まったりのんびりほっこり

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今さらハマった!PS Vita版『越えざるは紅い花』感想 ~スレン・ナラン・セフ~

 

ニンテンドーswitchを購入してから、3DSはもちろんVitaともずっと疎遠になっていました。。

ところが、今年の東京ゲームショウに合わせたセールの中に、私が以前Vitaでプレイしてとても好きだった作品があったのです!

懐かしくて思わず購入したのですが、久しぶりにVitaを起動させたところ、なんと同じように以前セールで購入したいくつかのゲーム、しかも手付かずな作品を発見しました。。

 

購入したこともその理由すらもすっかり忘れていて、ずーっと放っておいたゲーム達。。

せっかく見つけたのだからと、その中の一つ『越えざるは紅い花』をやってみることにしました。

 

おそらく、セールとは言え面白くないものは買いたくない!という私の性格から、当時いろいろ調べたのだと思います。

結果、やはり面白かった!

 

改めて調べたところ、もともとPC向け18禁ソフトだったものをPSP、Vitaへと移植されたもののようです。

それだけ移植を繰り返すということは、余程人気のある作品なのでしょうね。

プレイをして、その人気の理由がわかりました。

 

しっかり練られたストーリー

今では乙女ゲームは当たり前のように毎月リリースされていますが、このゲームが発売された当時は今ほどではなかったのではないでしょうか?

しかも18禁だと、ストーリーがおろそかになっているのでは?と勝手な偏見(すみません・・・)があったのですが、全くの杞憂でした。

 

腐死と呼ばれる不治の病のせいで、女性の数が極端に少なくなったナスラ国が舞台。

そこでは出生率が下がれば当然国も滅んでしまうため、子供を産ませるために隣国ルスから女性を攫ってくるという行為が合法化されています。

主人公のナァラはルスの王妹でもあり婚約者でもあるのですが、そんな非人道的な行為の犠牲となり、攫われてきた一人。

 

ただ、以前は攫われてきた女性には人権などなかったようですが、今の王トーヤに代わってから、女性が夫を選ぶことができるなど、ある程度の権利が認められているようです。

 

とは言え、そんな蛮行を許せるはずもないナァラ達。

当然ナスラの男性は全て敵と見てしまいます。

ですが、トーヤを始めいろいろな人々と関わっていくうちに、段々気持ちが変化をしていき・・・。

 

出生率の低下・・・なんか現代にも通じる問題でもありますね(笑)。

 

飽きの来ない個別ルート

共通ルートは割と短い印象で、序盤の選択肢で個別ルートに分かれるようです。

攻略対象はなんと9人!

メインの攻略人数が3人で、その個別ルートから更に別ルートに分かれるようになっています。

 

この個別ルートですが、まったく別のストーリーに仕上がっていて、金太郎飴ではありません。

とは言え、途中までルートが一緒のキャラクターは、当然ルートが分かれるまでは同じストーリーとなるので飽きそうな気もしますが、全くそんなことはありませんでした。

ルートが分かれてからは全く別物です。

 

また、話の展開や内容についてもよく作り込まれていて、違和感がなく入り込めますし、何度感情が揺さぶられたことか。

 

そしてもともと18禁というだけあって糖度も高いです。

もちろん、移植される際に大分削られているようですが、それでもかなり高めの糖度かと思います(私もそれほど乙女ゲームをやっている訳ではないので、完全に主観となってしまいますが・・・)。

また、スチルもとても綺麗で魅力的で糖度を高める要因でもあります。 

 

攻略キャラが多いのでどのキャラから始めようか迷ったのですが、ネットで検索をして出てきたお勧めの、スレン→ナラン→セフの順番で取りあえず始めてみました。

 

※他のキャラクターの感想はこちら↓  

www.mattari-nonbiri.com

  

www.mattari-nonbiri.com

 

 ※若干ネタバレしておりますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。

 スレン

ナスラの軍事司令官。平民出身だが武勲を立ててこの地位に上り詰めただけあってかなりの実力の持ち主。

なのだけど、第一印象最悪(笑)。

本当に典型的な男尊女卑で、登場シーンから女を下に見て尊大な態度で接する姿には若干引きました。

おまけにスレンの計略にはまって彼と結婚することになるのですが、お世辞にも好意などまるで持てない描写・・・。

 

ですので途中までまったくやる気もなく、たただたテキストを流し読みしていたのですが(笑)、実はナァラが大好きなのに素直に優しくできない天邪鬼で不器用な性格。

ストーリーを進めていくと、徐々にその不器用な性格が判明してきて段々好感が持てるようになってきます。

 

