まったりのんびりほっこり

ゲームや読書などを中心に、日々感じたことを書いてます。

『キューピット・パラサイト』隠しキャラ・感想まとめ

想像以上に面白かった『キューピット・パラサイト』。

今回は、攻略対象5人をクリアすると初めてプレイできる隠しキャラルートについてと、総合的な感想を綴らせていただきます。

 

※他のキャラクターの感想はこちら↓ 

www.mattari-nonbiri.com

 

  

※激しくネタバレしておりますので、未プレイの方は読まれる際にくれぐれもご注意ください。

ジュピター

5人全員をクリアしてからプレイできる隠しキャラということで、てっきりオマケくらいの気持ちで始めたのですが・・・想像以上に長かった!

完全になめてましたね。。すみません。。

 

ジュピタールートは選択肢はないものの、他の5人にも引けを取らないボリュームと、全ルートの伏線を回収したストーリーとなっておりました。

アランルートでは神界と悪魔界の話でしたが、こちらはその上を行くまさに神界と悪魔界、人間界に渡る壮大なストーリー。

 

結婚の神ジュノーの失踪により、キューピットを次のジュノーにするため、ジュピターの計らいで人間界に留学をしたリネット。

キューピットの寿命や代替わりに関しての設定はアランルートと同じですが、さらに別の危険が迫っている様子です。

そんなリネットに、ジュピターの神獣であるちーちゃんが付き添ってきます。

 

ここでちーちゃんの正体が判明!

ピーターがジュピターというのはわかりやすいですが、ちーちゃんまで彼だったとは!

いや、なんとなくちーちゃんとジュピターは模様とか似てるな、とは思っていましたが。。

ちーちゃんの声を最初に聞いた時、何となく女性の声をイメージしていたのでものすごく違和感があったのですが、こういうカラクリだったのですね。

ただ未だにジュピターと同じ声優さんとは思えず・・ちーちゃんも岡本さんなのですよね??

 

このちーちゃんになっている時のジュピターの仕草がめちゃくちゃ可愛かった!

特にお風呂に入った時の、短い手で目を塞ぐところとか。

 

人型のピーターになっている時は、ビビリで臆病だけどリネットに優しいところとか、自信のないところばかり目が行きますけど、本来ジュピターってこういう人なんですね。

クロノスの神話のくだりで危機察知能力に長けてしまったり、兄のせいで女性が怖くなったり。

そういうちょっと情けないところが、厳格なイメージの主神という存在とギャップがあって親近感がわきますし、放って置けなくなります。

 

おまけに、リネットとキスをして高ぶる感情を必死で抑えているジュピターは、とても真面目すぎるくらい真面目で、ちょっと気の毒になりました。

これも兄のトラウマのせいなのかと思うと可哀想。。

こういった繊細なジュピターには母性本能がくすぐられます。

だからかな、どちらかというとリネットの方がジュピターをリードしている姿がとても微笑ましくて良かったです。

 

ジュピタールートの大まかなストーリー展開としては、大学生活で神話や恋愛心理学について学びつつ、のちにCCでインターンをすることになります。

 

インターンでは主にピーターで過ごしているのですが、とあるハプニングでキューピットの矢が当たってしまい、リネットと30日間だけ恋人同士に。

このままピーターとして恋愛に発展していくのかと思いきや、まさかのパラサイト6(パラサイト5に過敏パラサイトのピーターをプラス)の話へ進んでいきます。

 

ここまででもギルやアラン、シェルビーなど絡んできますが、更に螢彩院くんとラウルも参加し、想像を超えた展開へと進んでいくのですが、まさかこうくるかと本当に驚きました。

個人的には、アランと共闘してくれたのが嬉しかったです。

 

そうして驚愕の真相が明かされます。

 

これまでもジュピターから、自分は兄とは違って女性が苦手という発言がちょいちょいありましたが、その兄というのがゼウスで、しかもジュピターの双子の兄とは。

これは本当に予想外でビックリしました。

アランがメルヴィル教授の時、クロノスの神話の石に関する質問について双子説も話していましたが、この件も伏線だったのですね。

 

このゼウス、かなり面倒くさい性格で、ラウルルートのアレキサンダーと少し似ているような気がします。。

このラスボスを、本当は怖くて仕方ない臆病なジュピターが、主神としてのケジメとして倒すことを決意するのですが、彼を封印するまでの展開がまたトンでもすぎて意外でした。

 

