※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
バルドル(CV:神谷浩史)
©BROCCOLI Illust.Yone Kazuki
綺麗で優しくて真面目で非の打ち所がないのに、よく転ぶのは何故?(笑)。
人や動物を引き寄せる能力の素敵な神様。
そんなバルドルが今回は落ちこぼれになるのかと思っていたら、ゼウスから現時点では卒業出来ない生徒はいないと。
一安心というか意外でしたね。
ただ、真面目なバルドルを気にかけてほしいと頼まれ、結衣も意外に思ったよう。
ゼウス曰く「真面目だからといって問題が起こらないというわけではない」。
確かにその通りなのですが、あの王子様のようなバルドルが?とどうにも釈然としません。
ゼウスの部屋を出ると、まるでアイドルの様に生徒に囲まれて身動きできないバルドルが(笑)。
これはバルドルの皆を引き付ける光の神としての能力のせいとはいえ、放って置くわけにもいかず結衣が手を繋いで生徒会室へ。
でも何故か結衣には光の能力が効かないとわかると、「そのままのあなたでいてほしい」と物凄く喜ぶ彼が無邪気で可愛かっです。
ただバルドルが結衣に対する紳士的でエレガントな態度はスキンシップが多くて、これには結衣だってドキドキして落ち着かないはず。
それに生徒達にアイドルの様に扱われるのも光の神としての役目だし、それで皆が笑顔になるなら良いと言うバルドルには、心の広さよりもどちらかというと寂しさを感じました。
夏休みの宿題は自由研究。
それを結衣と一緒に過ごしたいと言うバルドルには嬉しいけど、ロキに申し訳ない(笑)。
ただロキの「何も知らないくせに」という言葉も引っかかりますね…。
自由研究は、バルドルのキラキラな笑顔に押され海でデートに(笑)。
彼にとって結衣は、理解し合い同じ感情を共有出来る特別な存在。
でも光の能力が効かないのは複雑みたいですけど。
海でも相変わらずの人気者のバルドルですが、光の能力は神としてのもので、彼自身を見てくれているわけではないと寂しそうに言う彼に、孤独を感じました…。
そんなバルドルはわざと結衣に心配して欲しくて、彼女の気を引いてみたり子供っぽいところも。
だから結衣が「光の神だからではなく世界でただ一人だけの大切な存在だ」とバルドルに説くと、彼女は他の人とは違うと感心したよう。
結衣に完璧に惹かれ、それからのバルドルは積極的。
そして一軒だけ空いてたコテージで、あくまでも自由研究の為に夏休みを二人で過ごすことに。
あの王子様や貴公子の様なバルドルが、こんなに積極的に迫って来るとは想像以上で、嬉しい誤算ですね(笑)。
夏休みの終わり、バルドルの操縦する船の上で二人で指切り。
結衣のできる限りバルドルと過ごすこと、バルドルの命が尽きるまで彼女を愛することを誓う二人の姿は、夕陽に照らされてとてもロマンチックでした。
ところがバルドルは海の上で迷ったようで、日が暮れることにめちゃくちゃ焦っている。
おまけに陸地につくと青い顔だし、探しに来たロキには朝まで会うなとバルドルに会わせてもらえず事情も説明してくれなかった…。
結局理由がわからないまま夏休みが終わり、トト様とバルドルの宿題のチェックをすると、波に万物の死を重ねて嘆いているような文章。
普段の彼とはギャップがありますが、あの船の件については何もわかってないし、これが彼の本心?
