※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
アポロン (CV:入野自由)
©BROCCOLI Illust.Yone Kazuki
まるで童話の王子様のような外見にそぐわない、言葉を繰り返す癖がまず印象的でした(笑)。
そしてやたらとテンションが高くて天然なところもあり、結衣を「妖精さん」と呼んだり。
でも意外に、手を取ったりエスコートしたりと、そういうのは慣れていてスマートなんですよね。
それに生徒会長に積極的に立候補したり体育祭でも活躍したり、率先して皆を引っ張る姿は頼もしくもあります。
そんなアポロンが、ゼウス曰く落ちこぼれとはびっくり。
神の力を抑える枷の指輪が外れないと卒業が出来ないらしいけど、一体何故彼なのかとても気になりました。
でも落ち込んでいたのも一瞬で、直ぐに勉強を始める彼が前向きで努力家。
そんなアポロンを放っておけない結衣が、植物好きの彼の為に植物園に連れて行ったのだけど、どうも様子がおかしいんですよね。
何か隠してるような…。
少し離れただけなのに慌てて彼女を探し、突然「君が君でなくなる」とか言うし。
そして、離れないでといきなり主人公を抱きしめちゃう。
明らかに植物よりも彼女に興味がある様子だし、スキンシップも慣れているようだけど、植物園に来てからの彼が不自然極まりない。
でも深夜に帰宅してから勉強をするなど、過剰な努力家でもある。
だからと言って、彼を心配して起こしに来た結衣におはようのキスをねだるのはどうなんだろう(笑)。
打算も何もなく、素直な気持ちを言葉にしているだけなので憎めないんですよね。
おまけにいきなり臨海学校をすると生徒会で宣言するし。
どうやら裸と裸のぶつかり合いのアバンチュールで、不登校だった生徒達との絆や友情を深めたい模様(笑)。
ただせっかく生徒会の皆で準備したのに、次の日季節は春から秋に。
勿論のゼウスに抗議するものの冷たくあしらわれるアポロンが気の毒すぎる…。
それは側で見ていた結衣も同じだろうに、当のアポロンは過ぎた事にくよくよせず、もう前を向いていて本当に太陽の様に眩しい。
明るく強く優しい彼に、彼女が惹かれていくのも分かる気がします。
でも秋だろうと臨海学校を成功させる為に海に入るアポロンと、巻き添えを食った月人の姿がシュールで笑ってしまいました。
それにアポロンが一時的に枷を外して雨を止ませ、結衣と苦労して手に入れた花火を打ち上げたのは良かったけど、せめて花火のスチルなりCGなり見たかったな…。
あとせっかく彼が大好きと言って結衣の頬にキスしたのに、テキストだけも寂しい気が…。
これで彼女もアポロンに恋が芽生えたようですね。
臨海学校で苦労した甲斐もあって不登校組とも絆が深まってきたのに、トトからアポロンは相変わらず卒業の見込みがないと聞かされる結衣。
確かに生徒会も勉強も熱心に取り組んでいるのに何が問題なのか不思議。
アポロンの戸惑う姿が、置き去りにされた子犬のように見えてしまう…。
結衣は、彼に自分を分析する様に助言しますが…。
一方生徒会では、今度は文化祭の企画をすることに。
でも全校生徒で白熱ステージバトルって(笑)。
結局クラスの出し物はシンデレラの演劇に決定。
そこでのバルドルと月人のちょんまげ会話には吹き出しました(笑)。
ただアポロンには目に見えて卒業出来ない焦りが…。
皆の役に立ちたい彼と、彼の役に立ちたい結衣が健気で、つい応援したくなります。
肝心のシンデレラの役は、お約束どおり結衣。
王子様は勿論立候補したアポロン。
夜遅くまで練習するアポロンが、結衣にやたらと触れてくるのは天然なのか本気なのか?
