。
せっかく一線も越えたのに、碓井の無かったことにしようは流石に朱里が可哀想でしたね…。
ただ、朱里が過労で倒れたり、碓井の父親まで倒れて実家に帰ったのをきっかけに、碓井が自分の気持に素直になってホッとしました。
また両想いのデートは、微笑ましくて今までとは少し違う碓井が見られて楽しめました。
エンディングはパーフェクトエンドがきれいな終わり方かな。
大人の選択と恋愛がきちんと丸く収まっていて、幸せが溢れていました。
比嘉月彦(鳥海浩輔)※隠しキャラクター
息子の日向くんが素直でいい子で、比嘉の性格の良さと育て方が良かったのが分かります。
奥さんを早くに亡くされて随分苦労もあったろうに、日向をすごく大切にしていて心が温かくなりました。
朱里と日向の出会いをきっかけに比嘉との付き合いが始まるのですが、お互いに想いあうのが自然で微笑ましかったです。
でも二人が一緒になる為には、乗り越えなきゃならない問題もたくさんあって。
奥さんのことは勿論、肝心の日向の気持ちやこれからの生活など。
お互いがきちんと決意して結論を出したのは、それだけ大切な存在なんだなと。
ただ比嘉が昔アイドルをしていたというのはビックリ。
そのせいで嫌な事もあったけど、おかげで比嘉と朱里と日向の絆が更に強固になったのには、思わず胸が熱くなりました。
それにパーフェクトエンドでは比嘉も役者という自分の道を歩き始めて、これからの3人の未来が明るく、どんな困難も乗り越えていけるなと信じられるものでした。
他のエンドも3人の幸せが感じられるものでした。
いずれ家族が増えたら嬉しいですね。
YOFY(斉藤壮馬)※隠しキャラクター
完全在宅のフリープログラマーで、対面は拒絶というほどの人嫌い。
とにかく人と関わるのが苦手なんですよね。
それには彼の生い立ちや辛い過去が関係しているのですが、偶然朱里に顔がバレたのをきっかけに、徐々に二人の距離が近づいていくのが、見ていて微笑ましかったです。
YOFYは年下で、メールだけのやり取りのときは丁寧だけど、朱里に顔バレしてからはタメ口てちょっと上から目線。
でも彼女が家の鍵を会社に忘れた時に彼の家に泊めてくれたり、不審者にツケられているかもしれない時に送ってくれたり、本当は優しいんです。
だから、彼が朱里を好きになって、ひょんなことから誤解してすれ違ったのが辛かった。
というよりも、少し怖かったです(笑)。
いやあれはやっちゃダメでしょ…。
でも誤解も解けて、朱里もYOFYのことが好きだと気づいて彼を許した彼女は心が広いなと。
そうして無事に結ばれた時には、年下なのに色気が半端なくて思わず見入ってしまいました(笑)。
人と関わって来なかったのに、あの余裕と色気は反則でしょ。
それに実はある人の弟というのも驚いたけど納得。
色々伏線が張られていましたしね。
それにYOFYがエスターシで働くことになったのも嬉しい変化。
最後、遊園地の観覧車でのキスはベタですけど、二人にピッタリなパーフェクエンドでした。
ラブエンドも相変わず独占欲が強いYOFYが可愛くて愛おしかったです。
総評・まとめ
システム周り
セーブやロードなどに関しては、安定のオトメイトシステムでいつも通り快適です。
UIもオフィスというコンセプトに則ったイメージで作られたようでイメージに合っていました。
また、このゲーム独自のシステムである、ラブ×ジョブセレクトシステムでは、仕事要素と恋愛要素をバランス良く選んで最終的に見られるエンドが変化するのは面白い工夫だなと思いました。
ただ、攻略自体は割と簡単だなと感じました。
また、エモーショナルセレクトシステムについても、キャラクター達の言動に対してテキストではなく感情で答えるというのが変わっていて、選択した内容によって、その後の会話の内容が変化するのも見所かと思います。
若干分かりにくかったのが、ヒロイン朱里のセリフ。
心の中の声なのか、それとも実際に声を出して話しているかの区別がテキスト上では分かりにくかったです。
吹き出しを変えたり、もう少し何か考えて欲しかったなと感じました。
攻略順
おすすめの攻略順はないようですね。
ですから、気になったキャラクターから好きな順に攻略して大丈夫です。
ただし碓井は攻略制限があるので2番目以降になってしまうそうです。
公式スタッフブログでは、下記のように載っていましたので、一応ご紹介させていただきますね。
参考にどうぞ。
※↓公式スタッフブログから引用
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率直に言いまして、おすすめ攻略順はありません!!!!
「じゃあなんで書いた?」と思われそうですが、
誰からでもおっけーということを伝えたかったんです。フリープレイ推奨。
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ちなみに私は、光基→法→碓井→湊→吉岡→虎走→比嘉→YOFYの順でしたが、特に問題なく楽しめました。
ただ比嘉は法の後、YOFYは吉岡の後の方がいいかもしれません。
糖度
高いです(笑)。
特にキスシーンは濃厚で、息遣いやリップ音など、好きな声優さんなら堪らないと思います。
ただそれ以上の展開や描写は、キャラクターにもよると思いました。
全員にキス以上の濃厚な表現を期待した方には、多少物足りない印象があるかもしれません。
とは言え、キスシーンに声優さんの甘い声や息遣いなど、こういう描写が好きな人には堪らないのではないでしょうか。
キスだけでもかなり攻めていると思いますので、気になる方には必見かな。
まとめ
久しぶりに、誰も死なない、血も出ない平和な現代物のラブストーリーをプレイしました。
ただ、現代のオフィスラブが舞台なので、ドキドキハラハラする展開が好きな方には、多少あっさりしすぎの印象を与えるかも。
でも私はこの平和で安心な世界観に癒されました。
とは言え、ただ平和な日常を描いているだけではなく、仕事での問題や個人が抱えている悩みなどがうまく融合されています。
仕事も恋愛も日常生活に直結しているので、特に仕事についてはリアリティがあると思いました。
ヒロインの朱里は基本的には真面目で素直な女性。
立ち絵がなく、スチルの顔も目なしで、自己投影型スタイルのプレイが好きな方には合っているのでは。
残念ながら私は自己投影型が苦手なのですが、途中からあまり気にならなくなりました。
また他のキャラクターもそれぞれ個性があって、どのキャラクターも楽しくプレイできました。
それにストーリーは短いとはいえ隠しキャラクターが二人もいて、ボリュームはありましたね。
現代物が好き、オフィスラブに興味がある、人死にや血が苦手、などの人には安心しておすすめ出来る作品だと思います。
逆にシリアスで重厚なストーリーで、人死も構わない方には向かないかもしれません。
気になる方はぜひプレイしていただきたいです。
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