季節は冬になり、生徒会では文化祭風クリスマスを執行することに。
生徒会でも出店することになり、結衣が世界ごとにチームを組むことを提案すると、バルドルが「えっ…!」って可哀想(笑)。
これが余程ショックだったバルドル。
結衣としては、いろんな人との交流を考えての軽い意見だったけど、バルドルは学園で最後になるかも知れない大切な行事を一緒にいたかったと。
バルドルは、最後かもしれないから大切に生きるというような言葉が多い気がする。
まるで何かのフラグのよう…。
それに今までの結衣と過ごした細かい事まで覚えているし。
そして唐突に愛の告白と付き合って欲しいと言うバルドルは、生き急いでいるみたい。
でも恋愛経験のない結衣が、身分違いとか卒業の別れとか考えたら、臆病になるのもわかります。
するとバルドルは別れを惜しんでいたら何もできないし今を生きたいから、結衣をその気にさせると。
これはこれで楽しみですが、卒業出来る保証もないと言う彼の絶望にも似た感情に胸騒ぎしかありませんでした。
そうして文化祭風クリスマスが開催。
トト様がエジプトの店の売上で大量の汁粉を買いに来たのが可笑しかった(笑)。
休憩中バルドルとのデートは、彼も待ち望んでいたいたのか嬉しそう。
一緒に踊ったダンスではリードしてくれてさすがの気遣いなのに、またしても「あと何回」とか「最後かも」とか後ろ向きな言葉に、もうフラグ確定としか思えない。
それに灯籠を空に浮かべるイベントでは「愛の共犯者」なんてロマンチックだったのに、結衣がまた見ようと言うと「でも、わたしは…」と黙り込んでしまう。
そして、もう我慢できないといきなり彼女を押し倒して…。
結衣にとっては突然でそりゃ驚きますよね。
でもバルドルにとっては、ずっと愛を伝えていたから突然ではないと言い切るし。
更にバルドルには時間がないと、このまま結衣を自分のものにしようとしたところを止めたのは、何とロキ。
ロキとバルドルの言い合いには何か特別な理由があるはずですが、バルドルがいつもと違って自虐的で、そんな彼は見ていられなかった…。
結局ロキが結衣を送ってくれますが、その時のバルドルの寂しそうな顔が切なくて後ろ髪を引かれる思いでした。
この件でロキやメリッサのアドバイスの通り、しばらくバルドルと距離を置くことにした結衣ですが、スッキリしないですね…。
次の日の朝食から、ロキが結衣とバルドルの間に入り距離を取らせようとしているのは理解できる。
でもバルドルが哀れで…。
生徒会室に行こうとバルドルに誘われ、どうやって距離を取るか考えていると、突然トト様が来てゼウスが呼んでいると。
これには助かりました。
ゼウスは、全員に卒業資格を与え直ぐにでも皆を元の世界へ送り返したいと。
でもそれでは味気ないので、学園に悔いを残さぬよう最後の行事を実行しろには、相変わらず勝手だけど何か思惑がありそうな…。
とにかく生徒会の皆に伝えると、目に見えてバルドルが落ち込んでいて…。
そんな姿を見たら構いたくなるけど、そうもいかないのが焦れったい。
行事は卒業旅行に決まり、バルドルを避けて素早く生徒会室を後にする結衣ですが、さすがにこれはバルドルが可哀想…。
そしてロキの密着取材でロキとの時間が増え、自然とバルドルとは疎遠に。
口数の少なくなったバルドルが思い悩んでいる様子に胸が痛い…。
おまけにバルドルに罪悪感を抱く結衣に、ロキは彼は気にしてないと言ったり、彼女にハグしてバルドルに見られたり。
これ、わざとでしょ。
バルドルが気になって仕方がない結衣と、結衣が好きなバルドルが気の毒過ぎて、見ているのが辛かった…。
ところがロキから、彼のことをどう思っているか聞かれて腕をつかまれると、嫌でもバルドルとの既視感を感じる結衣。
そこにバルドルが出現。
今までの鬱憤や疑問を結衣にぶつけ、失神しそうな程の力で彼女を抱きしめるバルドル。
それを止めるロキと、時間がないと言うバルドルのやり取りは、バルドルのほうが冷静さを欠いていて様子が明らかにおかしくなり、遂に暴走。
バルドルは悪意に満ちた神の姿へ。
そしてロキもまた本来の姿へ。
仲間同士の戦いなんて見たくないと、結衣が勇気を振り絞ってバルドルに声をかけると、彼は何とか正気に戻って、とりあえず一安心ですが…。
バルドルが神の力を制御できないのは、不治の病にかかってもうすぐ死ぬ運命だからと聞かされ、納得。
夜にゼウスの枷の力が弱まると暴走するから、夏休みの船の時は焦っていたんですね…。
そこでロキが「死ぬまでそう思い込んでいればいい」と、また意味深な事を言って去ってしまった。
結衣は、ロキがバルドルも知らない真実を知っていると確信。
ここで、バルドルの傍にいると恋愛ルートへ。
ロキを追うと宿命ルートへ。
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バルドルの傍にとどまった結衣。
ロキが何を知っていようと、バルドルの病のことを知った今では限られた時間を共有しないと後悔するから。