それに、身分違いの恋を貫き通し、一人の女性を愛することが自分にできるかと呟く彼の真意も気になるところ。
また彼の出生もひと筋縄ではいかなかったようで、ゼウスとの関係性も想像に難くないですね…。
そして文化祭本番直前になって監督のロキから、ラストでキスシーンが無理矢理追加されニヤけていたら、いざ本番という時にアポロンの「君じゃない」という真逆の拒否に、マジかと。
これ、アポロンに惹かれている結衣には相当ショックですよね…。
当然勝負の結果は惨敗で、アポロンが責任を取って生徒会を辞めると言って去っていくし、結衣は今までの無理がたたって倒れるし、ぐたぐたな終わり方。
でもあれだけ結衣が大好きな素振りを見せていたアポロンが、何故キスシーンを拒んだのか謎です…。
寝込んだ結衣の見舞いに来たハデスから、アポロンが有能であるが故に不器用な生き方しか出来ない男であると聞かされます。
アポロンの予言の能力に関する生い立ちや彼の抱えている孤独など、見た目の明るさとは違い本当は哀れなんだと知ると、余計に彼が気の毒に。。
そして彼を救うために協力して欲しいとハデスに頼まれた結衣が断るはずもなく、アポロンを生徒会に呼び戻す計画が開始。
ただ久しぶりに見たアポロンは、誰とも挨拶さえせず距離を取り、以前の明るい姿は皆無。
これは痛々しい…。
流石に何とかしてあげたくなる。
そうして計画したサブライズパーティを準備する神様達の行動は、入学当初からは想像出来なかった光景で心温まります。
おまけに結衣は不得意な料理を任されるし。
更に招待状を届けにアポロンの部屋を訪れ、部屋に入るを選択すると恋愛ルートへ。
置くだけにすると宿命ルートへ。
恋愛ルート
アポロンの部屋から聞こえた悲しげな歌声の意味を聞くと、真逆の展開に正直驚きました。
ええ〜マジ?!
あれだけ思わせぶりな態度を結衣に取っていたくせに。
しかも相手は結衣と同じ人間だから余計に辛いし、ここで自分の本当の気持ちに気付いちゃうから遣り切れない…。
ショックなのに頑張って招待状を渡す彼女を褒めたいですね…。
でもここで疑問が。
そもそも人間を愛しているなら、入学の意味がないのでは?
そこで結衣がゼウスにアポロン入学の真意を糾すと、裏切りやトロイア戦争でのアポロンの行為、又卒業させる為の手段を言い渡されてしまいます。
いや、入学自体の理由は仕方ないとは思うのですが、卒業できなければ記憶を消して永久に繰り返す、それに結衣も付き合わすとあまりにも理不尽な言い草…。
でもここで運命を変える決意を固め、前に進もうとする結衣は凛々しい。
すると、昨日のパーティが成功しアポロンが生徒会に戻ってくることに。
彼のたくさんのお礼や優しい言葉は、失恋したばかりの結衣には辛いでしょうね…。
それでも放課後はアポロンの勉強に付き合い、人間の負の面について教える結衣ですが、いつもの調子を取り戻した彼の言動に揺れる乙女心が切ない…。
この想いにけじめをつける為とアポロンの息抜きも兼ねて、以前行った植物園に。
そこで彼が打ち明けたのは、植物に刻まれた悲しい記憶について。
これは神話に基づいてるのかな?
私はよく知らなかったのですが、彼の愛した人たちが植物になったのなら詳しいのは当たり前ですね。
お互いを気遣う中で、またしてもアポロンが結衣を抱きしめたのはその気遣いが嬉しかったからなのだけど、彼を忘れようと必死の彼女には苦しさしかないのが辛い…。
そんな中、アポロンの枷から黒い光が。
卒業の兆候かと思いきや、ゼウスには悪影響を及ぼしていると言われ、頭を抱える結衣。
理由もさっぱりわからないのに、これは失恋とダブルで気の毒すぎる。
ハデスが相談に乗ってくれて、一応の方向性が見えた結衣。
それはアポロンとカサンドラの事を知るという、更に心が千切れそうな方法。
卒業式の準備は生徒会以外の生徒も手伝ってくれる事に感謝しながら、結衣は勇気を振り絞ってアポロンにカサンドラの事を聞きます。。
彼の恩人だったと聞いただけでも、やっぱり結衣の気持ちが耐えられず、無理矢理勉強を終わらせたのは仕方ないよね。。
ここで江戸っ子のようなメリッサのアドバイスが、男前過ぎて中々泣かせてくれる。
その後押しもあり、結衣はアポロンに正直にカサンドラやトロイア戦争の事を話します。
神の姿に戻り猛烈に怒り狂うアポロンは、人間の時とはえらい違いようで、結衣の言葉に耳を傾けようともしない。
それどころか、その太陽神の熱で彼女を焼き殺しかねない激しい怒りの中、言葉を尽くして説得し愛を伝える彼女が強く挫けない。
