※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
ハデス(CV:小野大輔)
©BROCCOLI Illust.Yone Kazuki
ゼウスの兄でアポロンの伯父。
過去の因縁でゼウスを嫌悪している。
不幸体質のせいか他人を拒絶する反面、意外と面倒見が良く大人の魅力も。
そんなハデスは天文部に熱心に取り組んでいるのに、他の神に比べ変化が薄く卒業は危ういとゼウス。
そして冥府の王であるハデスは、まだ見えぬ闇を抱えていると結衣に忠告も。
一体どんな闇を抱えているのか謎は深まります。
そう言いながらゼウスは一応結衣の報告を聞いて、部活動に最低5人の部員が必要と勝手に決めちゃうし。
とにかくハデスを卒業させる為にも、結衣は天文部へ入部希望しますが、彼は自分といると不幸になると拒否。
でもここで引く訳にも行かず、半ば強制的に入部する結衣が逞しい。
それに不幸を語るハデスを放っておけないですしね。
そしてせっかく入部希望してきたアポロンと一緒に春の夜空の観測会をしようとすると、ゼウスによって季節は春から冬に。
これに静かに怒ったハデスにより無理やり夏に変更させたけれど、あのゼウスの決定を覆す迫力は、何か弱みを握ってる様に見えました。
そして観測会には、アポロンとハデスを慕っている尊が参加。
でも晴天だったのに、観測場所につくと土砂降りの雨に…。
これ以上皆を不幸に巻き込まないよう一人になろうとするハデスを追いかけた結衣が、ハデスと川に落ち、無事に彼に助けられましたが…。
ここでハデスが以前話した不幸になるという意味が、漸く理解できる。
彼といると不幸に巻き込まれ悲惨な目に遭うんですね。
結衣はハデスと一緒に居たいのに、拒絶する彼。
多分巻き込みたくないんでしょう。
それに希望が大きいほど絶望も深くなりますから…。
結局今回の観測会は、ハデスを傷付けただけ…。
でもハデスを慕ってきたアポロンと尊、そして何とディオニュソスまで入部してくれて、ハデスも心なしか嬉しそう。
一緒にいることで不幸に巻き込むというハデスの恐れを、取り除いてあげたくなります。
勿論、卒業だってさせてあげたい。
だからハデスに部活の後に時間をもらった結衣は、彼に人間について知ってもらおうと中庭に誘うと、ハデスがハンカチを芝生に広げてくれるんですよ。
本当に紳士的で素敵。
それに穏やかで優しい。
とても冥府の王なんて思えない。
ハデスが皆をフォローしその場がまとまるのは彼の人望だし。
結衣がそういう彼に憧れるのは仕方ない。
そんなハデスがくじで冥府の王になったというのは本当に不運だけど、ギリシャ神話では割と有名な話かな。
たからこそ、天空を治める器のない自分勝手なゼウスが許せないらしい。
でもそのおかげで地下から見上げる天空の星が好きになったというのは切ないですね…。
立ち上がる時に二人でハンカチに足を滑らせハデスの上に結衣が乗るような体制になり、鼻がくっつく程近い状態でハデスに「俺に近寄ると不幸になるだろ」って言われても、全然説得力ないし。
むしろ羨ましい(笑)。
そして結衣とハデスの距離が縮まってきた頃季節は秋に。
今度は不幸を想定内で観測会を開く事になったのは嬉しいですが、ハデスの洒落はただのオヤジギャグでは…?(笑)。
そして予想通り観測会はまたしても雨。
でも尊とアポロンの機転で晴れに変えるなんてナイス!