そうしてまた以前のような付き合いを再開した二人。
でもバルドルの体調が悪く、保健室の彼が痛々しい。
するとロキが結衣を屋上へ連れ出し、バルドルよりもロキと一緒の方が幸せだと誘惑のように迫ります。
ここでロキを選ぶとゲームオーバー。
勿論選ぶのはバルドル。
ロキ達の話し声を聞きつけたバルドルもやってきて、ロキの真意を確認。
なるほど、寿命の少ないバルドルに結衣が相応しいかどうか確かめたんですね。
バルドルが傷つかないように…。
対して、傷ついても結衣と片時も離れたくないほど好きだから一緒にいたいと言うバルドルが頼もしかった。
ロキには悪いけど…。
保健室に戻った二人のやり取りが微笑ましくて、本当にこのままずっと続いて欲しいと願うばかり…。
そうして始まった卒業旅行。
バルドルとの過ごし方を考えて寝不足の結衣の体調があまり良くない。
でもそんな結衣にバルドルは優しく愛を囁やき、浜辺で静かに二人で過ごす幸せな時間が尊いですね。
結衣も漸くはっきり好きと伝えられたし、二人の想いが結ばれて良かった。
でも結衣の体調のことと恋人だからって部屋を一緒にしてくれとはバルドルも大胆ですが、夜はもっと大胆に(笑)。
でも甘い二人の会話は、結衣は初々しくバルドルは情熱的でした。
旅行最後の夜は灯籠を見た場所。
バルドルは、ずっと彼個人を見てくれる人、本当の愛が欲しかったんですね。
卒業という別れが近付いて、二人の離れたくないという想いが熱くて切なかった…。
そうして迫った卒業式。
トト様に呼ばれた結衣は…。
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つまり生まれ変わったという事??
結衣が覚えていなくても初めて会った気がしないと言うと、それが運命だからと返す彼。
おまけにバルドルという名前は昔の名前で、新しく日本人みたいな名前にしようかな、なんて軽く言うけど、絶対似合わないでしょ(笑)。
服は似合ってますけどね。
そして結衣にまた名前を考えてくれる?とお願いするバルドル。
指切りをする二人の未来が期待に満ちているのが嬉しかったです。
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そしてバルドルは箱庭にいた頃よりも更に情熱的で積極的。
もう遠慮する必要もないから、余計に結衣を求めるのに躊躇がない。
出会った頃のバルドルからは想像できないくらいの男らしさを、存分に堪能させていただきました。
命続く限りこの幸せを味わって欲しいです。
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傍にいて欲しいと懇願するバルドルを振り切ってロキを追うと、驚くべき真実を聞かされます。
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暴走し始めているのは、もうすぐ感情を失って全てを殺戮するから。
バルドルを傷つけない為に不治の病と嘘をついていたというのも、皆の気持ちを察すると何も言えないですね…。
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オーディンの話は泣かせます。
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バルドルが世界を破壊する前に彼を消し去るとはあまりにも残酷で胸が苦しい…。
そしてバルドルが学園に来た、後悔したくないという理由も切なすぎて、彼がどんな時も大切に過ごしていたり、時間が無いと語っていたのに納得しました…。
本当は苦しいのに周りを気遣い、一人でその苦しみを抱え込むバルドルの優しさ。
距離を置いてごめんよと、結衣に変わって土下座したい。
この話は他言無用と言うロキに、バルドルの卒業の見込みを聞くとわからないと…。
ゼウスはもしかしたらこれを見越していたのでしょうか…。
翌日結衣はゼウスに、バルドルの為に卒業旅行を中止して欲しいとお願いすると、やはり事情を知っていたゼウスはあっさり了承。
しかも自ら悪役を買って出てくれるとは、結構良い人だったのね。
勿論、旅行中止に納得出来ない生徒もいたけど、とにかくバルドルを卒業させることが最優先。
皆と生きた証が残ると、卒業式が楽しみだと言うバルドルの笑顔が眩しい。
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明日決着をつけるとロキ。
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そして放課後、海に出かけた結衣達。
素直に喜ぶバルドルの笑顔が心を抉ります…。
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