それまで割とシリアだったのに、リネットがさらわれてゼウスに喰われる云々という展開で、ゼウスのアレとか、パラサイト6で封印とか、、、

唐突すぎて一瞬置いてきぼりになりました(笑)。

まぁこのハチャメチャ感がキューピットパラサイトの見どころだと思うので、すぐに受け入れて楽しませてもらいましたが。 

ただゼウスが両性具有という設定で、声優さんも3人?で演じていたのは面白いなと思いました。

 

それにビビリで臆病なジュピターが、必死に勇気を振り絞ってゼウスに立ち向かっていく姿は、本当にカッコよかった。

リネットの生い立ちについて説明する際も、真摯に向き合って辛そうに謝罪する様子とか、本当に真面目で誠実なんですよね・・・主神なのに。

 

こうして危機を乗り越えた二人が、お互いの想いを伝えあって結ばれるシーンは、さんざん待たされた感があったので感動がひとしおでした。

 

エンディングは無事にリネットがジュノーになって数年後のお話。

スチルでジュピター(ピーター?)が革ジャン着てたのには驚きましたけど似合ってるし、二人の目指している新しい神界というのが表現されていて、しかも二人が本当に幸せそうで心が温かくなりました。

 

ジュピターとちーちゃんとピーター、キューピットとリネットとジュノーという綴り方に二人の絆の深さが凝縮されているようで、まさに大団円にふさわしい終わり方だと思います。

 

まとめ

正直それほど期待していなかったこのゲームですが、やってみて本当に良かったです!

 

ゲーム画面はポップでカラフルな色にあふれたビジュアルで、まさに女の子仕様。

始めは目がチカチカしましたが、進めていくとそれがしっくリして気分が華やかになります。

音楽も作品のカラーに合わせた明るいポップなものから、神話に合わせた荘厳なものまで実に多彩。

キャラクターの個別のテーマもそのキャラにマッチしていて、聴くとテンションが上がります。

 

主人公のリネットは、大手結婚相談所「キューピット・コーポレーション」に努めるトップブライダルアドバイザー。

本物のキューピットである彼女は、人間界の結婚率を上げるために日々仕事に邁進しています。

このリネットの一生懸命な働きぶりが、現実のOLとして共感でき、とても魅力的で応援したくなります。

 

また主人公がキューピットということもあり、随所で様々な神話が紹介されます。

昔、神話に興味があって色々読んだ記憶がよみがえり懐かしくもありました。

ただギリシャ神話の呼び方に慣れていたので、英語読みはどうにも慣れなくて。。

何で一般的に認知度が高いギリシャ神話読みに統一しなかったのだろう?と不思議でしたが、この読みの違いがトリックとして利用されていたからなのかと、ジュピタールートをクリアしてから納得・感心しました。

 

個別ルートも現代的なものからファンタジー、コメディからシリアスまで、まさに笑いあり涙ありの幅広いストーリーが展開されて飽きません。

っていうか、とんでもはちゃめちゃコメディと、シリアスの落差があまりにもありすぎ(笑)。

アランを最後にプレイすると、それまでのコメディ展開が何だったの?というくらい、いい意味で衝撃を受けました。

ですが、その後のジュピタールートでもさらに上を行く展開で、本当に驚きすぎてジェットコースター気分を味わえました。

 

ただ人によってはこのコメディやぶっ飛んだ展開が合わないかも。。

下ネタもありますし。。

特にジュピタールートでは、まぁ人によっては下品と取られなくもないかもですが(笑)。

私は特別気にならず、そのぶっ飛び具合をメチャクチャ楽しませてもらいました。

 

シリアスで重たいストーリーやえげつないBADエンドだとメンタルがやられてしまう私のような方には、気軽にできてプレイすると気分が明るくなるこのゲームはおススメかと思います。

 

欲を言えば、クリア後のオマケ要素がなかったのがちょっと物足りなくて残念な印象。。

SSとかもうちょっと何かあれば嬉しかったな、とは思います。

 

ですが、全体的に本当に楽しくて非常に満足する作品でした!

ぜひファンディスクを出して欲しいです。

 

重厚なストーリーや悲恋などのバッドエンドが好きな方には向かないと思いますが、今のご時世、少しでも明るい気分に浸りたい方や、下ネタやハチャメチャな展開でも笑って許せる方には本当におススメです。

婚活と神話が融合されて、しかも笑って泣いて恋も出来る乙女ゲームなんて、唯一無二だと思いますよ。