そうして漸く想いが伝わった時、何とアポロンも実は結衣のことが好きだったという衝撃の告白には「え?」でした。
アポロンは、カサンドラを好きだと思い込もうとして結衣を遠ざけたと。
一応納得しましたけど、本当に不器用な神様ですね。
ここで枷が外れて、アポロンも卒業出来る様に。
そして火傷をした結衣を部屋まで連れてきて手当をするアポロン。
その後、甘いセリフに偶然とはいえ重なり合う体制やキスなどのシーンでは、アポロンがとてもイケメンでした。
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人と神は生きる世界が違うから。
卒業式の後、元の世界に戻ることにした結衣。
アポロンと再会の約束のキスを交わしてお互いの帰る世界へ。
でも神社に戻った結衣の記憶が消えていたのは残念でしたね…。
そして参拝客として現れたアポロンに強烈に心を奪われる結衣。
彼は優しく声をかけ、そして断片的に思い出す記憶に導かれるように結衣は彼の胸に飛び込んで。
二人の未来に、幸せしか見えませんでした。
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卒業式の後、アポロンと同じ世界行くことにした結衣。
ギリシャ神話の神々の世界はとても色鮮やかで、陽光が眩しくてまさにギリシャそのもの。
元の姿に戻ったアポロンが大人びて格好良いし、結衣も神話の神様の様な格好が似合ってました。
アポロンが結衣の肩を抱き、お互いがおでこや頬を寄せ合ったりじゃれあう姿が微笑ましかったのに、段々とイチャイチャが激しくなるのがたまりませんでした(笑)。
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招待状を置くだけにした結衣。
皆の感謝の言葉と生徒会に戻って欲しいという希望に、アポロンが素直に喜んで応えてくれて良かった。
本当に嬉しそうだし。
ただ、文化祭の劇の事で結衣に謝った時「友達として」彼を支えて欲しいと言ったのには、苦笑いでした。
結衣の初恋で失恋という気持ちを考えると、やるせないですね。。
そこに楽しい雰囲気を一気にぶち壊しに現れたのはゼウス。
アポロンだけでなく他の神々まで侮辱するようなゼウスの言葉に、拳を握るほど怒ったアポロンは珍しい。
この親子の溝の深さには、一体何があったのか…。
気になった結衣がアポロンの様子を見に行くと、我が子に王位を奪われるという忌まわしい予言の話に。
これはクロノスのギリシャ神話のようですね。
あの豪胆なゼウスが予言を気にするとは思えないけど、とにかくゼウスの考えを確かめたいとアポロンが気にするのもよくわかる。
そしてトトとゼウスの意味深な会話も気になる…。
ところが翌朝ゼウスとアポロンが会話をしようとすると、いきなりゼウスがアポロンを消し去ろうと問答無用で襲ってくる。
理由を聞いても答えないゼウスには、疑問ばかり。
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この場で踏ん張るを選択し、ゼウスとアポロンの間に入る結衣。
でも聞く耳を持たないゼウスには何を言っても無駄。
そこでシュロの葉を見つけ、アポロンが生まれた時の事を語るゼウスには、父親としての葛藤や愛があるようで、親子揃って不器用だなと思いました…。
アポロンを残酷な運命から救いたかったゼウスと、父さんと初めて呼んだアポロンには少し涙腺が…。
そして皆のために変化したいと願うアポロンの強い意志が枷を外し、無事に卒業へ。
結衣の初恋は実らなかったけど、アポロンとは爽やかな別れ方が出来て良かったかな。
彼女の大泣きは少し可哀想でしたけどね。
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助けを求めて部屋を飛び出した結衣。
ハデスを連れて戻ると、まだアポロンが生きていてホッとしました。
ハデスに問い詰められたゼウスの答えは、アポロンが近い未来に人間を不幸に陥れ、自らも絶望するというもの。
それを憂慮したゼウスの判断は正しいのかもしれないけれど、納得は出来ないですね…。
でも現状を受け入れ未来を変えるという前向きなアポロンの姿勢が枷を外し無事に卒業を認めさせたのは、彼が成長したから。
結局美味しいところはハデスに持っていかれましたけど、皆が無事に卒業出来て良かった。
それにハデスと一緒に冥府へ行くアポロンが嬉しそうでした。
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