まったりのんびりほっこり

ゲームや読書などを中心に、日々感じたことを書いてます。

『京都寺町三条のホームズ』感想

Amazon電子書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」。

何度かキャンペーンの度に登録と解約を繰り返していたのですが、自粛生活も長くなってくると段々とストックしている本やゲームもなくなってきており、正式に「Kindle Unlimited」に登録することにしました。

 

どの本を読もうかなといろいろ探していたところ、1~9巻(番外編が1冊あるので、実質10冊)まで読み放題対象という太っ腹な『京都寺町三条のホームズ』を発見!

アニメ化にもなった作品ということで、期待しつつ早速読んでみました。

 

読みやすい文章

こういう元は投稿系?の小説というのはあまり読んだことがなかったので、どういうものかと興味津々で読んでみたところ、思いのほか読みやすくどんどん先に読み進めてしまいました。

 

ホームズというタイトルにもある通りミステリー要素がメインとなっていますが、本家のホームズほどのミステリーではなく、日常生活の中で発生する謎を解いていくライト感覚のミステリー。

殺人などの物騒な話はほとんどなく、怖がりな方も安心して読めるかと思いますし、先が気になるような展開ですので、割と一気に読めてしまうお手軽さもあるかと。

 

また京都が舞台ということで京都の寺社仏閣などの歴史や、主人公が深くかかわるお店が骨董品店の為、古美術品に関する知識も散りばめられていて、大変興味深く読ませていただきました。

この手のお話に興味がある方には、とても面白く感じられると思います。

 

個性的で魅力的なキャラクター

主人公の葵は女子高生(徐々に年齢を重ねていきます)。

ひょんなことがきっかけで、骨董品店「蔵」でアルバイトをすることに。

そこで出会ったのが、「蔵」のオーナーの孫の清貴。

イケメンで礼儀正しく、古美術品の知識が豊富なのはもちろん、割とオールマイティな博識ぶりを発揮。そして洞察力にすぐれて、「京都寺町三条のホームズ」と呼ばれています。

この二人をメインに、さまざまなキャラクターが関わって物語が進んでいきます。

 

とにかく、登場人物が皆個性的でキャラが立っている!

特にサブキャラ!

まず清貴の父親(店長)と祖父(オーナー)。

父親は、人当たりがよくどことなく清貴に似ている雰囲気の持ち主。職業は時代小説家。

清貴の古美術品に対する目利きの才能に嫉妬をしたという過去が。

また、亡くなった奥さんを今も愛しているという一途な一面も。

祖父のオーナーは、国選鑑定人としてTVにも出演経験のある著名人で清貴の師匠。

老人とは思えないほどのバイタリティーあふれる行動力で、女性関係もまだまだ現役。

いつも清貴に無茶振りをしているのですが、どことなく憎めないやんちゃな雰囲気。

 

一応清貴の友人?ポジションの秋人は、チャラ男なイメージが強いものの、イケメンで売り出し中の俳優。

いつも清貴に邪険に扱われているものの、気にすることなく清貴に関わり続け、時には的を得た発言も。

 

そして清貴のをライバルの円生。

お互いがお互いの才能を認め合いながら、根っこの部分から反りが合わず、会うと剣呑な雰囲気に。

清貴のアクションシーンは、ほとんどこの円生との絡みかと。

 

他にも魅力的なキャラクターがたくさん登場しますが、私は特に秋人がお気に入りです。

どことなく考えが足りない感じが漂っているのですが、秋人が登場すると一気に場の雰囲気が明るくなるので。

清貴に対して遠慮せず的確に反論したり、ちょっとぼけた発言をしたり、飽きないんですよね。

それに人間臭さが丁度いい。

余談ですが、与謝野晶子の旦那の話は、この秋人の発言で知りました(笑)。

 

一方、メインキャラクターの清貴は、一応腹黒いという設定もありますが私には普通にいい人に感じました(笑)。

強烈な個性のキャラクターが多いので、腹黒設定がそれほど腹黒く感じられない気が。。。

 

そんな清貴がゾッコンなのが主人公の葵ちゃん。

こちらもとてもいい子なのですが、サブキャラに比べて若干個性が弱い気がします。。

相手の意見をよく聞き控えめな印象。

また自己肯定感が低く、決して自惚れることがない。

古美術品に対して良い物を選別できる鑑定眼を持っていて、勉強熱心な努力家。

とにかくいい子すぎるいい子なんです。 

 

個性豊かな困ったちゃんなどのキャラクター達がひしめいていると、優等生はどうしても控えめな印象になるのですが、主人公カップルはやっぱり応援したくなりますね。

 

丁寧な恋愛過程

カップルと書きましたが、初めからカップルではありません。

時間と巻数をかけて徐々に気持ちを通わせていく過程が丁寧に描かれているので、恋愛要素がお好きな方にはとてもおススメかと思います。

清貴の葵へのゾッコンぶりには最初は少し引きましたが(笑)、今ではとても微笑ましく眺めています。

 

読み放題ができる9巻まではまだ二人は結ばれていませんが、続く10巻ではとうとうと言うかやっとと言うか(笑)。

清貴くん、良かったね(笑)。

 

まとめ

読み放題対象外も含めて、一気に10巻まで読んでしまいました。。

もちろん、続刊もkindleで購入済みです。

巻数が増えるごとに、ミステリーの内容も濃くなっていく印象があり、キャラクター達の関係性も複雑化してきて、読み応えもますます出てきました。

古都京都と古美術とミステリーが好きで恋愛要素も求めている方にはおすすめです。

Kindle Unlimited」なら9巻(実質10冊)まで無料で読めますので、気になる方は試してみては?