※ネタバレ要素がありますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
ゼノ(島﨑信長)
鋼の守護聖
機械いじりや発明が得意。
いつも元気で優しく面倒見がよく、守護聖になったばかりのカナタを気にかけたり、公園で子供と遊んだりしている姿が印象に残ります。
それに見かけによらず結構大食い(笑)。
ゼノが守護聖になった時には、カナタ以外の守護聖はすでに揃っていて、かなり気疲れしたこともあったそう。
その頃ノアに救われたから、カナタにも同じようにしてあげたいというゼノ。
本当に優しいんですよね。
そんなゼノは、いつもアンジュのことも気遣って励ましてくれますが、とにかく「俺なんて」というような自虐的な発言が本当に多いんです。
何をそこまでと思うくらい。
自分に自信がないみたいという事は、言葉の端々から感じるし。
またアンジュと同じように、何故自分が守護聖に選ばれたのか悩んでいる様子。
こんなにいい人なのに、ここまで自信がないのは何故だろう?と気になりました。
ゼノの恋愛イベントは、この自信のなさの原因を探っていくストーリーとなっているようです。
ある日アンジュは、公園で小鳥が死んで悲しんでいる子供の相手をしていたゼノと遭遇します。
そこから、生き物の生死にかかわる話題へ。
大事な人が生きている世界と死んでいる世界は別物だけど、どちらも受け入れなきゃいけないとしんみり語るゼノに、アンジュは過去に大切な人と別れた経験があるのかもしれないと察します。
いつも明るい人だけに、いきなりのこの話題にはちょっと違和感がありました。
何故このタイミングでこの深刻な話題?
でもこれが、実はゼノの自虐的な物言いの根底にあると知るのは、まだずっと先となります。
後日、この件でゼノは自分の態度が暗かったとわざわざ謝ってきます。
そんなの気にしてないのにと思いつつ、カフェでごちそうしてくれるというゼノ。
相手に気を遣わせないように「俺が一緒にお茶を飲みたいから」と言ってくれるゼノは、19歳にしては本当に出来過ぎ。
そしてお茶のついでに故郷の話もしてくれます。
緑よりも岩が多く、鉄もたくさん取れたとか。
機械いじりが得意なのも、この環境のおかげなんだと納得。
また故郷では守護聖への尊敬がすごかったらしいのですが、そう話すゼノ何故だかとても寂しそうで・・・。
それにゼノよりも能力のある人がたくさんいたのに自分が選ばれたことに対して、何やら負い目を感じているようにも見えました。
またある時は、ゼノの頬にある傷についても語ってくれます。
なんでも弟達が爆発事故に巻き込まれ、助けた時についた傷だとか。
まさに男の勲章!かと思いきや、助けたのが俺じゃなければ怪我なんかしなかったと、また自虐的な発言。。。
う〜ん、どうしてだろう、このうじうじ発言は。。
むしろ誇りにさえ思ってもいいだろうに。
するとアンジュが、「まるで誰かに気兼ねしているよう」とゼノに突っ込んでくれます。
私はアンジュと同じ気持ちだったのですが、ゼノにとっては意外な指摘だったよう。
誰かに気兼ねしているということを、今まで誰にも見破られたことはないみたい。
だからアンジュがそこに気付いてくれたことに対して、それだけ自分のことを気にかけてくれているんだと、どこか嬉しそうなゼノがなんだか微笑ましかったですね。
アンジュが自分のことを気にかけてくれているという行為は、ゼノにとってはきっと大切でかけがえのないものだったんでしょうね。
今まで黙っていた彼の過去について、ここでようやく話してくれました。
それはゼノの故郷の惑星が、ゼノが守護聖になった直後爆発したという衝撃の事実。
でもそんな悲しい出来事があったのに、淡々と「仕方ない」と割り切っているゼノがどこか不自然で。
アンジュは、本当にそれでいいのか尋ねます。
本当に「仕方ない」なんて割り切ってしまっていいの?
親兄弟、親戚や友達や知り合いが全て一瞬で消え去ってしまったというのに。。
するとゼノが、「しかたないの5文字にたどり着くまでの気持ちを知らないのに!」と珍しく激昂するからこちらもびっくり。
いつもは声を荒げたりしないのに。。
ゼノは彼なりに、たくさん苦しんで悩んで、ようやく「仕方ない」と思えるまで葛藤したんでしょうね。。
その後ゼノはすぐに謝ってくれたのですが、なんとなく両者気まずい雰囲気に。。
そして夜にわざわざ謝罪に来てくれたゼノは、守護聖になった時の話をしてくれます。
自分よりもすごい人がたくさんいたのに、自分が選ばれ、そして故郷が爆発しゼノだけが助かった。
助かるべきは俺じゃないという違和感。
だからこそ、それからは常に誰かの役に立ちたいと思い、また頼られると救わる気がしたと語るゼノ。
そして「悲しいのに悲しくない」と思いこんでいたと気付きます。
それは自分で押し込めて隠していた本当の気持ち。
ゼノがこんな過酷で残酷な経験をしていたなんて。。
その経験故にいつも気を遣っていたのかと思うと、まるで贖罪のようでいたたまれないですね。。。
後日アンジュが公園を散歩していると、女王不在でパニックになった職員に遭遇し、偶然通りがかったゼノがその職員を上手く宥めてくれます。
アンジュがお礼を言うと、お礼を言いたいのは俺の方と言うゼノ。
アンジュのおかげで、少しずつ変われていると。
いつかアンジュのように、心の底から人に優しさを与えられるようになりたいと。
色々吹っ切ったらしく、生き生きした表情のゼノが本当に嬉しそうで、何だかホッとしました。
今までの気遣いも決して嘘ではないのでしょうけど、やはり贖罪の気持ちが根底にあったのは間違いないですよね。。
だからこそ、変わりたいと望むゼノの前向きな気持ちが嬉しかった。
ここまでで恋愛イベント8まで消化していたので、湖で告白してもらうことに。
すると、突然ゼノが故郷の立体映像を見せてくれます。
そして、爆発し消失していく様子をアンジュに一緒に見て欲しいと頼むゼノ。
それは現実を受け入れ、本当に悲しむために必要なことだから。
アンジュが一緒なら、それができると。
そうして現実を受け入れ悲しむことが出来たゼノは、ようやくアンジュに告白してくれました。
「年下だから、きっと伸びしろはあるはず」と言うゼノはとても微笑ましかったのに、その直後のキスシーンにはちょっとドキドキさせられました(笑)。
ここからは内緒のお付き合い。
ゼノは基本的にいつもアンジュに気を遣って優しいんですよね
視察では、ここではただのデートしてる恋人同士なんだからと、手を繋いだり、抱きしめてくれたりと積極的。
青空面談後のデートでは、食べちゃいたいくらい可愛いとか、こちらが照れるようなことを言ってきたり。
最後の帰省では、自分が守護聖じゃなくなったらアンジュとバースで暮らしたいなんて話もするのですが、ごれはゼノの故郷は無くなっているし、なんか切ないですね。。
そうして最良エンディング。
お約束のサイラスの発言から、ゼノの告白へ。
アンジュへの想いと、恋人になった事を黙っていた謝罪は、ゼノらしく正直で真っ直ぐで素直で、胸を打つものでした。
エピローグでは、二人のお昼休みの一時。
とても昼休みとは思えないラブラブな様子に、思わずニヤニヤしてしまいました。
悲しみを乗り越えたゼノが、これから先の長い未来をアンジュと幸せに暮して欲しいと願うばかりです。
関連記事
©コーエーテクモゲームスAll rights reserved.