皆で協力して観測会が出来て、喜びを分かち合えて幸せだとハデスも喜んでいるのが嬉しい。
ハデスに「お前がいたから」なんて言われるくらい、結衣が信頼されて良かった。
するとハデスから、大切な話があるから二人で会えないかと。
ハデスが結衣に見せたかったものはガーネットスター。
これを見せるために、ハデスが結衣を後ろから抱きしめるような格好になるのですが、お互いが近くにいることを喜んでいて、もう恋人同士みたい。
なのに突然、一緒にいるのはこれで終わりにすると言うハデスの発言に思わず「は?」。
さっきハデスにとって結衣は一筋の尊い光だと、聞いたばかりなのに。
どうやらハデスが幸せだから、これから起こるであろう不幸に誰も巻き込みたくないということらしいですが、それにしても唐突過ぎ。
でも彼が見せた、死者の怨念による胸の傷には閉口せざるを得ない。
彼の命が尽きるまで幸せにはなれないという、絶望的な言葉はあまりにも残酷だし、他人を不幸にするより不幸を一人で抱えて生きるほうがマシだなんて、悲惨すぎる。
最後に、幸せをありがとうと言って去って行ったハデスと残された結衣が哀れでした…。
ハデスが永久に不幸なのは嫌だ。
じゃぁどうするか?
こういう時のメリッサの助言はありがたいですね。
そして諦めない結衣も心強い。
ハデスが望遠鏡の操作を結衣に引き継ぎながらの一時は、とても温かくて不幸なんて感じさせないのに。
でも放課後、結衣がハデスはもう来ないと部員に説明すると、彼がいつでも戻れるように魅力的な天文部にするという前向きな意見に心が温まりました。
そうしてプラネタリウムを作るなんて発想が素敵。
作業中に季節は冬へ移り卒業も迫っている中、久しぶりにハデスから声を掛けられた結衣。
プラネタリウム作りで帰りが遅いアポロンとディオニュソスの事を聞いてきたハデスに、黙って隠し通すと恋愛ルートへ。
本当の事・プラネタリウムの事を話すと宿命ルートへ。
恋愛ルート
プラネタリウムの存在を隠すことに決めた結衣は、別の話題として、彼女の卒業の為にも人間についてハデスと話したいとお願いします。
でもハデスの好物が大福とは意外。
いちご大福を「そんなに幸せを重ねていいのか」なんて可愛い(笑)。
おまけにイチゴを栽培しているとは余程好きなんですね。
イチゴを乗せて大福を食べるハデスは必見です(笑)。
それにお茶を入れる練習までするなんて、真面目で誠実なところも魅力。
また彼が結衣を部屋に招き入れても平気なのは、精神的にも受け入れてくれてるから?
結衣でなくても意識しちゃいますね。
ただ彼が食べた大福だけ賞味期限切れとは、本当に運が悪い…。
でも結衣と出会ってから嬉しいことばかり起こると言うハデスと、彼の人柄だと返す結衣が微笑ましくてお似合いだなぁと。
ハデスが不幸で面倒をかけても、それを支えたいと思う結衣。
なんとかして彼を幸せにしたい。
バデスも許されるなら結衣と共にいて、喜びも悲しみも分かち合いたい。
彼にとって彼女は闇の中の一筋の光だから…。
そしてハデスが結衣を抱きしめたのは、永遠に忘れないように刻み込むため。
結衣と出会って、俺は幸せ者と言うハデスが、このまま何もなく過ごしてほしいと願うばかり。
でもその願いは叶えられず、ハデスはいなくなってしまった…。
ハデスは冥府へ帰還したと聞かされ、ゼウスに理由を聞いても推測ばかり。
ハデスの性格を考えると、事細かに説明なんてしないでしょうしね。
ゼウスはハデスに負い目もある。
結衣もまだ自分の想いを告げていない。
冥府に行きたいとゼウスに願い出る彼女は確かに強いけど、それは追いかけるのがハデスだから。
ゼウスの加護を受けて、結衣は冥府へ。
ハデスを連れ戻す為に。
トラウマになりそうな冥府を進み、漸く会えたハデスは元の神の姿に戻っていて、これはこれで男前。
でも「守りたい奴が出来たから、傍にいてはそれが出来ない」って、結衣の事ですよね。
ハデスの信じる愛についても理解できるけど、相手の気持を考えてないし、何よりハデス自身が悲しすぎる。
ここで漸くプラネタリウムの話をする結衣。
ハデスに戻ってきてほしいのは皆同じだし、何よりも結衣がハデスに恋をしているから。
出来事ではなく、気持ちで幸せが決まるなら、ずっと幸せでいる自信があるという結衣のセリフには勇気づけられました。
ハデスも結衣を愛していると、幸せになって欲しいと思っているのに、彼女を守るために帰そうとするのは切なくて仕方ない。
でもハデスでないと嫌だと言う結衣も強情で、負けてないところが頼もしい。
ここでハデスが折れて一緒に学園へ戻ることになるのですが…。
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本当に後ろにいるのは彼なのか?