とは言え、ナァラにとってはやはり敵であるし第一印象最悪なので、中々その事実を認めることができない。

そんなナァラが夫婦として生活を共にするうちに、スレンの隠された優しさに気づいていく過程がとても丁寧に描かれていて、こちらもつい「もっと素直になれよ」なんて後押ししたくなりました。

 

この二人、最初の出会いから最悪だったのでずっと憎まれ口のたたき合いなのですが、二人が打ち解けてきてからの会話はテンポがよく、途中から漫才を聞いてるような感覚に(笑)。

それに気持ちが通じ合ってからの会話では、お互いを信頼しあっていることが伝わってきて、胸が熱くなりました。

 

BESTエンドでは、お互いの信頼と絆の深さがわかるストーリーで、攻略一人目だし第一印象最悪だったのにもかかわらず、これが一番だろう!と思ってしまったほど感動しました。

 

ナラン

スレンルートからの分岐で攻略できるナラン。

スレンの弟分で、スレンをとても慕っています。

ナァラに対してぞんざいな態度を取り続けるスレンに代わって、ナァラの日常のサポートをしてくれるナラン。

スレンとナランの共通ルートでは、正直ナランの方が好感度高かったくらい、素直で明るく、しかも面倒見がよくて何より可愛い(笑)。

 

ですが、ナランにはナァラに対して秘めた想いがあって、ずっとそれを押さえ続けています。

この葛藤がまた切ない。

兄貴であるスレンも、ナァラのことも大好きなナラン。

当然、兄貴の嫁であるナァラに対して手を出すことなどできないのですが、ナランルートではこの想いが報われます。

 

ただ、この報われ方が素直に喜べるものではないストーリーで、とても複雑でした。

何度涙を流したことか・・・。

ある出来事があって、もう葛藤しなくてもいいのに・・・となっても、ずっとナァラに手を出さないナラン。

もどかしくて切なくて、ナァラが可哀想でしたよ。。

 

ですが自分の信念に基づいて行動してきたナランは、もう少年ではなく立派な青年でした。

それにしても7年って・・・よく我慢できたな。

そうしてやっと結ばれた二人には、本当に祝福しかありませんでした。

 

セフ

ノールルートからの分岐で登場するおじさん(笑)。

王やノールとは政治的意見が反対派大臣の息子で、一応父の秘書となっているが、放蕩三昧の生活。

正直どうやって恋愛に絡んでくるんだろう?などと思っていたのですが、やってみるとこれがまた結構いい大人の男でした(笑)。

  

放蕩息子といっても、素行が悪いとか頭が足りないということでは全くなく、むしろ父親の大臣並みの手腕や考え方などしっかり持っているんですよね。

ただ、他人と争うことが苦手で面倒ごとに巻き込まれたくないので、どこか現実逃避をしている印象。現代で言うとニート??

 

そんなセフは、気弱なところもあるけれど、人当たりもよく穏やかで優しく、周りの人を引き付ける魅力の持ち主で、しかも実家が金持ち(笑)。

 

ナァラがノールとの賭けで反対派の大臣を説得する過程で出会ったセフですが、どれだけ大臣にぞんざいに扱われても諦めないナァラの真摯な姿勢に徐々に惹かれていきます。

 

ナァラより一回り以上も年上のセフ。

当然本人もそれを気にしているので、いつも下手に出てナァラの顔色を窺っている様がとても可愛い。

 

また、セフと出会った時点ではノールの嫁になっているナァラとどうやって恋に落ちていくのか、また落ちた後はどうなるのかなど興味深々で進めたのですが、これがまたとても丁寧に過程が描かれていて、本当に引き込まれました。

 

他のルートではあまりみられなかった、ナァラの嫉妬がすごくかわいいし、大人のセフの対応がもう甘すぎて(笑)。

攻略キャラ中、唯一子供ができるルートなのですが、大臣の孫可愛がりなどの様子も描かれてとても微笑ましいストーリーでした。

 

正直、始めるまでは全く期待をしていなかったセフでしたが、終わってみると一番好きなキャラクターかもしれません。

 

まとめ

ここまでの感想は、本当に面白い!の一言に尽きます。

ストーリーも引き込まれますし、何よりキャラクターが皆魅力的です。

早く他のキャラクターのストーリーを攻略したくてたまらないです。

次はノールと、ノールから派生する他のキャラクターを攻略していきたいと思います。

※2020/12/23修正済み