不安ではあるけど彼と約束したから振り返らずに出口までたどり着くと、ハデスが結衣を後ろから抱きしめて愛の言葉を囁いて…。
でもそれは別れの挨拶だなんて悲しい。
背中を押され冥府を飛び出した彼女が慌てて振り向いても、もう入口の痕跡すら見当たらない。
彼女の手元に残ったのは、壊れたハデスの枷のみで寂しかった…。
そして卒業して元の世界へ戻った途端に倒れた結衣を蝕んだのは、腕にできた呪いの紋章。
でもそこに現れたハデスが消して守ってくれたのはやはり嬉しかった。
例え彼女の記憶が無くなったとしても。
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後ろを振り返ると、何故か涙を浮かべていたハデス。
もう彼の力では結衣を太陽の元へ帰せないから。
それでもいいと、前もって決めていた結衣が力強くて凛々しい。
そんな彼女を抱きしめて愛を誓うハデスが、もう孤独でなくて良かったと心から思いました。
そしてキスシーンが長い(笑)。
ハデスが大人だけあって濃厚で、でもそれだけ彼が結衣を求めていたのがわかるし、これからどれだけ不幸があっても二人は幸せなんだろうな。
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ハデスが天文部を辞める前に本当の事を話さないといなくなってしまうからと、彼にプラネタリウムの事を話す結衣。
ハデスにしてみれば、何故そんな事を?って感じでしょうね。
でもそこでディオニュソスが良いことを言うんですよ。
ハデスともっと一緒にいたい、ハデスは自分が思っている以上に皆に愛されてるって。
まさにその通りなのだけど、ハデスの呪いの影響でアポロンがプラネタリウムを壊したのは色んな意味で痛い…。
でもこれをきっかけに短期間だけでもハデスが天文部に戻ってくれたのだから、ある意味良かったのかも?
それに天文部の皆で作った「ハデス座」には、思わず胸が熱くなりました。
でもハデスも幸せだと言った途端に、アポロンの急変にはびっくり。
ハデスが幸せになるのは許せないと言うアポロンの手の甲には紋章が…。
ハデスの胸の傷がアポロンに乗り移るのは予想外だし、ハデスが幸せを求めるならアポロンを呪うなんて理不尽過ぎる。
幸せを知ってしまったハデスは、他人を犠牲にして幸せになる道と、これからも不運と苦痛を負う道の辛い選択を強いられて、いたたまれなかった…。
そんな時にゼウスからの呼び出しは勿論アポロンの事。
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アポロンに声をかけると、呪いがアポロンを乗っ取りハデスとの会話に。
ハデスの本当の気持ちを叶えてあげたいけど、そうすれば彼は一生後悔に苛まれるに違いないから。
でも正気に戻ったアポロンとハデスの会話には泣けましたね…。
呪いを二人で分け合い、その不幸を皆が明るく受け入れてくれて嬉しかったです。
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結論をハデスに任せると、彼は自分ではない誰かが傷つくのなら俺が引き取ると…。
それに幸せを感じる心も必要ないなんて悲しすぎる…。
幸せすぎるほど幸せをもらい、一番楽しい時間だったと天文部の仲間に告げて、冥府へ帰るハデス。
結衣の見送りに、ハデスは最後まで優しくて涙でしたね…。
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